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29話 【side】愚者は生き地獄派の道を進む。



引き続き三章いくぞっ!!


ふぁい!


暴力や恐喝、仲間の監禁未遂など。


サンタナは、さまざまなことで罪に問われた。

が、そのどれもがどちらかといえば、軽いものだった。


彼の小さな器では、罪さえも大きなことは犯せなかったのである。


身柄を拘束される期間自体は短かった。

拘留の刑が終わり、サンタナは外へ出られることとなった。


しかし彼を待ち受けていたのは、まさに生き地獄であった。


元どおり、違う女でもひっかけてパーティーを組めばいい。そんなふうに楽観視していたが、そそがれるのは白い目ばかり。


ギルドでは啓蒙のため、罪を犯した場合は名前や内容などを掲示されることがある。


サンタナの名前もそのリストに載っていたらしい。


「おい聞いたか? あいつ、犯罪者らしいぞ。仲間を手籠にしようとしたとか」

「なにそれ、怖い……。ってか、ありえないよねぇ。視界に入らないでほしいかも」


これまでに経験がないことの連続であった。


貴族家出身であるため、向かうところ向かうところ、チヤホヤと扱われてきたサンタナには、到底耐えられるものではなかった。


甘んじて自分の罪を悔いればいいものを、それを大きすぎるプライドが邪魔をする。


「…………くそ、ヨシュアの奴め」


サンタナは、舌打ちだけを残して、ギルドを後にせざるを得なかった。


それはつまり、この街での冒険者としての生活を捨てたに等しかった。


「まさか僕がドブさらいなんてあり得ないしな。ははは……」


いまさら他の職につくような柔軟な考えも、器用さも、彼には持ち合わせがない。


結果、半ば追い出されるような形で、サンタナはライトタウンを後にした。



幸い、少し離れの地まで行けば、まだ汚名は届いていなかった。

山の麓にある、名も知らぬ町へ辿り着く。


代わりにサンタナの勇猛たる噂を知っている者もいて、彼は気をよくした。


「どうして、あなたのような方がこのような小さな町に?」

「…………あぁ、ちょっと」


考えていなかった質問だった。


少し答えに詰まったのち、浮かんだ答えに、頬が引きつる。


「最近、レンタル冒険者っていうのを始めたんです」


ヨシュアがミリリという少女と始めたサービスだというのは、耳にしていた。

それをそっくりそのまま利用させてもらうこととしたわけだ。


……僕はやはり天才だ。

サンタナは、そう一人、ほくそ笑むのだった。


自分の判断の誤りに気づくこともなく。


自ら選んだ生き地獄で、愚者は喘ぎ苦しむ。

そうそううまくはいきません。



二章完結! 評価などでお祝いしてくれたら、嬉しいです。どーか、お願いします!


【恐れ入りますが、下記をよろしくお願いします。】


4/19〜4/20にかけて、連投し、二章終わりまで話を進めます(19日は4話、20日は5話以上投稿の予定です)。


ここで、どうにか駆け上がりたいです!


少しでも、


・面白かった、楽しかった

・続きが気になる


など思ってくださった方は、

画面下部の☆☆☆☆☆を★★★★★にして応援して下さい!


なにとぞ、よろしくお願い申し上げます。

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― 新着の感想 ―
[一言] サンタナの性格を矯正するサービスは白金貨10枚からですね♪(笑)ローンも可
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