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それ、イケメンに限ります?   作者: 夢呂
相手の気持ち、自分の気持ち
33/40

羞恥心より大事なこと(留羽目線)

何言ってるんだろう…。

恥ずかしげもなく、馬鹿みたいに。


自分が今、なんと発言したのか、思い出すのも恥ずかしい。




「あ、奏太戻ってきたみたい…」


恥ずかしさに悶え苦しんでいると、中谷くんが視線を私の後ろに向けたまま半笑いで言う。


――――まさか、今の聞いてた?


私が焦って振り返ろうとした瞬間、

「留羽、」


奏太が、大きな掌でガシッと私の腕を掴む。


「――――ジョーと何話してた?」


奏太の声が、低く感じた。


「な、にも…話してないよ。」


言えるわけない、奏太を好きだと言っていた、なんて。


ちょっとこっち来て、と呟くと、私の腕を掴んだまま奏太は近くの空いている教室に連れ込んだ。


「…―――話してたじゃん。真剣な顔して、顔赤らめて」


奏太が責めるように私を見つめる。


「…―――奏太…」


――――…ねぇ、怒ってるの?


また私のせいで…ーーー。


「ごめ…―――」


ごめん、と言いかけた私の口を、奏太が手で塞ぐ。

そして、顔を近づけて私に確認する。


「それは、なんの謝罪(ごめん)?」


―――…なんか、今までにないぐらい…怒ってる…。


「朝のこと?それとも今?」



「――――…」


奏太…私、伝えてもいい?

――――…嫌いにならない?


「俺はこんなに好きなのに、留羽は…ーーーー」



私の気持ち、知っても居なくならないでね…?



「ごめん…」

私の口から、今言える精一杯の気持ちがこぼれた。

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