第一話 うちのぬこ。
俺の名前は坂崎瑞樹。何処にでもいるような男子高校生の1年だ。中学では、リーダーシップのある奴について行く様な、ごく普通の背景キャラだ。
俺の家族を紹介しておこう。まず母さん。父さんは12年前に死んじまった。交通事故だったらしいが、その時俺はまだ3つだ。全く覚えてないはずだ!今高校3年の姉ちゃん、坂崎魅琴。同じ高岡高校に通っていて、学年一のエリートらしく、成績優秀、スポーツ万能らしい。が、とても背が小さい!俺より頭1つ分ぐらいか?よく俺の妹と勘違いされる。
そして、俺が飼っている猫。名前はクッキー。コイツは俺や母さんには懐いているんだが、何故か姉ちゃんにはキバを向く。俺のベットに住み着いている...。可愛いいからいいがな、ははは...。ちなみにペルシャのような灰色の毛並みだ。
コイツがああなるとは誰も予想できなかった...
時は7月、終業式の朝。
「おーい、ミズー!」
俺は瑞樹から取って「ミズ」といった愛嬌で呼ばれる。
「松ちゃんか?おはよー」
「なぁなぁ、見たか?」
「なんのことだか説明してくれ」
「ははーん、さてはシラを切る気か?ジョーダンが下手だなぁ~」
だから知るかって!
コイツは松江田流。略して松。俺と同じアニメ好きである。俺よりオタク気味の同級生だ。高岡高校で知り合ったが、とても気の合う親友で仲が良い。
「新しいアニメだよ!知ってんだろ~?」
「ああ~あれか、「キャッ徒!」...だったか?」
コイツは猫とか、獣系のでるアニメが好きらしい。ちなみに俺はクッキーがいるので興味はない。
終業式が終わった。教室も騒がしい。まあ俺は美術部なのでさっさと帰るとしよう。すると、帰り道、松ちゃんに、
「今日オマエんちで遊べねぇか?」
「お~いいぞ~。暇だしな。」
「カズも呼んでいい?」
カズとは、中村一輝だ。とても無口な読書好きなヤツなんだが話は合う。アニメはだいたい小説→漫画→アニメで作られているからな。
「わかったよ、じゃ後でな」
俺の家は学校の裏にある。ちなみに松ちゃんやカズも近くに家があるので、多分さっさと来るだろう。クッキーが狙いなんだろう、アイツ。
「お~いミズ~?いるんだろ~?開けろって..おう!久しぶりっ!」
「2分ぶりだな。さ~入れ」
「お邪魔するぜ。カズも行くぞ~」
「...了解した」
軍人かよ...愛想悪リィなぁ。いつもどおり。
そして、楽しい時間は過ぎていった...
「アイツ...遠慮ってものがないのか?」
そこには大量の菓子の袋が。せめて片付けて欲しいものだ。
「ん?これは何だ?」
そこには見慣れない形の銃が。銃口が猫っぽくなっていて、持つところは毛が植えつけられている...。気持ちいい~~~が、クッキーの背中の毛のほうがもっと気持ちいいハズだ。猫の手のような引き金もある。
「キャッ徒のアイテムか?」
身振りをつけ、クッキー向けて引き金を弾いてみる。
「ズガアァァァァァァン!!」
狭い部屋で半端じゃない大音響。そして煙。さすがにコレは予測出来なかった!とっさに耳を塞ぐ。部屋がミシミシと音をたてる...あああ本棚が倒れた。まあ1mぐらいのちっこいのだから良いが...じゃなくて!クッキーはどうなった!?
「にゃぁ...っ」
ベットに女の子(?)がっ!...他人じゃないとしたら、まさか.....?
「どちらサマでしょうか..?」
すくっとベットから立つ。
「クッキーだニャ」
少し抵抗を持って発言をしてほしい。...マジっすか!?
「なんでこんな人間の形なのかニャ?」
灰色のネコミミ、ちょっとカール気味の金髪のショート、猫のような口・歯、どっかの民族衣装みたいな服、何故かニーソックス。面影はあるようなないような...
「お~い」
なにっ!松ちゃんの声が!
「隠れろ!」
と小声で言うとベットの下に隠れてくれた。
「どうしたんだ?」
平穏な様子を装ってみる。
「そこの銃を返せ」
「取ったわけじゃないだろ。ホイ」
投げてわたした...すると!
こちらに銃口を向けている!とっさに耳を塞ぐ。が...
「ばん」
可愛いい音が出ただけだった。唖然。大音響はどうした!?
「どうした?爆発でもするかと思ったか?」
当たり前だ、と言わんばかりに頷く。
「ばーか」
そう言い残して帰っていく。どうなっているんだ...夢か?しかし概にクッキーは人間になってベットの下からはい出てくる。クッキーそっくりだ。否定できん...
「よろしくだニャ!」
俺の夏休みはどうなることやら...
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