7話
空はオレンジ色に染まり、日が沈みかけた頃。
3人の冒険者のもとへ、近づく足音。そこから、声が聞こえて来た。
「ポポト、リーベ、アング、待たせたな。っで、どうだ?」
近づきながら、男は声をかける。その男は、このパーティーのリーダーで名もリーダー。
だからこそ、このパーティーのまとめ役となったその男へ、見張りをしていた3人それぞれが意見を言う。
「リーダー、あの場所にいるアレが・・・多分だが・・・原因だろうとは、思うんだが・・・なぁ?」
「生理的に無理!人のように見えるけど、声を聴きたくないし、近づきたくない!」
「戦闘するよりは、捕まえる方がいいと思う。魔法で全滅ってこともあり得そうだって話をしてた。」
歯切れの悪いポポト、体が震えているリーベ。風魔法を使うアングは、魔法の恐ろしさを知っているからこその意見であり、3人は見張りに徹していて、話をまとめていたようだ。
「ならさぁ~、私たちも様子を見てそれから捕獲しましょ?リーダーも私も、どんな存在か判らないんじゃ~どのように手を、出せばいいかわからない、しっ!」
リーベから、弓と矢を受け取ると弓を掲げ目で視て弦の状態を慣らす女性。名は、ダレット。
今はまだ、その時ではないと言わんばかりに、様子を見ることにしようと意見を出す。
「ダレットの言うとおりかもな。俺とダレットは、アレが何なのかを知らん。今は、寝る様子でもなく警戒そしてるかのようだし、機を伺うのがいいだろう?火属性の魔法を使う事しかわからんしな?」
リーダー達が合流したことにより、捕獲決行までの時間を使い今後の行動を兼ねて作戦会議をすることにし、交代で見張る人と休む人の順番を決め時間が過ぎてゆく。
空が明るくなり始め、白い霧が辺りを包みたちこみ朝日が出始めた頃。
アレは、その場で叫ぶ。短い言葉であったが、数回それに手には黒い板が見え魔法道具の可能性がある事に気づいたメンバーは、捕獲後にその板を奪い儲ける算段を考えた。
「アレが、魔法道具の可能性があるやつか?ほーそれにしても、ヤバいな!?聞きなれた、言葉じゃないから何を言ってるか理解できん。」
「あぁー朝から、聞きたくはなかったけど・・・離れていても気持ちが悪いわ・・・」
「同感ねぇ~アレは、どっかの部族の半端者かもしれないわ・・・1人で行動してるし。まぁー見かけた事も、聞いた事もないけど。」
「捕獲したら、アレと数日か・・・無事に終わればいいけど、あの魔法道具でかなり儲けが出せそうだな。」
「俺たちで、使えるかが問題にはなりそうだが・・・特殊なものにも見えないから、使えそうっちゃー使えるかも?」
「今日の夜には、確実に捕獲する。んで、アレの使い方を見ながら動くようなら後を追うでいいんだな?」
「あぁーそうだな!!見てて考えたが、1人で行動する半端者の部族か・・・にしては商人みたいに綺麗なシャツにズボンをはいているが・・・言葉が違うせいでわからずだな。」
そして、行動に出たそれの後を追う。魔法道具の使い方を、見ながら追いかける。
離れた位置から、それでも見失わないようにその存在がどこへ向かうのかを。
やがて日は沈み、森を抜けた先街道の十字路。その上で、行ったり来たり時には振り向いたりしている決行の時と合図を出した。それに向かい、麻痺粉を風魔法で強めに運ばせるアレが膝から崩れ落ち、うつ伏せに倒れる。
「ガッ!グゥルゥ・・!?」
うつ伏せに倒れ、驚いたような声が聞こえた。100%成功したと、確信したリーダーはそれに近づき声をあげ、リーダーのかけ声で集まる仲間達。森の方から、4人が安全だとわかり出てくる。
緊張が解け、費やした時間の分以上に成功から、会話が弾む。
最後には、アングとポポトが食事後に奴隷商のいる所へ行く事が決まった。
冒険者兼盗賊のパーティー終了。
冒険者兼盗賊の話細かく鮮明にするよりよいかなーと次はどんな話?こんな話です。