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「椿ちゃん買い物一緒に行かない?」


学校から帰ると奏さんがそう言ってきた。正直寝たかったんだけどな。でも断ると奏さん傷付きそうだから私は


「はい!行きたいです」

と返事をする。


デパートに奏さんと行く。私と奏さんが歩くとチラチラ視線を感じる。奏さんは結構無自覚なので全然気付かない。


でも改めて奏さんは可愛いな、なんか輝いて見える。優さんがいるから?とか思ったりした。


「ん?どうしたの?」


「奏お姉ちゃん綺麗だなって思って‥」


「そんな事ないよ、椿ちゃんの方が可愛いよ、2年生の時ね、絵里って子と唯ちゃんっていたんだけどね、その2人もすごく可愛くて私なんか全然敵わないなぁって。でも椿ちゃんはその2人と同じくらい可愛いよ!」


奏さんより可愛い人が早々いるとは思わないけどねぇ。


「あ!そうだ!それに妹と言えば2年生で岬ちゃんっているの、その子もよくうちに遊びに来るから椿ちゃんもそのうち会えるよ!岬ちゃんも私にとって妹みたいな子なの」


「なんかいいですね。私友達とか家に連れてくると怒られて‥‥」


「椿ちゃん‥」


「椿ちゃん、でもこれからは連れてきても大丈夫だよ!それに私の友達とも仲良くなれば寂しくないよ」


なんだか奏さんは眩しいな。

見た目だけじゃなくて中身も可愛いんだ。私と奏さんの差を見せつけられたみたいで凄く惨めに思えた。


デパートに着き奏さんとショップに行ったりドーナツなど食べて満足したようなのでもう帰ろうとなった。


「椿ちゃん!これあげる」


ウサギのキーホルダーだった。


「可愛い」


「お姉ちゃんからのプレゼント!言ってみたかった。えへへ」


「ププッ」


「あ、あれ?」


「す、すみません。なんか嬉しくて」

これは本当。お母さんにあまり優しくされたことがない私は奏さんにあまりに優しくされてるからその差に可笑しくなってしまったのだ。

でも何だか心の中が少し暖かくなってついつい笑ってしまった。


「奏お姉ちゃん、ありがとう」


「どういたしまして」


そしてデパートの帰り道。


「やっほー、奏ちゃん!」


「あ、小夜ちゃんに宗君。デート?」


「うん、今日学校早く終わったからね。

ねぇ宗!」


「ああ、あれ?その子奏さんの友達?」


「ううん、妹だよ」


「えー、奏ちゃんにこんな可愛い妹いたなんて私聞いてないぞー!」


「あはは、姫野 椿です。奏お姉ちゃんの家でお世話になってます」


「へぇ、親戚の子か従兄弟?」


「うん、そんな感じ。でも椿ちゃん可愛いから本当に妹になってほしいなって」


「2人とも美人なんて羨ましいじゃない」


そんな感じで友達と別れて奏さんの家に帰ってきた。


「疲れたねぇ、ごめんね。つき合わせちゃって」


「ううん、楽しかっです」


そして私は部屋に戻りプレゼントされたウサギのキーホルダーを鞄につけた。



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