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アーリアン  作者: 色違い
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魂虫世界 #1

8月2日、中学校生活最後の夏休みが始まり5日程経った。


宿題は、全く手を付けていないがまぁ本気を出せば5秒で終わらせられるだろうと放っている。


現に家から徒歩5分の海に兄と遊びに来ている訳だが夏休みという事で家族連れやカップルなどで混み合っている。


「いや〜弟よ海っていうものは、実にいいものだねぇ」


「兄ちゃんの目当ては水着でしょ、それより大学の受験大丈夫なの?」   


「ナンパでもすれば〜」


「康太みたいなメンタル持ってるならするかもしれないけど俺のメンタル豆腐なんだよなぁ」


「あとそれを言うなら康太もじゃないか。高校受験は、大丈夫なのか?」


「大丈夫、大丈夫。そんな事より早く泳ごうよ、こんな事はなすよりさ」


と、このままいくとプチ喧嘩になりそうだったので途中で話を切った。 










海に入ってから1時間半くらい経ったくらいだろうか。

腹が減ってきた。

「兄ちゃんそろそろお昼ご飯の時間じゃない?」

兄は、腕時計を見てから、


「おう、もうこんな時間かぁ海の家で焼きそばでも食うか」

と言いながらグーの手を出している。


「ジャンケンで負けた方の奢りな」

俺は渋々OKし、少ない小遣いを賭けたバトルが始まった。

「「ジャンケン、ポン」」


「よっしゃあぁあー!!」

兄が叫ぶ。


「チックショー、俺の小遣いがぁ」

「早く買って来いよ^_^」


兄を睨みながら海の家へダッシュする俺、それを見ながらドヤ顔をする兄。

めっっっちゃぶん殴ってやりたい。


というかここから見てもめっちゃ並んでる。




15分は経ったと思うやっと俺の番だ。

やっぱり海の家ともなると焼きそばであろうと高い。

1パック600円とか高すぎだろ。2パックで1200円の出費は痛いなぁ。

なんて思いながら財布から1000円札と100円玉2枚を出し、物を受け取ると、


「ボカァァァン」

と明らかに海では絶対に鳴らない音がした。

海の家にいた人間が一斉にそっちを向いた。

俺も例に漏れずそっちを向くと、人が大勢空に吹っ飛ばされていた。


「なんじゃありゃァァ」

と1人男が叫び出した。


「ヤバいヤバいなにアレ」


「おかしいだろぉ」

と次第に騒ぎ始めパニックになった。

イヤイヤアレなんだよマジで物理的におかしいだろ…

て言うか吹っ飛ばされだ人達動いて無い、1部の人は血まで出てると思う。


すると何と何もない空間から緑色の光が溢れ出し次の瞬間その光は、街の方向に伸びて行くそしてその伸びだ光は、街を薙ぎ払うように動いている。


時間にして僅か10秒程度。


街は全て破壊された。


多分海の家付近にいた人間以外は全てその光に吹き飛ばされたと思う。


次の瞬間何人かは気絶した。


この惨劇を見て取り乱さない奴の方おかしいと思う。


「何だよこれ」

本当に何なんだよこれ、マジでなんだよ。


アレか、某国の新兵器か何かなのか?


目の前で起きた、訳の分からない事に絶望することしか出来ない。

また光出し始めた。

分かる。絶対にこっち向いてる。


「死んだは、俺」


人間死ぬのが分かると一気に冷静になるみたいだ。

死を覚悟し、目を瞑った瞬間、何処からともなく、


「ソコノ、ニンゲン、カラダ、カリルゾ。」


と片言な日本語の女の声が聞こえて来る。

それに驚き目を開けるための前には先程の様に光が伸びてきている。


「ビャャァァン」

凄く大きな音がする。

海の家は、灰も残らず吹っ飛ばされた。

多分他の人も皆んな吹っ飛ばされただろう。

ただ俺は、


起き上がれるし感覚もある。


目を開けて見ると、自分の体全体が黒くなっており、頭の上には、棒みたいなものが2本生えている。


「えっ何これ」

本日何回目かの言葉を出した。


「オイ、お前、妾に体を貸せ!!」


さっきの女の声が後ろから聞こえて来る。

でもさっきの様に片言では無く、普通のトーンで話している。


「オイ、誰だ」


後ろに振り向くとそこには…



口から煙が出ている…



超巨大ゴキブリがそこには居た。


「ギャァァァァ、で出たァ」

おかしい声を出しながら逃げようとする。


アレ?体が動かない。


っていうか体がかってにゴキブリの方向に向かって行く。


「妾は、女王だぞ、そこのゴキブリの者、逆らう者は、極刑であるぞ!!」


またどっからかあの声が聞こえて来る。


どうやら今俺は、この声の主に体を支配されている様だ。


そんな事を考えている内に、体は、急に飛び上がり、頭の上の2本の棒を抜いた。

どうやらその棒の先は、刃になっている様だ。


「死ねぇぇぇぇ」

その叫び声と共にゴキブリに突っ込んでいく体。

ゴキブリは、貫かれ悶えている。


だがこっちも動きが止まってしまった。


「クソッ、まだ完全に適応出来ていないかマズイな」


「オイッこの体の持ち主さっきから騒いでばっかりいないで、こいつ倒せ!」


「えっ」


「いいからやれこのポンコツ!!自分で体動かして殺せ!!」


俺がこんな化け物ゴキブリ倒せるのか?


ここで俺が倒さないと日本が、いや、世界が危ないんじゃないか?


変な奴に入られてから俺も見える様になったわけだし。


「よしっ、やるか!!」


そう、俺は、メンタルとやる気だけなら誰にも負け無い自負する男だ。


体が動く様なった。

「オラァァ」

取り敢えず切りかかってみると、ゴキブリがさらに悶える。

すると、ゴキブリの口からさっきの緑色の光が溢れてくる。


「こっちもやるぞ、口に力を集めろポンコツ」


こいつさっきからめっちゃ上から目線でイラつくげどヤバそうだから言った通りにしてみる。


自分の口からもあの光が出ていること分かる。


っていうが口がすごく熱い


「ねぇ、もうコレ打っちゃって良い??」


「良いぞ、もう打って」


「了解!!」


ゴキブリの力が溜まる前にあのビームみたいのを打ち込んでやった。


ゴキブリは、跡形もなく吹っ飛ばされた。


打ち終わると同時に、体の黒い皮膚?の様なものが剥がれ自分の体が出てきた。


「倒した、のか?」


「魂の反応が無くなったから倒したんだろうな」


聞き慣れない単語が出て来たが一旦保留だ。

「おいお前は誰なんだ?っていうか今俺の体は、どうなっ…」

力が入らない

「あんだけの力を使ったんだ。ニンゲンの体じゃ持たなかったか、まぁ起きるまで妾も休むとするか」


そのまま俺は、倒れてしまった。




読んでいただきありがとうございます。

これから毎週水曜日に投稿していきます。

楽しんでいただけたら幸いです。

応援よろしくお願いします。

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