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第6話 カフェで独り想うSIDEシルフィ

更新しました!

宜しくお願い致します~!!

「はぁ……杏輔様はすさまじいですわね」


 私、シルフィ・ムーマはカフェで一息をついていた。


 今は杏輔様の計らいで、ココアというのを頂いている。


 そんな杏輔様は軽トラックというものを買って、ホームセンターというところで建物を修繕するのに必要な道具をお買い上げになっていた。


 修理に必要な道具や素材はどれも見た事がありませんが、杏輔様は特に迷われることもなく選んでいた。


 たしか前職は建物に関する職に就いていたとお伺いしておりましたが、専門的なところが多く、私には見ているだけが限界。


 ただ、それもこれも権三郎様の別荘を立て直すため、しいては私が快適に暮らせるために動かれている。


 そう考えると、少しだけ心臓の鼓動がドキドキと強く……それでいて早くなるのを感じますわ。


「ただでさえ、昨晩はお疲れのはずですのに」


 昨日の夜は本当に情熱的な夜でした。


 サキュバスの私がヘタってしまうほど。


 初夜という言い訳を抜きにしても、一発一発がとても濃くて溢れる愛に、私の心と魔力が満たされていく……しかも愛が尽きることがなく。


 思い出すだけでもお腹のあたりが疼いてしまいますわ。


「本日も魔力を頂きませんと」


 というのは大義名分。


 私のこの手で……この指で……杏輔様の弱いところを撫でる度に反応をしてくれて……。


 不敬だとは存じてますが、私の悪い心がもっとしたいと囁いておりました。


 でもそれは夜の営みという大義名分があるからこそ。


 あぁ、大義名分とはなんて素晴らしい言葉なのでしょう。


 お優しい杏輔様のことですから、きっと私を拒むことはないのを知っている。


 そう考えたら、私は卑怯な女。


 結果的には杏輔様の善意に漬け込む形になってしまっているのだから。


「ねぇねぇ、お姉ちゃん一人?? 君、ほんとかわぃーね♪」


「ちょっと俺達と遊ぼうよ。俺達、こうみえてもすごいから。お姉さんなんて満足されるのは余裕よ?」


 ニヤついた顔の二人組の男が私に話かけてくる。


 明らかに見え透いた下心を隠すわけもなく。格好ですら下品さを漂わせている。


「はぁ……」


 思わず溜め息が出る。


 カフェで一息吐いているのは、杏輔様の邪魔をしないため。


 その事が分かっているからこそ、自分自身に苛立ちを覚えていたのに。


「ねぇ、お姉さん聞いてる?? 俺たちと遊ぼうよ」


「おいおい、無視すんなよ」


 男の一人が私に触れようと手を伸ばす。


 私はその手を少し強めに払い除けた。


「ぐああああっ!」


 男の一人は払い除けた手を抑えて、痛そうにしている。


「て、てめぇ!」


「気安く話しかけないで下さいまし。とても不愉快ですわ」


 私は少しだけ殺気を溢れ出てしまう。


 すると、二人組の男は怯む。


「私の身も心も……全て主人のもの。ここがもしも杏輔様の故郷でなければ、今すぐにでも殺してやりたいくらいですわ」


 自分でも感情が冷えていくのを理解できる。


 これくらいの相手ならどんな方法を選んでもなぶり殺しにできる。


 その中でも最も苦痛を与えられる方法で、かつ最も残忍な方法で、生まれて来たことを後悔させて差しあげられるのに。


 あぁ……この顔は杏輔様には見せたくありませんわね。


 きっと酷い顔をしてますから。


「な、なんだよ……男がいるなら先に言えよ。とりあえず行くぞ」


「なんでだよ! これ絶対折れてっから! い、いやっ……なんでもない。くそっ! 今日はツイてねぇな」


 私に話をかけた2人は悪態をついて去っていく。


 ツイてない……。それは今の私の気持ちですわ。


 早く杏輔様が戻ってきてほしい。


 たった1時間……杏輔様の側にいらっしゃらないだけで、私の心にぽっかりと穴が開いたみたいで。


「これは責任を持って頂くしかありませんわね」


 私は別荘《住まい》に戻った後のことを想像する。


 私に焦らされた時の杏輔の表情……そして私に愛を注ぐために、私のことだけを考えて下さる素晴らしい時間を。


 私の手で……私の指で、


 腰を浮かせるほど喘いで(喜んで)下さる杏輔様《ご主人様》の姿を。


 そんな妄想にサキュバスの血が疼いて、子宮の奥が疼いてしまう。


「ふふっ……夜が楽しみですわ」


 そうして少し冷えたココアを啜る。


 別荘《家》に帰ったら、


 このココアよりもとびきり甘いひと時を過ごしてもらおう。


 それくらいのワガママは許してくれるはずだ。


 だから私はカフェで独り待つ。


 ご主人様のお早い帰りを願いながら。

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