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ボケとツッコミは日常的!  作者: サイト
2/17

パンツの話は日常的

「十夜~、パンツって十回言って!」

「パンツ、バンツ、パンツ……」

「お巡りさ~ん!変態がいる~!」

「やめろーーーーー!!!!」

「なぁ?男子って、なんで女子のパンツ見て興奮するの?」

授業開始と同時に宏平は十夜に質問してきた。

「知らねぇよ。急にどうしたんだ?」

「いや、だってパンツだぜ?俺達だって履いてるパンツだぜ?」

「そりゃ、そうだけど…女子が履いてるから魅力的に感じるんじゃない?」

「本当にそうかしら?」

十夜達の話に入ってきたのは、世界一の美少女を名乗る咲だった。

一応言っておくが彼女は女子だ。

「なんで、お前がパンツの話に入ってくるの?」

十夜は目を細めてそう言った。

「私も、ボーイズトークに入りたいの!!」

「お前女子だろ!ってか、授業中だよ!?今!」

「咲は女子のパンツどう思う?」

十夜の言葉を無視して、宏平は女子である咲にそんな話を振る。

「そうね……まず臭いを嗅ぎたいわ」

「お前どこの変態だよ!!!!」

「十夜!お前は嗅ぎたくないのか!?」

「どうでもいいわ!!!!お前と一緒にする!」

「十夜、あんたそれでも佐々木家の人間?」

「いや、そんな有名な家柄に生まれた覚えねぇよ。それに女子のパンツ嗅がないと、残念な人扱いされる家柄の方が問題だろ」

「本当にそうかしら?」

「お前それ言いたいだけだろ?」

「本当にそうかな?」

「お前もかよ!!」

宏平は咳払いをして、真剣な表情を作る。

「そして、女子のパンツだが…」

「まだ、続くのか?もういい加減、授業集中しようや」

「真面目か!!!!」

バシッ!と言う音がたちながら宏介は十夜の頭を叩いた。

「なんで叩かれなきゃいけないんだ!?」

「女子のパンツはどうでもいいのか!?」

「どうでもいいわ!」

「それでも佐々木家の人間か!?」

「だから、そんな有名な……」

「真面目か!!!!」

「意味わかんないわ!!!!」

十夜の言葉を遮るように咲は先ほど叩かれた逆の方向から頭を叩く。

それを十夜は反射的にツッコンでしまう。

「十夜、女子は胸の大きさが全てだ」

「おい、パンツどこいった?」

「私的にFカップが好みね」

「だから、お前どこの変態だよ?女子だよ?きみ」

「やっぱり、モッコリとしてるのがいいよね」

「フックラじゃないの?違う部分の例えに聞こえるよ宏介くん?」

「私的にFカップが好みね」

「さっき、聞いたよ」

「カッコイイよね」

「どこの部分のこと言ってんの!?」

「私的にFカップが好みね」

「しつこいわ!!!!」

「エクカリバーーーーー!!!!」

「どこのこと!?」

咲と宏平は満足したように笑っていた。

十夜は、一時間目からかなり疲れた。

そして、このくだらない漫才が終わった後、十夜達はあることに気がついた。

一時間目の授業担当の教師、高木が三人を睨んでいたのだ。

体が少し、震えていた。

なんとなく怒りマークが見えそうだ。

高木が口を開いくと同時に「廊下に立ってろ!!!!」っと言う怒鳴り声が教室、いや、学校中に響き渡っただろう。






◇トランプ



四時限目の授業が終わり、十夜は机の上に弁当箱を置いた。

今日の昼ご飯はなんだろうと、期待を胸に弁当箱の蓋を開ける。

一段目には白いご飯。二段目には白いご飯。

「いや、待てよ」

十夜は一度弁当箱に蓋をする。深呼吸した後、もう一度弁当箱の中を確認した。

一段目には白いご飯。二段目には白いご飯。

「……」

見間違いではなかった。弁当箱に入っていたのはご飯だ。

別にご飯が嫌いなわけではない。しかし、ご飯しかないのはさすがに辛い。

「ふっ……困っているようだね~。少年」

ニヤニヤしながら宏平が十夜に話かけてくる。

どうやら、十夜の弁当箱の中を見たらしい。

「別に困ってないんで、あっち行け」

十夜は当然追い払おうとする。このまま行けば漫才的な何かが始まる気が十夜にしたからだ。

「そう言うな、少年。せっかくだからオカズを分けてやってもいいと言っているんだぞ?」

「結構です。俺ご飯大好きなんで。むしろご飯がオカズなんで。帰ってください」

「今、家に帰ったら、お母さんに怒られる」

「真面目に言葉を受けとるな!」

「それで、オカズをあげても良いが、少しゲームを使用ではないか?」

《はい・いいえ》

「どこから出てきたのこのコマンド」

「宏平はこちらを見ている」

「お前が言うなよそう言うの。え~と、じゃあ、いいえ」

十夜は何となくいいえのコマンドを押すフリをした。

「ふっ、やはり《はい》のコマンドを押したか」

「いや、いいえのコマンドです。ちゃんと見てたよね?ゲームなんてしないからな?」

「では、ゲームを選べ」

「話を聞けよ!」

そして、またしてもどこからかコマンドが現れる。

《トランプ・トランプ・トランプ・トランプ》

「トランプしかねぇよ!!!!どれだけトランプやらしたいんだよ!!」

「ふっ、やはりトランプを選んだか」

「トランプしかないんだから、当たり前だろ!ってか選んでないよ!?俺!」

「さぁ、どの色のトランプがいい?」

宏平は鞄から青のケースに入ったトランプを四つ並べた。

「全部同じ色だよ!!」

十夜は涙目になりながらそう叫んだ。

「大丈夫だ十夜、中身はブルー、コバルトブルー、スカイブルー、アクアブルーだから」

「ほとんど同じ色だよー!!!!」

十夜は、なぜだこうなってしまったのか解らず机に頭を落とした。

「大丈夫か?」

宏平はケロッとした顔で訪ねてくる。

殺してやろかと、十夜は思った。

「何してるの?」

そこで現れたのはツインテールの髪になっている、咲だった。イメチェンしたらしい。

「おぉ、咲。高校デビューか!?」

「いや、イメチェンって言えよ」

「イケメン?」

「死ねよ」

「で、二人は何をしてるの?」

「おぉ、よくぞ聞いてくれた咲!」

元気な言葉で返事をしたのは宏平だった。

「実は十夜がトランプやりたいってうるさいんだよ」

「おい!」

「十夜も子供ね。仕方ない、私もやるわ」

「どうしてそう言う話になるの?」

「じゃあ、三人もいるし素直にトラ技オウするか」

「トラ技オウ!?聞いたことないよ!?素直にババぬきでいいじゃん」

「それじゃ、私が入れないでしょ!」

「お前はババァじゃないだろ!それにババはジョーカーのことだから!おばさんのことじゃないから!」

「知っているわよ」

「張り倒すぞ!!てめぇ!」

「さぁ、始めよう」

「一人で何準備してるの!?」

咲と十夜が気をとられている内に宏平は机の上にコバルトブルー、アクアブルーのトランプを置き、2人でプレイするカードゲームの準備していた。

準備ができた宏平は椅子に座り咲と十夜に目線を送り

「さぁ、ゲームスタートだ」

と決め顔でそう言った。

十夜はてくてくと教室の外に向かいドアの前まで来ると後ろを振り返りこう言った。

「売店行ってくる」と。





「私、出番少なくない?」

「気のせいじゃないか?」

「十夜、影薄くない?」

「ほっとけよ……」

「髪の毛薄くない?」

「薄くないわ!!!!」

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