23話 ついに俺を追放したヤツとの直接対決! えっ、その差は戦う前から歴然?
引き続きよろしくお願いします!
本日もう一話いきますっ!!
無事、ノースリバーサイドに到着する。
俺はすぐさま『広範探知』を発動した。
魔力の雰囲気から、三人の居所を探れば、思わぬところだった。
魔物の発生が見込まれ、アイシングドラゴンが住処とする川べりからは離れている。
「どうしてだろう、嫌な予感するよ、私」
「…………俺も」
ミリリのような直感型の人間のそれは、往々にして当たることが多い。
俺はペースを落とさず、その地点までたどり着けば、そこにあったのは小さな掘建て小屋だ。
塗装が剥げ落ちて、見るからに老朽化している。
「ふざけるなよ、君たち! 君たちはもう一生ここで過ごすといいさっ!」
中から、サンタナの声がした。
逆上して、頭に血が上っているときの、冷静さを欠いたそれであった。
どうやら監禁を目論んでいたらしい。
ミリリが、小さく呟く。
「……許せない、そんなの仲間にやることじゃないよ」
全くその通り。俺も、久々に頭にきていた。
すぐに扉を蹴破る。
簡単に開いたその奥で、ソフィアとルリの二人はぐったりとしていた。
肌には赤い跡が見られ、争った形跡がある。
部屋を覆った影から、サンタナがにゅるりと姿をだした。
「ふはは、ははっ。無粋者は誰かと思ったら、こんなところで会うとは。生きていたんだね、ヨシュア」
「……当たり前だ」
「まぐれだと思うけどねぇ。君のような平凡な人間が、一人でクエストをできるとも思えない」
そっくりそのまま返してやりたいが、今はその場合でない。
「どうしてここが分かったんだい、ヨシュア」
「答える義理はない。……なにをしているんだ。二人になにをした」
「僕こそ、答えてやる理由がないね」
言いながらにして、だった。
凶刃が、俺の身体めがけて抜かれる。
しかし、その抜剣速度とくれば、見切るのは容易かった。
俺はあっさり受け止める。今日の武器は、護身用に携帯していた、なまくらと言っても過言ない刀だが、余裕さえあった。
「へぇ、腕を上げたじゃないか。僕の剣と互角とはね」
「……なに寝言言ってるんだ。互角なんてわけないだろ」
「そりゃそうだ、子爵家出身なんだ、僕は。師匠にだって指導つけてもらった僕の剣が、平民である君に劣るわけがないっ!」
いやぁ、すごい自信だが、今はその気にさせておくこととする。
自然に、外へと誘導するためだ。
サンタナの目が二人から逸れているうちに、ミリリが中へと忍び込んだ。
ポーションや手当て用のアイテムは、サンタナの荷物から利用させていただく作戦である。
そんなことも知らず、
「ほんとに情けない男だ。追放されたパーティーメンバーに、未練たらたらかい?」
サンタナは余裕の態度であった。べらべらとうるさく舌が回る。
「燃えよ、我が太刀! 『火剣』! ははっ、平凡なやつなど、焼き尽くしてくれよう!」
それこそ平凡な火を白銀の剣に纏わせて、こちらへと向かいくる。
高価な魔石などをその刃に練り込んでいる業物だけあって、得物そのものの質は高い。
けれど、魔力の練度がなっていない。
量も、全く平均的だ。
これまでは同じパーティーに属していたため、力をわざわざ見せることはなかったが、もう違う。
「燃えよ、我が太刀!」
同じ詠唱から、同じ魔法を発動する。
「な、なんだと!? 君は水魔法使いのはずじゃ?」
ただし、見た目も威力も、一目で分かるほどの大差があった。
【恐れ入りますが、下記をよろしくお願いします。】
4/19〜4/20にかけて、連投し、二章終わりまで話を進めます(19日は4話、20日は4話以上投稿の予定です)。
ここで、どうにか駆け上がりたいです!
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なにとぞ、よろしくお願い申し上げます。




