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そして学校では委員会を選ぶ事になった。まぁこんなの最初だけで後からフェードアウトすればいいやと思い楽そうな図書委員になった。後1人誰だろう?


ゲッ、飯塚君かぁ。よりにもよって‥


「はぁ〜。あんたも図書委員とはねぇ」


「全く俺も同感だわ」


「どうせ楽そうなの選んだんでしょ?」


「ハハッ、当たり。そんなこと言うって事は姫野もだろ?」


「あんたと同じ思考回路とはね‥」


「とりあえず行っとくか」


「はいはい」


飯塚君と歩いてると女子が飯塚君ってかっこいいとかコソコソ言ってるのが聞こえる。そりゃあかっこいいからそうなるよね。


チラッと隣を歩いてる飯塚君を見る。女の人みたいな横顔は確かに私でもドキッと来るかもしれないって私何考えてんだろ‥


「おい、おい!」


「人のこと見て何ボーッとしてんだよ?お前たまにそうなるよな」


「は、はぁ?なんのこと?」

急に恥ずかしくなったのでとぼける。


「あ、着いたぞ」


そして図書委員の顧問からいろいろやることを聞き本棚の整理をする事になった。


「ん〜、届かない」


「貸せよ」


飯塚君がヒョイっと私から本をとると上の棚に入れた。


「あ、ありがとう」


「姫野にお礼言われると新鮮だな」

ニコッと飯塚君は笑う。相変わらず綺麗な顔だなぁ。


そして面倒くさがりな私は顔が見えなくなるくらいの高さまで本を積み持ち上げようとした。お、重い。


「わっ、わっ、きゃあ!」


本を落とすまいとバランスを取ろうとしたら逆に私が倒れそうになる。


「お、おい!」


飯塚君が支えようとしてくれたが本が当たって一緒に倒れてしまった。


「いたたた‥飯塚君大丈夫?え?」


気付くと飯塚を押し倒しているような形で倒れてしまった。

密着した体がしばらく私の思考を停止させた。


飯塚君の顔がとても近かった。凄くドキッとした。飯塚君も少し戸惑っていた。そしてハッとした。


「ご、ごめんなさい!」


体を起こそうとした私の腕を飯塚君が掴んだ。


「え?」


気付くと飯塚君に抱きしめられていた。

何これ?

私はなんだか怖くなり力尽くで飯塚君を引き離した。


「っはぁ、はぁ」

どうして?なんで抱きしめたの?


「あ、わりぃ。なんかつい‥‥」


私は走って図書室を抜け出した。



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