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春人君が私の家にやってくる少し前のこと。優が風邪で学校を休んだ。私のテンションはそれだけでガタ落ちだ。

椿ちゃんも私が元気ないのに気付いて心配している。


ちょっと前から優は体調が悪かったけど大丈夫だって言って無理するから‥


優がいない日は学校行きたくないなぁ。優とは運良く3年生になっても同じクラスになれた。


2年生の時は結局優と席は離れたままだったけど今は斜め前に優がいた。

やったね!って思った。だけど今日は優がいない机を見つめている。


「奏さん、優君がいないと本当に元気ないね?よっぽど心配なのね」


「うん、学校終わったらお見舞い行って来なきゃ」


絵里が私を見てそう言ってくる。絵里とも3年生でも同じクラスになった。

2年の時は色々あったけど今ではすっかり仲良しだ。


でも私をよくからかってくるのは前から変わってない。


「私も優君のお見舞い行こうかしら?」


「ダメ!絵里ってば隙あると面白がって優を誘惑するんだから」


「フフッ、奏さんには敵わないからいいじゃないの?そう言えば椿ちゃんだっけ?とても可愛いんだって?私も会ってみたいわ」


「うん、本当に可愛いの!後で連れてくるから絵里も仲良くしてあげてね」


学校が終わり私は急いで校舎から出る。


昇降口に向かおうとすると椿ちゃんを見かけた。

あ、椿ちゃんの他にかっこいい男の子が隣を歩いてる。椿ちゃん喧嘩してるのかな?って口調で話してるけど男の子の方は楽しそうだ。


家では見せない表情で話している椿ちゃんはとても楽しそうに見えた。だけど私にもあんな感じで遠慮なく頼ってくれたっていいんだけどなぁと少し寂しくもなった。


あの男の子が椿ちゃんの本音をいい感じに引き出してるんだろう。私も優に頑張って素で接してもらおうと思って頑張ったなぁと感慨にふける。


そして優の家に着いた。優の家族はまだ仕事だから優1人だよね。

インターホンを鳴らし優を起こしてくると悪いと思い玄関を開ける。


「優ーッ!お見舞いに来たよー!」

と一応大きな声で言ってみる。


寝てるのかな?優の部屋に行ってみよう。

ドアを控え目にノックし開けると優はやっぱり寝ていた。

私は優の元へ行き優の様子を見る。

優の顔を見れて少し安心する。


あ、優お腹とか減ってないかな?

お粥とか作ってあげよう。去年私が風邪引いてくれた時優がお見舞いに来てお粥作ってくれたりしてくれたけどあの時本当に嬉しかったなぁ。


私はキッチンへ向かい優のママに優のお見舞いに来て優のご飯作っていきましたと置き手紙を書き、お粥を作ってスポーツドリンクと一緒に優の部屋に行く。


「あ、奏来てくれたんだね。ありがとう」


部屋に戻ると優が起きていた。


「うん。お粥とか作ったから食べれたら食べて?あと喉乾いたでしょ?」


「風邪移るからあんまり来させたくなかったけどな」


「去年私が風邪引いてそう言ったのに優だっていてくれたでしょ?それに優の風邪だったら移っても平気」


「何が平気かよくわかんないけどそういやそうだったなぁ。お粥食べるよ」


優は全部食べてくれた。食欲あるから大丈夫かな。そうしてちょっと話して優はまた眠ってしまった。優、早く良くなってね。



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