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第7話。山岳マップその5~運命の5人pt。野外戦とレベル2ダンジョン攻略。

没落女神ノルンの使い、転生者、針鼠のヘッジは、

ノルンの加護を受け、トッケン国の迫害から逃れる為、

辺境の山の中に隠れ住む3人の冒険者、

老婆キマーリ、僧侶ミヤーザ、美少女ルーシーと、幼女キーちゃんを連れ、

山岳地帯、半島の付け根、魔の森の中で、初の本格的な狩りを行っていた。


ヘッジ流、戦略シミュレーションゲームや、現代的戦闘を下敷きとした、

大魔狼によるキルゾーンへの誘導と、

そこを撃つべく待ち構えた、弓兵による一斉射撃である。


ツバメにより、一方的に魔物を察知し、

半径10mほどの領地に、戦闘時のみ魔物部隊を展開する、

ヘッジと珠恵の使役魔力消費を極限まで抑えた、

戦術的な魔物との野外戦は、順調に成功を収めている。


まだ朝と言える昼前、ダンジョンの周りを徘徊する魔物や、

ダンジョン入り口を警護する魔物達を次々と倒し、

ヘッジ達は、ダンジョンの入り口が見える所まで到達していた。



ヘッジが、全員に向かって言う。

「さて、俺のレベルは、1から5に上がった。

MAX、HPMPは、50,50から、70,80か。

今日は、こんなもんかな?」


ルーシーが、目を輝かせて言った。

「ヘッジ様!

素晴らしいです!!

私達は何もしていない上に、

一方的に攻撃だけして、攻撃を受けないどころか、

一切、魔物に見つかって居ないなんて!!」


ミヤーザも、嬉しそうに言う。

「ヘッジちゃんは、こうやってキーちゃんを守って来たのねぇ?

おばちゃん、嬉しいわぁ」


いや、昨日までは、単独で居る魔物に、大魔狼をけしかけて・・・。

まぁ、良い。

どうせ、このおばちゃんと、どちゃエロに、話は通じんw


キマーリは、ヘッジを煽る様に言った。

「フンw

屋外戦、野戦は判ったが、

どうやって肝心のダンジョンコアを手に入れるつもりなんじゃ?

表でこうやってチマチマ狩りをして、

半年後にでも、商人から買い求めるつもりか?w」


ヘッジは、目を剥いてキマーリに言い返す。

「へっ!

ダンジョン内の事だって、考えてあるんだよ!!

補給をして戦力を整えたら、明日、みせてやるよw」


キマーリは、鼻で笑ってさらに煽る。

「何が明日かw

小僧!

お前の戦力は、ダンジョンコア珠恵がレベルアップせん限り、

半年後も、今と大して変わらんわww」


糞ババァ・・・。

俺に無理をさせて、失敗させようとしてやがるな?

失敗させてから助けて、恩を売ろうってか?

言う事聞かせようってか?



キマーリの言う事は、ある面で正しかった。


ヘッジ軍、現在の戦力は、

3人の従者とヘッジ自身、

ヘッジが直接使役する大魔狼、

そして、珠恵の使役する3ptの魔物達である。


結局、珠恵の使役出来るpt数が変わらなければ、

使役する魔物の質をいくらか上げようと、

大した戦力増強は望めない、同じと言えば同じなのだ。


今よりレベルの高い魔物を生み出すにも、

珠恵のレベルアップが必要であり、

その魔物を使役する事にも、珠恵の魔力が必要となる。


詰まるところ、珠恵頼り、

珠恵のレベルアップこそが、ヘッジ軍の成長であった。


一方、ヘッジの言う事も、妥当ではあった。


ヘッジは、物資の補給として、珠恵の魔力を使い矢の増産を行い、

拠点で一晩過ごして、珠恵と自身のMP全快を待ち、

万全を期して、明日に備えるつもりであったのだ。



キマーリは、さらに追い討ちを掛ける。

「補給も何も、珠恵は、ダンジョンコアでありながら、

魔石どころか、薬草一つ作れんと言うでないか?w

薬草、HPポーション、魔石?

何をどう補給するのじゃ?ww

小僧!

ダンジョンを前に、臆したか?!www」


ヘッジは、むかっ腹を立て、目を剥いてまくしたてる。

「珠恵さんはなぁ、そんじょそこらのダンジョンコアと違って、

『特別』なんだよ!

薬草だの魔石だのは、魔物からいくらでもドロップするんだ!

そんなチャチな消耗品、作れなくても、かまわねぇんだよ!!

珠恵さんは、もっと上等な装備品を作れるし、

すげぇ魔物も生み出せるんだよ!!!

舐めるなよ?!

俺が、ビビってるだと?

この程度のショボイダンジョン相手に、俺がビビる訳ねーだろがw

見せてやるよ、ババァ・・・俺流のダンジョン攻略をよ!!」


また口喧嘩を始めたヘッジとキマーリをよそに、

キーちゃんは、大魔狼の背の上で楽しそうに言った。

「悪い魔物をやっつけに行くー!」



キマーリに乗せられたヘッジは、

ダンジョン入り口、自然洞窟の口に到着すると、

ツバメを回収し、コウモリに索敵を切り替える。


コウモリは、薄暗いダンジョン内部に向かって飛んで行った。



ヘッジは、ダンジョンの入り口で言う。

「ヘッ!

屋内だろうが、戦術は変わらねぇw

索敵をし、情報で勝つ、こっちは見つかりさえしねぇ。

一方的に攻撃すりゃ良いんだ!」


キマーリが、鼻で笑いながら言う。

「ダンジョンで、そう上手く行くかの?

小僧、心配するな?w

ワシ等3人が、お前を守ってやるからの?ww」


ルーシーが、剣と大盾を構え、嬉しそうにヘッジに言う。

「ヘッジ様!

お任せ下さい!!

我等、ノルン様の御使いの従者!

ヘッジ様とキーちゃんを、お守りいたします!!!」


ミヤーザは、微笑み、キーちゃんにおっとりと言った。

「私達も居るから、心配無いからねぇ?」


キーちゃんは、大魔狼の背の上で、無言で微笑み返す。


っち。

ババァの口車に乗せられたか・・・。


しかし、いまさら後には引けねぇ。


・・・やってやる!

やってやるよ!!


ヘッジは、嫌々ながらも意を決し、

キマーリに向かって嫌々ながらも言う。

「ババァ・・・もうチョイと、

50ほどMPを回してくれ」


キマーリは、無言でヘッジの背に手を当て、コンバートを行った。


ヘッジは、受け取った魔力を、珠恵にコンバートしつつ言う。

「俺が一人で・・・やる。

アンタらは、余計な手を出すなよ?

行くぜ?」



ヘッジ達が、自然洞窟を20mも入ると、

自然の土や岩から、煉瓦へと、壁、床、天井の作りが変わる。


ダンジョンには様々なタイプがあるが、

第一拠点も、ここも、煉瓦作りタイプの様であった。


そして、扉が・・・。

本物のダンジョンの入り口前へと、彼らは到着した。



キマーリは、意地悪な声音で言う。

「どうするのじゃ?

ノルン様の御使い殿w

マップに何も表示が無いのぅw

コウモリは、そこの天井に停まっておるようじゃが?」


ヘッジは、軽く笑い、キマーリに言い返す。

「はぁ?w

こんな扉、意味ねーんだよw

ここは、既に、俺と珠恵さんの領地なんだからな?ww」


ダンジョンコア、珠恵が応じる。

「領地、10m以内に魔物の感無し」


ヘッジは、珠恵に指示を出す。

「扉の先に、もう1匹のコウモリを展開。

索敵、マップ作成開始。

上のコウモリは、回収」


珠恵が言う。

「了解。

扉の先、索敵、マップ作成、開始しました」


ヘッジは、視界のマップ表示を見ながら、

続けて指示を出す。

「これからは、指示無しで、

扉の前まで来たら、コウモリの切り替えやって良いから」


珠恵が、答える。

「了解しました」


ヘッジは、独り言の様に、キマーリに言う。

「珠恵さんは、優秀だねぇw

くくっw

10m以上の、ぶ厚い扉なんぞ、あるわきゃねーわなぁwW」


キマーリは、フンっと鼻を鳴らし沈黙した。



ヘッジ達5人ptは、扉を開け、マップ作成が行われ、

マップに魔物を探知済みの、ダンジョン内部に入って行く。


戦闘は、ヘッジの言うとおり、野外戦と変わらなかった。


大魔狼と言う戦力を使わず、キーちゃんを背に乗せたままにして、

コウモリが魔物の群れを察知すると、10匹の弓ゴブリンを展開し、

50m程度の距離から、10発の弓矢の先制攻撃をかける。


遠方からの急襲を受けた魔物達は、

ヘッジ達に辿り着く前に、

皆、地に転がり、矢達磨となって息絶えた。



ヘッジ達は、攻撃を受ける事も無く、

一階層10部屋程度のダンジョンをドンドン進み、

階段を下り、2階層目、3階層目と進んで行く。


・・・このダンジョンは、少し特殊であった。

生み出されている魔物に、特徴があったのだ。


無属性のダンジョンコアの生み出す魔物は、大抵、獣系。


低レベルでは、大ナメクジ、大ネズミ、ホーンラビット等であるが、

このダンジョンでは、5階層目に入ると、

スノーゴーレムが生み出されて居たのだ。


スノーゴーレムは、雪の体を持つ大型の魔物。

単体近中距離攻撃魔法アイスショットを撃つ、冷気系のゴーレムである。


それが生み出されていると言う事は、

このダンジョンのコアは、

水属性の能力を持つコアである可能性が高かった。


また、ダンジョンの階層も深まり、

5階層目ともなると、生み出されている魔物のレベルも高くなって来ている。


一般的に、

1~4階層の魔物や、外を警戒する魔物は、レベル1~5程度であるが、

5階層目ともなると、レベル6を超える魔物も現れる。


また、この先、5階層を越え、6階層目があるならば、

ダンジョンコア自体のレベルが、1で無い可能性が高いのだ。


しかし、魔物のレベルが上がる5階層に入っても、

ヘッジの戦闘自体に変化は無かった。


ヘッジは、コウモリを駆使し、魔物に発見される前に、

遠距離からレベル10弓ゴブリン、10匹による先制攻撃を行い、

レベル10以下、5匹程度の魔物の群れを一方的に倒して、

最深部を目指して進む。


そして、ヘッジは、初ダンジョン潜入にて、

レベル2ダンジョン8階層目、

ラスボスたる、ダンジョンコアガードが居る部屋の扉の前に立っていた。

さらっと、斜め読みでも、読んで貰って有り難いっす。


ちょろっとでも、面白いかな?良いトコあるかな?と思っちゃったら、

いいねやら、感想やら、ブックマークやら、レビューやら、

星やら、頂きたいっす。


具体的には、下の方の☆☆☆☆☆っす。

詰まらなければ☆ひとつ、面白ければ☆5つと言うルールっす。

それが、この話への応援となります。


反応無いと、便所の落書きだもの、反応無いの悲しいっす。

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