表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
逃げ出した先の生き方は  作者: 間違い探し
30/37

王女殿下は諦めない!6

間違えて書きかけを投稿しました。申し訳ありません。

王女殿下は諦めない!6、は此方が正しいほうです。

一体全体、どういう事?

「昼食を摘まみ食い してる間に」

『おかしな展開に なっていますね』


閣下の部屋には顔を腫らしたメイドさんが座りこみ、閣下と寝間着のままのユキが、数人の兵士に槍を向けられていた。


メイドさんが俺の顔を見て、済まなそうに顔を伏せる。


それに何故かアステリア数人と、巻毛の女が対峙している。


「これは、何事ですか?」

視界が揺らいだ気がした。


「ケンヤ、落ち着くのだ、よいな」

閣下が慌てたふうに声をかけてくる。


「お前がローレリアのシノンか?」

見覚えのない騎士が、敷居高に問う。


「私はノエルリーデ様のシノン、マー」

「何をしているか聴いているのだ。貴様の耳は飾りか」

『マスター 落ち着いて対処してください』


「っ!…ふん、チェレンコフの捕虜を引き取りにきた。素直に渡して貰いたいね」

アステリアを護衛してきた奴等か。

王女や貴族の子女が護衛も無しに来るわけないもんな。


「…閣下に槍を向けているのは?」

相手は公爵だぞ。馬鹿なのかこいつは。


「閣下に槍を向けた訳じゃないさ。その女がお気に入りらしくてね。放してくれないのさ」

騎士は肩を竦めた。


「何故その子を欲する?」

捕虜一人、王都に連れて帰っても仕方がないだろうが。


「なにを…決まっているだろう?」

ソイツはさも嬉しげに口を開いた。


「王都で処刑するのさ。大々的にね!敵国のシノンだ!いい見世物になるだろう?」

王都の貴族はこんなのばかりなのか?


「い、いやぁ…いやぁあ…あ…」

ユキの顔色は蒼白で、今にも倒れそうだ。


「そんな事は許しません。お止めなさい。ノエル、無意味に命を奪うなどあってはなりません」

アステリアが巻毛を諌める。


「姫様こそっ、目を覚ましてください!敵兵に恩情など必要ありませんわっ。捕虜をどうしようが、先勝国の自由ですわ」

その場に居てすらなかった貴様が言うのか。


「やだ…やだぁ…ごめんなさい…私……ゲームみたいだから……私…でも、皆に褒めてもらえるから…ごめんなさい…ごめんなさいぃ」

ユキはその場に泣き崩れた。視てられんな。


「確かに、敵に情は要らないだろう」

倒さなければ殺られてしまうからな。

「だかな、それを言って良いのは、剣を交え、殺し、…殺された者だけだ」

当事者だけが許されると思う。善悪は別にしてな。

…いや、同じ日本人を死なせたくないだけ。俺の我が儘か。


国家の威を示すために、酷い式典をしたり…弾圧したり…当然あるのだろう。

世界中に溢れた話だろうけど………。

でも、彼女は人を一人も殺してない。

10日間、城壁にミサイルを打ってない。

実弾兵器を持ちながら、俺にしか向けてない。

それまでは、戦場に立っていただけだ。

『ゴブリン大虐殺は行っていましたね』

セーフっ!ノーカンでお願いしますっ!


「…ケンヤ様の言う通りです。先程から申し上げているように、どう遇するかはローレリアにのみ、決める権利があります。私達に口出しする権利はありませんわ」

アステリアは鋭い視線を騎士と兵士に投げつけた。


「槍をしまいなさい」

兵士達は狼狽えてキョロキョロと視線を泳がし、槍を降ろした。


おー、流石は王女って所か?

『生まれながらの 支配者ですからね』


「…そう言う事だ。その子は私が倒した。どうしようと私の自由。私の物だ」

『変態チックですね 流石はマスター』

他に言いようがないでしょっ!


ユキに近づき、泣きじゃくる彼女を軽く抱き締めた。

「大丈夫。叔父さんが居るから。心配ないよ」

『手込めに 少女が 手込めにされようと』

ヤメロー!


「…仕方ありませんわね」

「く、姫様が言そうまで仰るなら」

ようやく諦めた?しつこいわ。君ら。


「よ、よかった。ケンヤ、少しは成長し…」

「じゃあ、ちょっと、お話ししようか…」

『マスター 落ち着いてく』

駄目だ。こいつらはメイドさんを殴った。


「オラァ!」

ボディー!

「オラァ!!」

レバー!

「オラァァ!!」

ロー!ロー!!

騎士は横に回転して地面に這った。


「ひ、ひぃ!」

巻毛が戦いた。


僕、男女平等主義なんだよ?

「オラァ!!」

フック!


ドガァ!!!

巻毛の後ろの柱を殴り付け、ビビらせてやったぜ。

「あ、あぐ、は、ひ」

座りこみ、あ、漏らした。こいつ。


お前は其処で湿っていけ。

『決め台詞のつもりですか』


アステリア達も、ユキも、メイドさんも茫然自失としてるな。

『それはそうでしょうね 暴力反対』

お前は自分が何なのか忘れたのかよ。


…ここでガッツリやっとかないと、同じような奴が沸いて出てくるだろ。

王女や公爵家に対する態度も気にかかる。

『権威が落ちているのでしょうか』

軽く扱われてはいるな。


「俺の物を奪いたいなら、何時でもかかってこい。…あと、閣下に仇為す事は許さない」

『無理やり締めに入りましたね』

もう、押し通るしかないだろ。


「お、お前、またっ。話し纏まってたでしょっ。なんで襲いかかるのっ。お前はっ」

閣下は半泣き。効果は抜群だ!


「王の系譜に対する礼儀を教えただけです。閣下。御心配なく」

「安心出来る要素がまっっったく無いっ!!不安しかないわっ!!」


『マスターが礼儀を語りますか まるで騙りのよう』

ウ、ウルセー!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ