5
そうして担任が入ってきた。でも、なんかやる気なさそうな担任だなぁと思いつつも私もやる気なんかあまりないからいいやと思いつつ自己紹介が始まった。
私とぶつかった男子が自己紹介をした。
「飯塚 春人です」
他にも何か言ってたようだが私は、へぇ、飯塚 春人って名前なんだぁ〜と思い外を見ていた。
お父さん、お母さん今頃どうしてるのかなぁと思い外を眺めていた。
すると肩をトントンと叩かれた。左側にいた隣の男子が少し顔を赤らめていた。
何?と私は一瞬思ったがすぐハッとした。
いけない!自己紹介だった。
「あ!えっと姫野 椿です、よろしくお願いします」
ボーッとしてて恥ずかしかったのですぐ済ませた。
しっかりしろよ〜と担任がやる気なさそうに言う。他の人らもクスクス笑っているけどウケ狙いじゃないよ?
チラッと飯塚君とやらに視線を移すとこちらを見ていた。
私と目が合うとプイッとそっぽを向いた。
なぁに!あれ!?
私もあんたなんか嫌いよ!
朝からやな感じ‥‥
休み時間になり舞と香苗がきた。
「椿〜、何ボーッとしてたの?」
「もしかして飯塚君でも見てた?」
「飯塚君とってもかっこいいよねぇ、うちの学年で1番イケメンよねぇ」
「そうなの?」
「椿も断トツで可愛いし2人ならお似合いよ」
やめてよ、あんな嫌な奴と一緒にしないで!と思ったけど私も嫌な奴だよね。はぁ‥
今日は始業式なので早く終わるのでこの日はそんなくだらない会話をしているうちになんだかんだで終わってしまった。
さぁ〜、帰ろう!
そして寝る!やっぱり学校は疲れると思い教室を出ようとした。
「あ、またお前か」
飯塚君が目の前にいた。
「またって何よ?今度はぶつかってないじゃない」
「そうだな、自己紹介の時何ボーッとしてたんだ?いろいろ面白いなお前」
「別に考え事してただけよ、ボーッとなんかしてないし」
「お前ってツンツンしてるなぁ、素直じゃないだろ?」
「あんたが失礼だからツンツンしちゃうんじゃない」
「てか俺なんか今までお前に悪いことしたか?」
「え?」
あ、そうだった。最初からそもそも私が悪いんだった。
「う〜ん、さぁ?なんかムカつくから?」
あ〜、私って普段気を遣ってるのになんでこいつの前だとこうなるんだろう?
自分でも?な状態だ。
「ひでぇな、何気にショックだわ。まぁいいや、今度は誰ともぶつからず気をつけて帰れよー」
「余計なお世話!」
なんなんだろう?私って‥