鈍感男か
ホームルームが始まる前にも列は終わらず休憩中にくるので、春には少し悪い事をしたなと思う。
「やっと飯だー」
「ほとんど直人は寝てただけだけどね」
「寝るのも結構疲れるんだよ、本当はベットで寝たいのによ」
俺が愚痴るとスマホがいきなりつく。
「なら保健室にいって寝ればいいんじゃないでしょうかマスター」
「いや普通にだめだろ、あそこはケガした人のだし」
「何気にまともなこと言いますねマスター」
何気とか言うなよとか思う。
「兄貴予定の人数が出ました!」
春は嬉しそうに駆け寄ってくる。
「で、何人だった」
「えっとですね…二十四人です」
「二十四!流石に厳しくないかな直人」
光は驚きの声を上げるが俺は、
「あれ結構空くないね」
「いや十分多いって」
光のツッコミを受け、俺はあの列思い出してみると半分もいないんじゃないかって感じだ。
「ああそれは兄貴これは団体は一人としてますから」
「ああなんだそういうこと」
「そういう事ってこれは流石に僕が手伝っても今日中には終わらないよ」
「だろうな当たり前だろ、時間が圧倒的に足りないし」
「はい、そういうと思って食事の時間も入れておきました」
「流石春だえらいぞー」
俺は春に手を乗せ撫で繰り回す。
「えへへー兄貴に褒められるのはとてもうれしいです」
こんなことをいってくれるのが女の子ならなをよしって感じなんだけど、まあ所見見た時女かと思ったが、ちゃんと男の象徴があったので間違いなく男だ、何で知ってるかって聞いてくんじゃねえ。
「おーい一緒にご飯食べにいこ―」
お気楽な梓の呼びかけに答えて光も立ち上がる。
「それにしても食事の時間は何入れてるの」
「えっとですね……柔道、美術ですね」
「オッケー竹下先輩から片付ける訳ね」
「負ける可能性を一ミリも考えていないところを本当に尊敬するよ」
「流石兄貴です」
二人から褒められてしまった。
「じゃあ先に飯にしますか」
「じゃあ今日は何にする?」
梓に聞かれ考えながら歩いていると、前方に霧と葵がバックを持って立っている。
「直人さん弁当を持ってきていますよ」
「あ、やっときたな直人達」
どうやら弁当を持ってきているらしい。
「なら今日は弁当か」
「えっ弁当なの!」
「そうでしょ、なんか今日はそんな気分なんだよね。みんなもいいでしょ」
「……やまが外れたか」
「やま?何の」
「いやなんでもないよ」
慌てて梓は否定をしてくる。
「まあいいや、じゃあやっぱ屋上行こうか」
各々から了承をえる。
「でもさすがにそれだけじゃ足りないから、購買行ってなんか買って来るか」
「では私たちは先に屋上に行ってますね」
「ああわかった、じゃあいくぞ光」
「え、僕も行くの」
「当たり前だろ」
何を当たり前のことを。
「あ、兄貴」
「どうした春?」
「あ、兄貴のために兄貴の分の弁当を作ったんでよかったら食べてください」
「え、ほんと!……いつもありがとね春」
「はい!」
「ならパンは少しでいいかな」
「まだ食べるのか」
「いや光、お前一人買いに行くの何てなんかやだろ」
「ああそういう事」
話がまとまったところで、俺達は購買部に向かおうと思うと葵が話しかけてきた。
「あのね……私もお弁当作ってきたの食べてくれる」
もじもじしながら、言って来る動作を見て俺もまさにこれだよこれって思う。だけど驚きだなこいつ料理がめっちゃくちゃ下手だからもう作らないとか昔授業で言ってたろ。
「まあ、ありがとうなら飲み物だけ買いに言って来るよ」
「あ、ちゃんと私のは買ってきてよ」
「はいよ。じゃあ行くぞ光」
やっと俺達は購買部に行く。
「やりましたね、葵」
「はい、霧先輩でもよかったんですか」
「何がでしょう」
「いえ何でもありません」
「どうせ何をやっても気づきませんよあのお方は」
私が何年付き合って何年誘惑しても強引にやった一回だけで、それからも進展なしなほどに鈍感男です。それを思い出すだけでイライラしてくる。
「落ち着いて霧先輩」
「そうですよ速く屋上いきましょ」
「あれ私声に出してましたか」
「はい、ばっちり出してました姉御」
そうですか、イライラが溜まりすぎてたのかもしれませんね。




