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外部File ホワイトデー記念 SS バイキングデート?  

本日2回目の投稿です

ホワイトデー記念SSです


ショウンの中学生時代の友人ケビン・コールマン君の視点です。

「なあ、明日の日曜にケーキバイキングにいかね?」

俺は、親父からもらったケーキバイキングのチケットを、友人のショウン・ライアットに突きつけた。

「なんだよ藪から棒に」

「この前のバレンタインで色々迷惑かけちゃったじゃん?そのお詫びだよ」

「ふーん。まあいいけど」

改めてショウンにチケットを差し出すと、すんなりと受け取った。

受け取った…。受け取ったな!

「じゃあ明日は女の子の姿で来てくれよな。それ、カップル限定のチケットだから」

「なっ?!」


翌日。

俺はそれなりの格好をして待ち合わせ場所にやってきた。

しかし、

「俺、女の子の姿でっていったよな?」

「ちゃんと女の姿じゃないか」

「なんで服装が男のまんまなんだよ!」

友人のショウンは、女の姿は女の姿だったが、服装はいつものスニーカーにジーンズにポロシャツ姿だった。

「ちゃんと女ってわかるだろ?」

「そうだけども!」

どうせなら女の子らしい服装をしてきて欲しかった…。


俺たちが向かったのは、プランスメリーという、ケーキショップとカフェが併設されている店だ。

ここは月に2回、ケーキバイキングをやっている。

もともとのケーキショップ自体が有名で、そのケーキバイキングとなればなかなかに人気が高い。

ありがたいことに、最後の一席が空いていた。

そして料金も、中学生にとってはお高い上に、チケットとドリンクは別料金なので、2人とも一番安いコーヒーにする。

「けっこうとったな」

「せっかくだからな」

ショウンは、取ってきたケーキを美味しそうに食べはじめる。

男の服装をしていても、その綺麗な顔と、巨大なおっぱいで、男には見えない。

回りから見れば、俺たちはカップルに見えてるのだろうか?

そこで俺は、バレンタインの時から気になっていた事を聞いてみた。

「なあショウン。お前、今みたいな女の時に、男が気になったりすることあるのか?」

「いまのところないな。基本男だから、女の方に目がいくしな」

ショウンは、ケーキをたべながら平然と答えた。

「そうか…」

これでちょっぴりでも気になってたらと思ったけど、違ったか。

「じゃあこんど、生おっぱい揉ませてくれ。生ぱふぱふならモアベター!」

「お前…マジで病院いった方がいいぞ…」

真剣に頼んだ俺に、ショウンが微妙な顔を返してきた。

やっぱり友達関係は変わりそうにないな。


そこに、派手な格好をした、大学生かOLくらいの年齢の女の人達が近寄ってきた。

「なになに、ガキがデート中なわけ?うけるー♪」

「生意気にこんなところ来てるんじゃないわよ!」

「女の方、服装だっさ!てか男物?」

そしてそのOLっぽい人達は、何でか知らないが俺たちに絡んできた。

「あの…何か用ですか?」

「ここのケーキバイキング人気なの。それでテーブルがいっぱいだからあんた達退きなさい」

「はあ?なに言ってるんだあんたら?」

俺もショウンも、その女達の台詞に一瞬呆気に取られた。

「私達は今すぐに食べたいの。さっさと退きなさい」

「そーそー。こういうお洒落なお店は、あんた達みたいなだっさいガキが来ていいお店じゃないのよ!」

女達は笑いながら威圧をしてきた。

「関係ねえじゃねえか!」

「いこうぜケビン」

女達に食ってかかろうとした俺を、ショウンが止め、席を立った。

「なにいってんだよ!俺達来たばっかりだぞ!?」

「そっちのダサダサカノジョの方が身の程わきまえてるジャン!」

「まあ当然よね。私達の方がグレードが高いんだから、店にもプラスよね」

「ほら!さっさと退きなさいよ!」

女の1人が俺を押し退ける。

「ねえ、このガキが私達に席を献上したんだから、払いはこのガキってことになるんじゃない?」

「たしかにそうね♪」

「ラッキー!タダでゲットー♪」

女どもは、勝手な理屈をつけて俺たちの席に座り、俺たちが取ってきたケーキを勝手に食べはじめた。


「おいショウン!なんでゆずっちゃうんだよ!」

俺は、あっさりと席を立ったショウンに噛みついた。

するとショウンは、

「だって、こういう店に来て、明らかな未成年の俺たちに絡んで、席を奪ったあげく俺たちの注文分を横取りしないと気が晴れないぐらい、何十年と男日照りで乾きすぎて、男どころか動物も植物も水も空気もない小惑星(アステロイド)みたいにカラッカラに干からびてる可哀想な人達なんだぞ。優しくしてあげないと」

そして周りの人達に聞こえるように、大声で俺を諭してきた。

その言葉に、まわりの人達がくすくす笑いながら女達に視線をむけていた。

「恥ずかしーああはなりたくないわね」

「嫌われ女ってやつだな」

「嫌よねー性格ブスって」

「常識ってやつがないよな」

「てか、普通に犯罪っしょ」

「アゲちゃえアゲちゃえ!」

まわりの人達の侮蔑の声に、女達は顔を歪めた。

「なんで私達が笑われないといけないのよ!」

「見てるんじゃないわよ!」

自分達の行動を棚上げしておいてよく言えたもんだ。

「なに因縁つけてるのよこのガキ!」

「事実だろ?」

怒り狂う女とは対照的に、ショウンは実に冷静だった。

「このっ!」

そして女の1人が、我慢を出来ずに、立ち上がって腕を振り上げてきた。

が、その腕を掴み取った人物がいた。

「お客様。そこまでにしていただきましょうか。これ以上は他のお客様のご迷惑になります」

「なっなによあんた?」

「当店のオーナー兼パティシエです」

オーナーは端正な顔立ちの若い男性で、いわゆるイケメンだった。

「ねえ。あんただってこんなガキより私達の方がいいでしょう?」

「そうそう。宣伝効果ありまくりってやつ?」

「なんならあ。私達が常連になってあげてもいいんだけど?」

女達は、オーナーがイケメンとわかると、頭の悪すぎるセリフをはきながら、誘惑?をしはじめた。

しかし、オーナーは顔色ひとつ変えず、

「こちらのお客様達に対する暴言は侮蔑罪。同じく、座っていたテーブルから押し退けたのは暴行罪。ご注文いただいていたケーキバイキングの権利の略奪は窃盗罪になります。ご理解いただけましたか?以上が貴女達が犯した犯罪です。警察に通報されて犯罪者になりたくなければ、ケーキバイキング代、1人3980クレジット、合計11940クレジットをお支払いただき、速やかにお引き取り下さい」

ピシャリといいはなった。

「こんなガキより私達の方が上客じゃない!」

「そうよ~追い出すならむしろあっちでしょ?」

「悪い評判広まるんじゃないの~?」

女達はそれでも食い下がっていた。

それにしてもそうとう図々しいな、あの女達。

「悪い評判を広めるならご自由に。当店の商品の品質は、そのような噂に負けることはありませんので」

オーナーは毅然と言いかえし、女達に出口を指し示した。

「お帰りいただけないなら、すぐに警察につきださせていただきますが?」

丁寧だが、迫力のあるオーナーの言葉に、女達は苦々しい顔をしながら、汎用端末(ツール)でクレジットを払い、悪態をつきながら店をでていった。

「皆様、大変お騒がせしました。お詫びとしまして、今皆様がご注文のドリンクを無料にさせていただきます」

ラッキー!このオーナーは太っ腹だ!



後日。

あの3人が、プランスメリーの悪口を情報(ネット)に書き込んだが、あの時の現場を録画していた人が動画をあげ、女達の方が叩かれまくった。

そして同時に、ショウンの奴が、

『いびられていた銀髪巨乳美少女たんハアハア』

『モンクレ3人より銀髪ちゃんの方が可愛い』

『罵倒しながら踏んでほしい…!』

などと言われていた。


ケビン君は本編の時間では、高校・大学をでて、惑星オルランゲアで商事会社のサラリーマンをやっています。


ケビン君は下野紘さん

オーナーは石田彰さんをイメージしています。


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どいつもこいつもキモいなw
[良い点] ケビン君、ショウンのお陰でバッキバキに性癖歪んだんだろうなあw
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