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放課後ロルプライズ!  作者: 場違い
4章・完全平等の電脳世界
49/73

ヒキコモリ、家を移る。

「斗月ィィィィィィィィィィ!!てめぇぇぇぇぇぇぇぇ出てこいィィィィィィィィィィ!!」


 授業が終わると俺たちはすぐさま、3人で斗月の家に押しかけた……もとい、幼女拉致監禁の疑いで家宅捜索に踏み切った。

 あの野郎、ちょっと性欲が旺盛なだけのただのよくいるエロキャラ程度だと思ってたのに、まさか重度のロリコンだったとは。しかも一緒に粥食うって、何がしたいんだアイツは……?


「出てきなさい!警察(と繋がりのある医者の子供)よ!あんたは完全に包囲されてるわ!」

「エロ眼鏡エロ眼鏡とは思ってたけど……まさかついに犯罪を起こすやなんて……」


 しつこくピンポンを連打するも反応はない。

 居留守か?籠城作戦か?はたまた国外逃亡か?おのれヤツめ、どこまで罪を重ねれば気が済むんだ!

 なんかこのまま帰るのも悔しい気がしてそのまま斗月の家の前で待つこと4、5分ほど。聞き慣れた声と聞きなれない声がゆっくりと近づいてきた。


「あっ、ちょっと!それ最新型じゃないとはいえ9万くらいしたゲーミングPCなんですからね!もっと慎重に運んでください!」

「はいはい、ちゃんと持ってるって…。ところで、お前が運んでるそのソフト、どんなのがあるんだ?」

「この袋ですか?えっと……『花と乙〇に祝福を』、『ヨスガ〇ソラ』、『同〇生』、『家〇計画』……」

「エロゲじゃねーか!」

「エロゲじゃないです泣きゲーです!ていうか、ちゃんと『そういうシーン』はスキップしてますから!」

「知らねーよお前のプレイスタイルなんて……。つーか後の2つは今の主流のOSでちゃんと動作すんのか?」


 ゲーム特化型PCの箱を抱えた斗月と、小さな紙袋を持った女の子が何やら言い争いながら歩いてくる。

 その進行方向に3人で立ちはだかる。


「よぉー斗月、ズル休みして幼女と街を散歩か?」


 斗月は立ち止まり、俺たち3人に気付くとポカンとした顔で首を傾げた。一方俺たちのことなんか知ってるわけもない女の子は、ささっと斗月の背に隠れる。


「あ?……怜斗?世葉も津森も……。お前らどうしたんだ急に?」

「どうしたんだじゃないわよ!」

「さ、その女の子をどこから拉致してきたのか、洗いざらい吐いてもらおか」

「い、いや違うんだって!拉致じゃなくて保護!世話見てやってんの!」

「拉致じゃなくて保護……?…………狂信者か、救いようがないな」

「だから違ぇ!俺はどんだけ信用ねーんだよ!」

「こと性犯罪に関してお前への信頼はゼロだからな」

「こないだも『生まれ変わったら道になりてぇ』とか言ってたわよね」

「言ってないしそのネタは色々とマズいから!古いし!つーか…早くこのパソコン置かせろぉぉぉぉ!」


 見た目よりけっこう重いらしいPCの箱に腕をぷるぷると震わせながら、斗月は家の中へと走って消えていった。


「あぁっ、だから雑に扱っちゃダメだって言ってるじゃないですかぁ!」


 その斗月を……いや、斗月が危なげに抱えるマシンの方を心配して、女の子が後に続く。

 俺たちも追いかけて中に入ろうとするが、女の子は玄関の鍵を閉めてしまった。ドアノブを握った瞬間にカチャリと施錠音がして、脱力感3倍。

 逃げられたか。3人揃って足踏みしていると、中から斗月の声が聞こえてくる。


「悪い!今日はちょっとコイツの引越しで忙しいから、明日学校行った時にちゃんと話すぜ!」


 その声のあと、ガシャーン!という何か致命的なものが崩れる音と、女の子の悲鳴が聞こえてくる。

 けれどもヤツの家の中でどんな悲劇が起こっているかなどに思いを馳せることもなく、俺たち3人は目を点にして、ぽつりと呟いた。


「………………引越し?」



「両方の親に捨てられた、か……」


 翌日土曜日、珍しくネトゲメンバー全員揃った帰り道。


 その道すがらで斗月は、いつも無駄に元気でテンション高いコイツらしくもなく、声のトーンを落として、自分と同居することになった少女・芦野春飛の境遇について語った。

 瀬戸さんや盟音の、親や家族との間の確執について触れてきた俺にとっては、まだまだ自分が狭い考えの中で生きていたってことを思い知らされる話だったし、それは夏矢ちゃん津森さんにとっても同じように、心に重く響く話だった。

 答えは大体察せるけど。そんな前置きをして夏矢ちゃんが聞く。


「……春飛ちゃんが元々暮らしてた家をどうするかとか、いつまで春飛ちゃんと一緒の暮らしを続けるのかとか、ちゃんと決めてる?」


 苦笑い、そして嘆息。

 そのリアクションがすでに斗月の答えとやらを雄弁に物語っている。


「なんも決めてない。つーか、考えなきゃいけないと思ってても、考えられなかった」

「そんなことだろうと思ったわ」


 呆れ顔になって薄く笑う夏矢ちゃんだが、それは斗月の無責任さを責めているというよりは、斗月の行動に首肯するような。

 言外に、自分が同じ立場でも同じ選択をしていただろうという意思を隠していた。

 いつもは右へ曲がる道を、みんなと同方向の左へ。

 言わずもがな、向かう先は斗月の家だ。


「失礼かもしれへんけど……希霧くんって、マンション住みのイメージがあったわ」

「マジ?生まれてこの方、一軒家にしか住んだことねーんだけど」

「へぇ、引越し前も?」

「……おう」


 …………………………。


 やっぱり斗月は、引越しだとか田舎だとか、そういう言葉に反応して嫌な顔をする。

 原因は分からないし、俺らが無理に聞いても話してくれないんだろう。もちろん、進んで聞くべきこと、聞きたいことというわけでもないんだけど……。

 斗月が玄関ドアを開けて、みんなそれぞれお邪魔しますとか言いながら靴を脱いで入っていく。

 廊下を7歩ほど進んですぐ、俺たちは今日斗月の家に来る理由となった女の子、春飛ちゃんに会うことができた。


「おかえりです斗月さん。……えっと」


 おろおろと困惑し、俺たちと斗月を交互に見る。昨日会った時も斗月の陰に隠れてたし、やっぱり人見知りなんだろうな。

 ヤツらしからぬイケメンスマイルで、斗月が俺たちの紹介を行う。


「左から門衛怜斗、世葉夏矢、津森論子。俺がいつもつるんでる奴らだ」

「はぁ、つるんでる、ですか……」

「春飛ちゃん、大丈夫?このダメガネに変なことされたりしてない?」

「おいおいおいおいおいおいおい、疑惑は晴れたんじゃなかったの!?」

「えーっと、昨日引越ししてる時に押し倒されたのは……」

「よっしゃ斗月、ちょっと来い」

「違うから!つーかお前も紛らわしいこと言うなよ!」


 夏矢ちゃんと津森さんに交互に愛で撫でられながら、不意に春飛ちゃんの目線がこちらに向く。


「……怜斗さん、でしたっけ」

「ん、どうかした?」

「…………いえ、どこかで聞いたことが…………というか、見たことがある名前だなと……」

「?」


 怜斗はともかくとして、門衛ってのはあんまり見ない苗字だと思うけど。特にこの子に名前見られるような有名なコトしてる覚えはないしな……。

 無表情で私の勘違いかもしれません、とだけ言って、その話は終わりのようだ。


「可愛いー、小学生の女の子ホント可愛いー!」

「ちょ、夏矢さん、撫でるところがおかし……ひゃ、く、くすぐったい……ん!」

「か、夏矢ちゃん?下ネタ言う時の希霧くんみたいな顔になってるで?」

「まーた始まったよ……夏矢ちゃんの発作……」


 夏矢ちゃんにはロリコンの気がある。

 盟音が風邪で看病を頼んだ時は、さすがに病人相手ということでそういうノリは控えてくれたらしいが、後から聞いてみたら鼻血を止めるのに必死だったそうだ。

 もはや斗月に性犯罪者とか言えないレベルの女ペドフィリア。


「おいロリコン、通報される前にやめとけよ」

「ロリコンじゃないわ、私は小さい女の子が好きなだけ!中学二年生までならレズビアン的な関係になってもいい感じの!」

「それがロリコンだって言ってんの!つーか下手したら世間一般のロリコンよりヤバイからそれ!」

「うっさいわね、嫌がってないんだからいいでしょ?」

「む、ぐぅ……窒息する……。胸で……おっぱいで殺される……」

「窒息するとか殺されるとか言ってるけど!?嫌がる嫌がらないの次元超えて生命の危機感じさせてんじゃねーか!」

「生命の危機を乗り越えた親子愛ってやつよ!」

「あ……あなたと親子になった覚えは……ありま……せ……ん…………がくり」

「おいィィィィィィィィィ!?お前へのツッコミが最期の言葉になっちゃったけど!?死ぬ間際に最後の力振り絞って親子関係否定しちゃったけど!?」

「お、親子パワーがあれば大丈夫!ちちんぷいぷい、バニシュ!デス!」

「それ生き返りの魔法じゃなくて殺しちゃうやつ!なに2回も殺してくれてんだ!」

「粥…………うま……」

「ゾンビになってるゥゥゥゥゥゥゥ!?」

「かゆい かゆい やと ねつ ひいた」

「ちょ、なんなのそのやけにリアルなゾンビ演技!うわ、引っ掻こうとすんな!スコットに喰われてろ!」

「は?あの日記はスコットを喰って終わるんですよ?スコットに喰われるとか……これだからにわかは嫌ですよ」


 突然真顔に戻ってマジレスする春飛ちゃん。


「小学五年生にバイオ知識で負けた!?」

「バイオだけじゃなくゲーム全般で勝てる自信があります」

「ほ、ほぉー、言ったな?……これから〇×クイズを出す。〇ならはちみつくまさん、×ならぽんぽこたぬきさんと答えろ」

「了解です。ちなみにそれはka〇onネタですね」

「第1問、『スル〇ン』の猫耳ヒロインであるフェ〇ースが好きなおやつの取り合わせはミルクとクッキーである、マルかバツか」

「ぽんぽこたぬきさん。正解はミルクとにぼしですからね」

「やるじゃないか…。第2問、覇王翔○拳を使わざるを得ない、マルかバツか」

「問題になってないじゃないですか!?」

「バカヤロー、格闘家には常に状況に即した判断が求められるんだよ。さぁ答えろ、南斗聖拳を使わざるを得ない、マルかバツか!」

「問題変わってるし!大人げないですこの人!」

「さぁ乗り越えてみせろハルヒ・サカザキ」

「誰がサカザキですか!」


 やはりというか、レトロゲーもイケる口のようだ。今度風雲〇示録ででも対戦するか。格闘技とブーメランを融合させた全く新しい格闘技であるあるある。


 閑話休題(西尾〇新作品リスペクト)。


 その後も適当な挨拶を終えると、春飛ちゃんは離脱するタイミングを見計らっていたかのように家の奥に戻っていった。

 斗月がやれやれと首を振る。


「あいつすっげーゲーマーでさ。あの年で自分用のゲーミングPC持ってるし、ソフトも色んなハードのやつ全部合わせて100本近く持ってるんだよ。その他にも艦〇れとかイカ〇スオンラインとかA〇Aとかのネトゲもしてるみたいだし」

「へー、じゃあトゥエスタもやってたりするんかな?」

「実際にやってるの見たことはねーけど、あの様子だとやってるだろうな」


 鍵の事バレないようにな、と言いかけたが、別にトゥエスタプレイヤーだからといって特別鍵の秘密に気づきやすくなるということもないだろう。


「そうだ、今晩トゥエスタするか?どうせ明日日曜だし、イベントで装備とかスキルとか強化しておきたいじゃん?」

「私はいいけど」

「今日中に輝石集めて、ポルトヴェネレまで行きたいな」

「んじゃ、9時頃スカ〇プかけてくれ」

「オッケー。じゃ、とりあえず解散ってことで」


 斗月の家を出て、みんなそれぞれの帰路につく。



 眉間に寄った皺がもはや完全に固定されつつあることを自覚しながら、二垣巡査はこれでまたひとつ老けるな、と20代にあるまじき独り言を呟いてタバコをふかした。

 ノートパソコンを乱暴に叩きつけるように閉じ、第2会議室の机にもたれかかる。灰皿に大量に積もったタバコの山を見て、あぁ俺は40行かず死ぬんだろうなと何気なく考えて、すぐまたどうでもよくなる。

 ちょうど入ってきた同僚の三好が顔をしかめた。


「おいおいガッキー、それ何本目だよ?昨日まで全然無臭だったのに、扉開けた瞬間えげつないヤニ臭さだぜ、こいつは」

「やかましい。というかお前だって最近貧乏ゆすりがえげつないぞ。隣の部屋でも揺れ感じるくらい思いっきり揺らしてるし、そのうちあだ名でもつくんじゃないか?」

「あはは……。ま、軽口はこれくらいにしてさ。……どうだい、海外のハッカー集団からの攻撃ってセンは」


 二垣はタバコを親の敵のように灰皿の縁に押し付けた。何度も何度もトチ狂ったようにぐりぐりと押し付けて、一見してタバコとは分からないんじゃないかというようなカタチにしてから山の上に落とす。


「ないな」

「えっと……捜査報告とかしなきゃいけないから、とりあえずなんでないのか言ってくれないと」


 機嫌を伺うように三好がそう聞くと、二垣は非常に忌々しそうに、新しいタバコに火を点けた。

 現時点での調査内容を書いたメモを三好に放り投げて、説明していく。


「……ないってのは、前例がないってことだ。トゥエルブスターオンラインのセキュリティを突破、かつプログラムを書き換えたりグラフィックを新たに用意したり、そのレベルの高度な技術を有する集団を探ってみたが……」

「結果は?」

「3グループほど、それをできる可能性のあるところは見つかった。だが、そいつらは今まで、政治や経済や、そういうものに影響を与えるようなことにしか技術を使ってない。そもそも日本をターゲットにしたことがない」

「日本の、それもたかがネットゲームをハッキングする動機がない、ってことだね」

「まぁ会議では一応触れはするが……検討する価値なし、良くても『記憶の片隅に留めておいてください』程度だろうな。つまり俺の今日1日は見事に無駄になったってわけだが、どうだ三好、俺に飯を奢る気にならないか」

「同情はするけど金はやれないね」

「薄情者め」


 ふん、と鼻を鳴らして背もたれに全体重を預け、挙句目を閉じた。

 けっこう疲れているみたいだしこのまま寝てしまうのかな、と三好は思ったが、よく考えてみれば口にタバコを咥えたままだ。


「お前の方はどうだったんだよ?」

「ボクかい?……うん、えっと、何て言ったらいいんだろうね……」


 口から生まれてきたような男だ、という罵倒を二垣から幾度となく受けている三好が、彼にしては珍しく口ごもった。


「結論から言って、調べたことで余計こんがらがった」

「…………」

「調べる方向性を間違えたか、嘘の情報を掴まされたか、或いは、荒唐無稽でもこれが真実なのか……。ボク的には、最後のが一番嫌な展開だね」

「……ま、嘘なら嘘で、その嘘をついた奴が怪しいって事だ。本当にしろ嘘にしろ、収穫だろ」

「………………」


 三好は無言でしばらく灰皿を見つめ、なにか負けたように、二垣に1本ねだった。

 嫌そうな顔をしながらも、普段より気前よく渡してくれた。それを前歯ではさみ、上司のために常備しているライターで火を点ける。

 灰色の溜息を零しながら、三好は胸元から手帳を取り出し、開いた。


「ボクが調べたのは、再三になるけど、トゥエルブスターオンラインを運営する企業、『カラット』だよ」

「……ペンタゴン並みのセキュリティレベルという噂も出ているくらいのバケモノ会社だ。このオカルトとしか思えないような事件に関わっていても、何もおかしくないだろう。そういう理由で少し前にも訪れた」


 ライターを手で弄びながら頷く。


「そう思ってボクは、独自にカラット本社から昔カラットを取材したゲーム雑誌まで、色々調べたんだ。まぁ、収穫があったのは本社だけだったんだけどね」

「本社に何が?」

「チート使用の疑いがあるプレイヤーがいる、って話を聞けたんだ」


 チート。ゲーム上での不正なプログラムや行為を指し示す。


 あくまで少ない休日の趣味程度にしかゲームをしない二垣でも知っているゲーム用語。課金要素のあるオンラインゲームでこのような行為を行うことは、国の法律に定められた犯罪だ。


「……なるほどな。トゥエルブスターオンラインでチート行為を行うには、あのゲームの強固すぎるセキュリティを掻い潜る必要がある。つまり『チートできている』だけで、『この事件の犯人になれる』可能性を持つ……」

「その通り。……で、そのチート容疑者のデータがこれだ」


 言って、三好は二垣にコピー紙を渡す。

 それはトゥエルブスターオンラインのプレイヤーランキングにおいて、1位の地位を磐石にしている最強のプレイヤーの、信じられない成績だった。


 対人戦の勝率、100%。

 ソロクエストの成功率、100%。


 そう。


 戦闘不能になることはあっても、それは効率的にクエストをこなすための計算のうち。

 失敗は、ない。


「……なんだこりゃ」

「今のところ不正行為の形跡などは発見されていないんだけど、どう考えてもこんな成績、チートを使っているとしか思えない。それはカラット側も同じ見解らしい」

「プレイヤー名はアホみたいなものだけどな……。何だよ、『魔法少女おぶじ☆遠藤』って……」

「ま、人を名前で判断しちゃダメってことだね。ボクも、三『好』なのにいけ好かない野郎だ、ってよく言われるよ。ガッキーに」

「三『好』なのにいけ好かない野郎だ」

「いま言えなんて一言も言ってないんだけどね」


 二垣はいつの間にか、背もたれに預けていた背中を丸めて、書類をじっくりと読み込んでいた。


「それで……このプレイヤーの……アカウントの所有者は見つかったのか?」

「それが問題でね……」


 ここからが頭痛のタネなんだよ、と、本当に不可解そうに首をもたげて、三好はタバコを空中に吐き出して、器用にも山の上に落としてみせた。

 今までの話からして、そのアカウントの所有者が一連の事件の犯人である可能性は、バカな空想だと一概には言えない数値に達しているだろう。


 しかし、その可能性をほとんどゼロにする条件を、三好は追加したのだった。


「『魔法少女おぶじ☆遠藤』は、女子小学生なんだよ」


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