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第4話。山岳マップその2。ヘッジ軍初戦闘と、山岳マップの作成。

頭は切れるが、性格に問題のある一匹狼の転生者『ヘッジ』は、

後が海の断崖絶壁となっている、人里離れた山中に転生した。


ヘッジは、ダンジョンコア『珠恵』を起動し、

ツバメでマップ作成と索敵を行い、

『キーちゃん』とだけ名乗る、

巻き込まれ転生者と思われる、不思議な幼女を保護する。


ヘッジは、当初の予定を変更し、

広範囲索敵の為のトンビと、

持ちえる素材と、珠恵の魔力をほぼ全て使い、

たった1匹の魔物を作ったのだった。



ヘッジは、優しい声で語りかける。

「キーちゃん?

この大きい狼に乗ってくれるかい?」


キーちゃんは、狼を乱暴に撫でながら、ご機嫌に答えた。

「狼さん?お馬さんー?」


ヘッジは、頷いて優しく答える。

「うん、キーちゃんのお馬さんだw

もっと、優しく撫でてあげな?ww

悪い魔物が出たら、守ってもくれるんだぞ?」



ヘッジは、珠恵の使役出来る3pt中、

中距離射程を持つ、弓ゴブリンを10匹、2pt分作り、

もう1ptを、ツバメによる索敵と言う部隊編成で、

山中に徘徊する魔物との地上戦を考えていたが、

幼女を保護した為、人里への移動を優先したのだ。


結果、ツバメ1匹、トンビ1匹で2ptを使い、

今生み出せる最高の魔物、一騎当千の戦力として、また、幼女の馬として、

1匹で1部隊扱いの特別な魔物、レベル1コアガードクラス、レベル15、

体高1mを超え、身長2m50cmはある大型の『魔狼』を生み出していた。



ヘッジが、キーちゃんを大魔狼に乗せ、珠恵に指示を出す。

「魔石も素材も、珠恵さんの魔力も、魔狼生むのにほぼ使っちまった。

出しっぱなしの魔狼の使役魔力は、俺の魔力を珠恵さんにコンバートするよ。

戦闘をしなければ、そう魔力消費はしないよな?」


珠恵が答えた。

「はい、通常時の使役魔力は、通常より大幅に少なくなるよう製作してあります。

逆に、戦闘使用では、通常より使役魔力が多く必要となります」


ヘッジが、頷いて言う。

「となりゃ・・・戦闘は避けたいが・・・。

しかし、素材と魔石の補給もしないとな。

・・・まずは試しだ、初戦といくぜ?」


珠恵が、応じた。

「コアガード級の魔石がありませんでしたので、

魔狼は完全体とは異なりますが、

レベル1コアガード級の魔物の70~80%程度の能力があります。

先程の魔物程度との戦闘については、問題無いと予想します」


キーちゃんが、魔狼の背に乗り、ご機嫌に言った。

「悪い魔物を、倒しに行くー?!」


ヘッジは、キーちゃんに笑顔でうなずく。

「良し!

やっつけに行くぞー?!」



ヘッジは、キーちゃんを乗せた大魔狼を従え、森に向かって進んだ。

しばらく進むと、ダンジョンコア、珠恵が言う。


「ジャイアントスラッグ、ツバメにより、再探知しました。

先程の場所から、ほぼ移動していません。

現在1匹。

私達の領地外ですので、鑑定は出来ませんが、

特殊攻撃に、近中距離攻撃、ツバ吐きを持っていると推測。

Gスラッグと魔狼との戦力差は、10倍以上と思われます」


ヘッジは、答える。

「へへ、こっちゃーコアガード、レベル1ダンジョンのラスボス級。

あっちゃーザコ中のザコw

・・・それでも、こっちは回復が効かねぇ。

俺達の補給が出来るまで、魔狼は俺達のなけなしの全戦力だ。

無傷で勝ちたいところだが・・・」


珠恵が、言った。

「範囲攻撃魔法『咆哮』の使用は、お勧めしません。

魔狼のMPは、温存すべきと進言します」


ヘッジは、舌打ちをし、悪態をつく。

「っち、糞が・・・魔力がカツカツか。

珠恵さんの自然回復は、地脈がなきゃショボショボ、

俺が食って寝るしかねぇのか・・・。

しかも、傷を負っても回復手段がありゃしねぇ。

回復魔法を持つ、ホブゴブリンシャーマンなんぞ、まだまだ生み出せねぇし、

薬草ひとつありゃしねぇとはな・・・」


キーちゃんが、ヘッジを注意する。

「ヘッジちゃん、悪口言ったらだめなんだよー」


ヘッジは、幼女に注意され、軽く笑いながら言った。

「へへ、キーちゃんw

口が悪いのは勘弁してくれよぅw

とりあえず、このまま進むぜ?

感づかれるギリギリまで行って、魔狼をけしかけるしかねぇな?」


珠恵も、同意した。

「Gスラッグの近くに他の魔物は見当たりません、1匹の様です。

無傷での戦闘終了率は、9割以上と推測します」


ヘッジは、優しくキーちゃんに言う。

「ごめんよw

そろそろ、お馬下りてくれるかい?」


キーちゃんは、ヘッジに抱き上げられながら言った。

「いいよー、だっこねー?」



山中の森の中、ヘッジは、幼女キーちゃんを抱き、

100mほど先に居るGスラッグ、

体高50cm、体長1mほどの魔物、

大ナメクジに向かって、魔狼を先頭にそろそろと進んだ。


ヘッジは、大ナメクジとの間に大木を挟み、

出来るだけ感づかれない様に接近する。


大ナメクジとの距離、

20mほどまでに接近したヘッジが指示を出す。

「ここまで近づいても1匹。

見つからずに近づくのは、ここらが限界か・・・。

領地に入れて鑑定って訳には行かねぇな。

珠恵さん?

ここから不意打ちだ、やるぜ?」


珠恵が、応じる。

「了解しました」



珠恵の返答と同時に、

大魔狼は姿勢を低くし、大ナメクジに向かってスルスルと忍び寄り、

突如、突風の様に大ナメクジの背後から襲いかかり、

首筋に噛み付く。


ガゥ!!

ブチブチッ!!!


大魔狼は、噛み付いたまま首を左右に振り、

大ナメクジのうなじを齧り取った。


勝負は、一瞬でついていた。


大ナメクジは、忍び寄った大魔狼に気付く事も無く、

一撃で倒されたのだ。



キーちゃんを抱いたヘッジは、倒した魔物の死骸に歩み寄り、

10mの領地に入れると、死骸とドロップを回収する。


20kg程の大ナメクジの死骸は、魔物を生み出す素材ストックとして、

積載量2tある、珠恵のアイテム収納に収納された。


ドロップは、下級の魔石1つのみ。

追加のドロップは無かった。


魔物を倒せば、魔物のコアである魔石は、必ず手に入る。


しかし、薬草、毒消し草など、

魔物がアイテム収納している品、

追加の戦利品は、10%ほどの所持率の様であった。



初戦闘を無事に終えたヘッジは、

キーちゃんを大魔狼に乗せ、深き森の中に進んで行く。


半径150mほどのツバメの近距離索敵では、魔物は近くには居なかった。


しかし、半径1,5kmほどのトンビの広範囲索敵では、

多くの魔物、

そして、ダンジョンと思われる物を、山中に探知している。


一方、人里と思われるもの。

人の気配、人工物等は、何一つ見当たらなかった。


ヘッジは、珠恵を取り込んだ自身を中心とした、10m程度の彼らの領地から、

飲み水、食料、燃料となる乾いた木、金目のもの、

魔物の素材となる物等の拾得を珠恵に命じ、

人里を目指し、戦闘を避け山中を進んで行く。



・・・数時間山中を進むも、

ヘッジ達は、人里を、中々発見出来なかった。


それほどの僻地、人の手の及ばない魔の森の最果てに、

ヘッジ達は、送り込まれていたのだ。


120kmほど突き出した小さな半島の先端、

千葉、房総半島の先端に居ると、イメージすれば良いであろう。


それでも、ヘッジは、数時間のトンビによる広範囲索敵を行い、

彼らの足で3日、100kmほど先、今居る半島の付け根、

山岳地帯を抜ける手前の森の中に、

テニスコートサイズの小さな畑を発見した。


ヘッジは、ダンジョンの周りや、群れをなす魔物との遭遇を避け、

単独行動で狩れそうな魔物だけを、大魔狼を使役して倒し、

幼女キーちゃんを連れ、小さな畑を目指して、深き魔の森を進んで行くのだった。

さらっと、斜め読みでも、読んで貰って有り難いっす。


ちょろっとでも、面白いかな?良いトコあるかな?と思っちゃったら、

いいねやら、感想やら、ブックマークやら、レビューやら、

星やら、頂きたいっす。


具体的には、下の方の☆☆☆☆☆っす。

詰まらなければ☆ひとつ、面白ければ☆5つと言うルールっす。

それが、この話への応援となります。


反応無いと、便所の落書きだもの、反応無いの悲しいっす。

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