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テスト終わりの古戦場に感けて投稿するの忘れてた。



レビア達『ロイヤルソルジャー』が去ってから3日、俺は兵団(レギオン)で1人ボ〜としていた。


自分の力量不足、レビアのいう悲劇、これから一体どうなるのか……


沢山の気になることが頭の中で渦を巻いてまとまらないのだ。気になることがありすぎる今の状態で狩りに行こうとも思えず、兵団(レギオン)で1人燻っていた。


そんな俺に声をかけてきたのが『平和主義者(パシフィスツ)』のジンさんとべラルゴさんだった。


「ヘイヘーイ。アイル、今日も死んだ魚のような目をしてるな!」

「余計なお世話です」


ジンさんが最近ナチュラルに俺をディスってくる。

少しは親しい仲になったという事か。うん、きっとそうなんだ。


「それよりも、なんか用でしょうか?」

「ああ、その事なんだが今日……ていうか、この一週間暇か?」

「……特に予定はないですけど、何ですか?」


まさかお酒にでも誘うんじゃないだろうかと、考えていたがジンさんの口からは全く別のお誘いが飛び出した。


「よかったらよ、俺たちと一緒に魔物を倒しに行かねえか?」

「えっと……」


エレオノーラには勝ったものの、アニキやレビアとの格の違いを知った俺は焦っていた。少しでも強くならなければと考えていた。

一週間も王都から離れるなど、そんなことはできない。


「悪いけど、その話は……」

「アイルは強くなりたいんじゃないか?」


断ろうとしたらべラルゴさんに遮られてしまった。

少し膨れながら答える。


「そりゃあもちろん、強くなりたいですよ」

「だから俺たちと一緒だったら鍛錬ができなくて時間の無駄になると?」

「別にそういうわけでは……」


別に時間の無駄とは思っていないが、強くなるわけではないと思っている。


「俺たちがお前を誘ったのは別に荷物持ちをやらせるとか、そんなのではないんだ。パーティの戦闘要員の1人として、一緒に行きたいと思っている」

「……」

「正直に言うと俺たちの戦闘はお前にはまだレベルが高い。大して役に立たずに終わるだろう。じゃあ何故連れて行くのか?それはアイルに上の戦闘を見せておきたいからだ」


べラルゴさんは言葉を続ける。


「俺たちの戦い方、魔物の動き、連携……アイルが俺たちの戦闘を間近で見ることで学ぶことは沢山あると思うぞ」

「確かにそうですね……」

「お前は天才だ。動きを見て、それを何回か真似るだけで出来るようになってしまう。普通は一つの技術を覚えて、出来るようになるのに数カ月はかかるんだ。先日の戦闘を見て確信した。お前は戦闘面において、ズバ抜けた才能を持っている」


先日の戦闘……というと、やはりエレオノーラとの戦いの事か?

あれは別に相手が弱かっただけで、俺は大して強くないと思うのだが……


「俺に才能なんてないですよ」

「戦っている最中に武器を落とす場所を細かく座標計算をして、その場所に上手く落ちるように飛ばす力の調整が出来て、相手をその位置につき飛ばす……こんなことをぶっつけ本番で出来るのを天才と言わずして何と呼ぶ?」

「ん、んー……」


い、言われてみればそうかもしれないけど……凄いことなのかな? あのハルバードは異常な重量のおかげで別に風向きとか風の強さなんて気にしなくていいから、別に普通だと思うけど……


「才能があるだけで、今はまだ大して強くないかもしれないが……アイルは確実に強くなれる」


確実に強くなれると言われても……二人との差が埋まるとは到底思えない。


迷ってる俺に今度はジンさんが話しかけてくる。


「お前は団長とあの女(レビア)と同じくらい強くなりたいと思ってんだろ?」

「……はい。決して他人事ではないし……」


レビアが俺を危険視していて、それをアニキが止めようとしている?のは後々状況を整理してみて分かった。

あの二人の対立の渦中にいるのは紛れも無い、俺自身なのだ。


せめて自分の身は守れるようにと、レビアやアニキの実力に少しでも近づきたい……そう思っている。だがその方法が思い浮かばないのだ。


「あの二人は化け物だ。普通のやつじゃあ絶対に追いつけない。どんなに努力しても超えられない天才っていうのは少なからずいるんだ」

「そう……ですね」


レビアが俺の首を刎ねようとした、あの時の動きを全く目で追えなかった。

気がついたら目の前に移動している。それはアニキも同じだった。


あの二人とはもはや、住んでる次元が違いすぎる。


「だがなぁ、べラルゴが言ってた通り、お前も十分天才なんだぜ? 血反吐を吐くような訓練……とは言わねえけど、毎日一生懸命自分を鍛えていれば追いつけないことはないだろうよ」


俺は正直、驚いた。

二人はただ俺を元気付けようと仮に誘ったのでは? と思っていた。だがそんな安易な考えではなく、俺の心も考えた上で様々なことを考慮して誘ってくれていた。



「ウジウジと考えるよりも、少しでも追いつこうと捥がくのがアイルらしいぜ? どうだ? 一緒に狩りに行かないか?」

「……はい! 俺も行きます!」


今考えていてもしょうがないか。

行動をしよう。行動を。


「よっしゃ! じゃあ今から急いで準備しろよ! 30分後には出発するからな!」

「え、今日すぐに行くんですか!? もう日が暮れますよ!?」

「冒険者ってのは夜が活動本番なんだぜ? 覚えときな!」


笑って一蹴されてしまった……

これはここ一週間、大変なことになりそうだ。




私は引いてみせるよ……

新キャラをビシッとね!

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