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File25 惑星リーシオのお祭り③ 持ち寄り会場で知らされる恥ずかしい真実

表現に苦労してしまいました。


ブックマークが300件を越えました。

ありがとうございます!

なんとか頑張っていきたいとおもいます!

昨日1日中煮卵を作り続けたせいで、ちゃんと風呂に入って、服も着替えたのに、身体に醤油ダレの匂いが染み付いているような気がする。

さらには、今朝方(けさかた)『月のもの』が来てしまったため、リチェリーナさんに着せ替え人形にされてしまい、たっぷりと体力と気力を削られてしまった。

フリフリはもう勘弁してほしい…。

その疲労困憊の状態でも、車に乗せて持ってきた煮卵の入った業務用のタッパーを、浮遊式台車(ホバー・カート)に乗せ、『持ち寄り』の会場に持って行かないといけないのはなかなか辛い。

もちろん一人ではなく、マヤ姉ちゃんにリチェリーナさんに社員さん数名が手伝ってくれている。


その『持ち寄り』正確には『新華祭・武道大会前日の祝宴』の会場は『宝明殿(ほうみょうでん)』といい、宇宙船の販売会の会場だった六角形の庭(ヘキサグラムガーデン)のコロニー1つ分くらいの広さがある。

その大広間に各家毎にスペースが与えられ、『持ち寄り』の品を披露する。

このやり方は、先だって六角形の庭(ヘキサグラムガーデン)で、宇宙船の即売会と平行して開催されていた、同人誌の即売会のやり方をまねたらしい。

それ以前は好き勝手に広げていたため、色々ぐちゃぐちゃになっていたという。

ちなみに、この会場に全てのドラコニアル人が集まるわけではなく、惑星リーシオの代表たる評議員を中心にした、政治・経済に関わる一家・一族のみが、この会場に集まっている。

元々は、親戚や職場・趣味の仲間なんかで集まって、『持ち寄り』で宴会をするというのが本来の趣旨で、品物コンテストや、社交の意思表示なんかになったのは近年から(といっても2500年前)の事らしい。


ともかく、化粧餅が見つかるまでは、俺が作った『間に合わせ』ばかりで包装が出来ない。

なので、リサイクルできる使い捨てのお椀や箸なんかを準備してもらった。

そこに、色々調査を終わらせてきたらしい、サラ姉ちゃんがやってきた。

「サラ、成果は?」

「黒幕も『持ち寄り』の品の所在も判明したけど、決定的な証拠がないわ」

「そう…踏み込んで奪還してもいいけど、それじゃあこっちが不利になるわね」

「一応ティナの部隊には連絡しておいたわ」

そして、リチェリーナさんとの会話が妙に物騒なのはスルーしておいた。

そのとき、

「やあ!これはこれは!姉妹揃ってこの俺にプレゼントをくれたサラフィニア・ドラッケンじゃないか!」

緑色の鱗に茶髪に黒い眼、趣味の悪いスーツに黒服の取り巻きをつれた若い男のドラコニアル人が大声を出しながら、こっちに近づいて来た。

そいつを見た、俺意外の全員が、まるでキッチンに出てくる黒いアイツを見るような目付きに変わった。

サラ姉ちゃんはつかつかと前にでると、

「貴方が私達姉妹に『3人揃って情婦にしてやる』とかいってきたからでしょう?それともなに?またプレゼントが欲しいのかしら?」

妖艶な笑みを浮かべながらも仁王立ちをし、相手を圧倒する。

相手の男は、サラ姉ちゃんの気迫に対して、怯えたような表情をみせる。

俺や家族の前ではだらしない姿を見せる事が多いサラ姉ちゃんだが、これこそが世間の人達が知っている『魔眼の女帝』の姿だ。

そしてその迫力に、男は完全に圧倒されていた。

「こっ…この俺の情婦(こいびと)になれるんだぞ?何で断るんだ!」

「馬鹿でしょあなた。この世の中のどこにそんな女がいると思ってるのよ!だいたい…」

サラ姉ちゃんは、男のネクタイを掴み取り、詰め寄ってまくし立てはじめた。

取り巻きも、サラ姉ちゃんの迫力に手出しができないでいた。


そして俺は、ようやくあの男について、マヤ姉ちゃんに尋ねる事ができた。

「マヤ姉ちゃん…。なに?あの馬鹿」

「あれはポング・ションクス。ドラコニアル人の中でも有名なションクス家の現・当主で、性格はみたとおりのクズよ」

マヤ姉ちゃんの口調からも、嫌っているのがよくわかる。

「よくあれで会社の経営ができるな…」

はっきりいってリオアースの御嬢様の方が格上だな。

俺がこいつを見たことも会ったこともなかったのは、運が良かったのだろう。

「まっ…まあ、今日は祭だっ!俺も『持ち寄り』を持ってきたんだっ!」

ポングは必死な形相でサラ姉ちゃんから離れた。

あいつ、サラ姉ちゃんに言い負かされたな。

涙目になってやがる。

そしてビビりつつも、取り巻きになにかを持ってくるように命令する。

そうして取り巻きが持ってきたのは、

「見ろ!惑星ヤルマドの化粧餅だ!たしかそちらも同じものを用意していたんじゃなかったかな?」

ドラッケン一家が用意した化粧餅の箱だった。

「んー?そちらのブースには化粧餅が無いみたいだなぁ?やれやれ!どうやらドラッケン一族は周りの連中と仲良くやっていくつもりはないらしいな!」

わざと大声を出し、周りに聞こえるようにしている。

これが目的だったとしたら、相当なアホにしか見えない。


しかし、

「残念だけど。ちゃんと用意してあるわよ」

サラ姉ちゃんはドヤ顔をしながら、俺が作った煮卵を乗せたお椀をさしだした。

「そっそれはっ!」

「そう。6年前に出して以降、度々に問い合わせがあった『宝珠煮卵(ほうぎょくにたまご)』よ!」

それを見た瞬間、ポングはもちろん、周りの人達も動きをとめた。

「うっ…嘘だ!あのあと共和国中の煮卵を取り寄せたが、全て違っていたぞ!」

「じゃあ食べてみなさい」

サラ姉ちゃんが差し出したお椀の煮卵を、ポングと、回りにいた人にも食べさせる。

そして暫く咀嚼音が響いた後、

「うまい…あの時食べたあの旨さ…これは間違いなく『宝珠煮卵』だ!」

「確かにこれは間違いない!しかもさらに味が洗練されている!」

「そんな…作れるやつをみつけて抱え込みたくて、共和国中を探し回って見つけられ無かったのに…」

「嘘だ…嘘だ…」

全員が、称賛と驚愕と感激の言葉をのべていたが、ポングだけが事態を把握できてないでいた。


食べた人達が感涙している横で、俺は顔をひきつらせていた。

「なあ…マヤ姉ちゃん。何で俺が作った煮卵に、『宝珠煮卵(ほうぎょくにたまご)』なんて御大層な名前がついてるんだ?」

「前に今回みたいな状況になった時に作ってもらったじゃない?その翌年に『去年の煮卵は出さないのか?』って問い詰められたの。それで、今年はありませんっていったら、『あの煮卵は宝だ!』とか『あの美しい珠を寄越せ!』とか言われちゃって…後は自然発生的に『宝珠煮卵(ほうぎょくにたまご)』って名前がついてたの…」

ばつが悪そうなマヤ姉ちゃんの説明を聞いて、頭がいたくなってきた。

なんでたかだか航海(フライト)の時間潰しに作った煮卵に、お料理対決漫画に出てくるような恥ずかしい名前がついてるんだよ!

どうりで、ここにくる航海途中、フィナ達ヴルヴィア一行に、夕食のおかずの一品に煮卵を出した時に、異様におかわりを要求されたわけだ。

「でもそれなら、なんでヴルヴィアさん一行はその事を指摘しなかったんだ?」

「多分だけど、『宝珠煮卵』だとは思ってなかったんじゃないかな?ショウンはシュメール人だし、あんなに美味しい煮卵を作るのはドラコニアル人だろうって思われてたから。『顔』が似てる場合もあるしね」

だが、俺がドラッケン一家と繋がりがあるとわかったからには、もうわかってはいるのだろう。

しかし、『顔』ってのは何なんだ?以前に会ったことがあるのか?


そうやって俺が頭を抱えていると、急に地響きがした。

「マダムドラッケン!これはほんのご挨拶!受け取ってくださいっ!」

「いえいえ!是非とも私のを先にうけとっていただきたい!」

「ええいっ!邪魔をするな!私が先だ!」

「ちょっと!私の方が早かったわよ!」

スペースの前にとてつもない数の人達が押し寄せ、俺が作った『宝珠煮卵(ほうぎょくにたまご)』を手にいれるべく、自分達の『持ち寄り』を、リチェリーナさんに押し付け、サラ姉ちゃんから煮卵の入ったお椀を受け取っていく。

「あんた達じゃまよ!」

「「「ぐあっ!」」」

その集団のなかの、体格の良いおばちゃんの体当たりと尻尾のコンボで、ポングは取り巻きと一緒に吹き飛ばされてしまった。


それからはまさに修羅場だった。

煮卵を出しても出しても途切れることはなく、相手の『持ち寄り』の品が増えるにつれ、煮卵はどんどん減っていく。

途中にエドガーおじさんが、社員さん達とじいちゃん夫妻をつれてきてくれたお陰で、かなり楽にはなった。

そんな感じで、『持ち寄り』の交換を始めてから2時間。

ついに煮卵がなくなったのだった。

交換出来なかった人もいたわけだが、その辺りは諦めてもらった。

「じゃあ私は宴会用の仕出しを持ってくる」

「頼んだわよあなた」

エドガーおじさんは、自分はそこまで疲れてはいないからと、部下の人を引き連れて駐車場に向かった。

「そういえば、ここで宴会をするんだっけ」

この会場で宴会をするというのは奇妙なことだが、これも風習らしい。

「ええ、『持ち寄り』の品をありがたくいただいていますと示すためにね。ところでショウン。私達用の煮卵は確保してあるんでしょうね?」

その説明をマヤ姉ちゃんがしてくれるが、それよりも自分達用の煮卵が気になっているらしい。

「ちゃんと残してるよ。というか、最初に作ったやつをキープしていったのはマヤ姉ちゃんじゃないか」

「そうだった」

そんな他愛のない会話をしていた所に、不意に人影がやってきた。

「それはつまり…『宝珠煮卵(ほうぎょくにたまご)』の作成者はそのヒューマンってことか!道理でさがしても見つからないわけだ。あんなに旨いものを作るのがヒューマンなわけがないと思っていたからな!よし!ヒューマンの女!お前は今日から俺の情婦(おんな)だ!『宝珠煮卵(ほうぎょくにたまご)』を売り出してがっぽり荒稼ぎだ!」

その人影、ポング・ションクスは、狂喜と色欲に満ちた表情で襲いかかってきた。

筋書きが出来ても描写に苦しんでいます。

精進あるのみ…


そして、誤字をいがいと見逃している事実…

ご報告ありがとうございます


お料理対決漫画の料理名って中二病チックなのが多いようにに思えるのは私だけでしょうか?


ご意見・ご感想・誤字報告よろしくお願いいたします


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― 新着の感想 ―
[良い点] 煮卵の末端価格が気になります!
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