反抗期も日常的(上)
「クックック、感じるぞ。人間がわらわの部屋に来るのを!!!!」
その後、十夜が来たのは30分後のことだった
十夜は女子の部屋の前に立っていた。
ここは、校長の娘さんの部屋。娘さんは確か中学生。
十夜は緊張していた。
女子の部屋に入ろうするのがここまで辛いとは思わなかった。
(……そもそも、大丈夫か?いきなり知らない人が、こんにちは~なんて言って入ってきたら警察呼ばれない?)
十夜戸惑っていた。
入って良いのか……悪いのか。
(いや、悪いと思うよう。初対面だよ?かなりのフレンドリーな女の子じゃないと殺されない?)
十夜は開けたくて仕方がなかった。この扉を開けると女の子が着替え中、みたいなことが起きているかもしれないと思ったからだ。
(おい、天の声!!!!でたらめなこと言うな!!!!開けたくないよ!正直開けたくないよ!)
十夜は扉のドアノブに手をかけた。
(話を進めないで!!!!)
十夜は扉を渋々と開け、部屋の中を覗き込んだ。
普通、このような行動にでると、普通の人は悲鳴をあげる。
普通の反応はそうだ。
知らない人が入ってきたら普通驚く。
しかし、十夜を待っていた少女は違った。
椅子に腰掛け、変なポーズをとっていた。
左目には眼帯。部屋の中はオカルトのようなものがいくつか存在した。
朝なのに部屋が薄暗い。
十夜はゆっくりと、少女に視線を送った。
「ククク、よくぞ来たな!哀れな―」
ガチャ。
十夜はゆっくりと扉を閉めた。
そして、少しの間沈黙した。
(ツッコミたいところはいくらでもある。と言うか、ツッコミたいところしかなかった)
十夜は手で顔を押さえた。
(おかしいな~。中学生……。しかも女子だよ?俺、京都アニメに出てくるあの子みたいな子が現実にいると思わなかったな~。シュ○ル○○クスプ○トタ○プマ○クⅡみたいな武器使ってた少女が現実にいるのかよ……○○心眼、解放しないよな?)
十夜は再び扉を開けて中を覗き込んだ。
「はぜろリアル!はじ―」
ガチャ。
十夜は再び扉を閉めた。
(やばいよ~。○ニシ○メン○・○ィス・ワールド!!!!言おうとしてたよー。ダメだろー。決まりだよ。あの子、男なら70%くらいは通る道、と言うか病にかかってるよ~)
十夜は三度目の扉を開く。
「くっ!!!!再び結界を破られたと言うのか!!!!ま、まさか…こいつあの…ダーク」
そして、三度目の扉を閉める行動に移した。
(やだよ!マジでやだよ!この部屋に入ったら終わりだよ!中二病だ。あいつは間違いなく中二病だ。)
※中二病とは、ググるとでてくるよ!!!!
十夜は扉を閉めたまま、一階に戻ろうとした刹那。
扉が急に開き、中にいた校長の娘さんが姿を現した。
「まだ!?」
「何が!?」
「貴様!このわらわを置いてどこに行くのじゃ!?」
「帰るんだよ。いいから放して!」
少女は十夜の腕をしっかり掴み逃がさない。
「返さぬぞ!わらわと中二病ごっこしないと返さぬぞ!」
「どんな遊びだよ!2人でできそうな遊びでもないよ!?」
「大丈夫!一人、五役やれば!!!!」
「多いよ!俺はそんなにキャラは作れない!」
「それでも佐々木家の人間か!!!!!」
「久しぶりに聞いたわ!その台詞!って何で俺のこと知ってるの!?」
「フッフッフッ!わらわの心眼に見透せないものはない!!!!!」
「まっともに答える気ゼロか!!!!」
「わらわ、0と言う数字好きなんだ」
「知らんよ!」
「でも、本当は29が好きなんだ」
「29のどこを好きになったの!?」
「ほら、何か、くるではないか。その、グッと来るものが」
「何もこねぇよ!!!?」
「世界は……広い」
「どうした急に!?何を悟った!」
「とにかく、わらわの部屋にはいるといい!」
「断る!全身全霊断る!」
「言ったであろう?わらわの心眼に見透せないものなどないと!!!!」
「ど、どういう…意味だ?」
「この左目の○○心眼で、貴様の弱味を握ることは容易いと言うことじゃ」
「そんなこと…できるわけ……」
いや、まて。さっき、こいつは俺の名前を知っていた。しかも、この部屋を覗いた時も「ククク待っていたぞ」的なこと言って、俺が来ることを知っていた。
まさか……本当に存在するのか。アニメだけに存在するものだと思っていた。
あの○○心眼はあるのか!!!!!
少女は変なポーズをとり口を開く。
十夜もゴクリと唾を飲み込んだ。
「お主!女子にモテたことないな!?」
「うるせぇよ!!!!!あってるけどもお前○○心眼は絶対に嘘だよ!」
「何をいう!他にもあるぞ!貴様バレンタインはいつも家族しかもらえてないだろ!!」
「お前は精神攻撃してんのか!?あぁそうだよ!家族しかもらえてないよ!」
「ドンマイ」
「張り倒すぞてめぇ!!!!」
「これで○○心眼は信じてくれたな?」
「何でそうなる……」
「まだ、信じてないのか。ならば貴様!最近―」
「わかった!信じた!信じたから!」
「最近、女子トイレに入ったな」
「言うのかよ!?それに入ってないし」
十夜は疲労によりその場で倒れた。
「大丈夫か!誰にやられた!?」
(お前だよ)
最後にそうツッコミ。
十夜は力尽きた。
つづく。
◇おまけ
十夜が校長の自宅に言っている間、もう一つのストーリーが進んでいた。
「ねぇ、お兄ちゃん」
「どうした~?」
宏平は家でごろごろしていた。
それを妹である佐藤鈴音が見て、声をかけた。
「今日は十夜さんこないの?」
「用事があるから、無理だって~。親友と遊ぶより大事な用事ってなんだろうな?」
「ねぇ、暇~」
「質問無視~。暇と言われても、俺にどうしろと?」
「自由の国に連れっていって」
「無理だよ金ないもん」
「……お兄ちゃんって、十夜さんより実は影薄いよね」
「……」
宏平は黙り込んだ。
そして、大きく声をはって叫んだ。
「俺のどこが影が薄いんだ!!!!」
「ほら、ツッコミがなってない」
「な、なに……?」
「今の会話、十夜さんだったらこうなる」
少し巻き戻し。(宏平のポジションが十夜の場合)
「ねぇ~暇~」
「いや、俺にどうしろと?」
「自由の国に連れっていって」
「アメリカ!?何で?もっと、暇潰せる場所なんていくらでもあるだろ」
「十夜さんって、実は影薄いよね」
「薄くねぇよ!!!!」
現在。
「こんな感じになる」
「くっ……十夜め……」
「お兄ちゃんには、足りないものが多すぎる。ボケがワンパターンだと読者も飽きる!そう、ツッコミを成長させるには、ボケが成長しなければならないの!!!!そして、ボケが成長するにはツッコミについて知らなければならない!今日からお兄ちゃんは、ツッコミを練習しなさい!」
こうして、宏平のツッコミへの修業が始まった。
こちらもつづく。
「1+1=10!!!!」
「何でやねん!!!!」
「もっと大きく!」
「何でやねん!!!!!」
その頃、宏平はがんばっていた。




