気づいちゃった
「気づいたぞ…サギョウ、お前は、四肢の何処か1つしか、操作出来ないんだろ」
ボロボロの体で、精一杯にカラッカラの声で聞く
「お前は、操作を使うたびにいちいち能力を解除してから、他の部位の操作を行っていた。だから、掴まれている感覚がなくなっていたんだ。最初、自分の能力を強化する為に脳のカケラを集めてると言った、だからお前の操作は成長途中、まだ俺に勝てる可能性はある…」
「な…!よく気づきましたね…驚きですよ、ですがそれが分かったところでどうするのですか?」
「ふっ…それが分かっただけで、俺は満足だ。勝ち筋が見えたからな」
「あなたはまだ何も分かっていない――このワタクシの力を」
サギョウが腕を前に差し出す
「マインドブレイク――これは相手の心臓を操作する能力、四肢だけだと言いましたね?これは心臓を握り潰すことも出来るのです。」
「そんなことは知らねぇし、ごちゃごちゃとうっせぇ、俺はお前が殴りてぇ…とにかく殴りてぇ、お前のクソみてぇなことのために犠牲になった人たちの、思いを乗せて…全力で――ぶん殴ってやらぁーー!!」
拳を構え、拳を風にのせて、全速力で走る。もう自分の体力など気にしない。
「阿呆ですね…マインドブレイク」
「グッ…!」
心の底にずっとあった違和感が強くなる、グッと心臓がきつく占められる感触だ
――だが
「な…なぜです?!なぜマインドブレイクをされても死なない?!大量の出血で死なない理由はこの強靭なまでの心臓の強さだったのですか…!!それにしても強すぎる」
俺はサギョウの眼の前にボロボロの血だらけの拳を顔面に振り殴る
もう顔面をぶん殴れる寸前だ
「バカですね!ワタクシがその右手を操作してしまえば!」
また俺の右手に掴まれる感触がする
そのことでサギョウの方ではなく、自分の方へと向かってくる
「サギョウ、気づいたって言っただろ」
俺は準備していた左手を力強く握りしめ
「お前は一つずつしか操作出来ないんだろが!」
拳を下からサギョウのアゴへと突きあげる
と同時に右手も自分の顔面へ近づいてくる
「うりぁ゛ーーー!」
ボロボロの赤く染まった血だらけの左手の拳でアッパーをした
そして、右手も自分の顔面を殴った
自分で殴られながらも殴るという異様な光景だ
「――だが!あなたの攻撃ごときでは倒せませんよ!」
俺のアッパーに対抗して、サギョウは顔で拳を押し下げてくる
「大人しく…ぶっ飛びやがれーーー!!!!!」
急激に拳が熱くなる、傷口から溢れ出る血のように燃え上がる熱さ、そして力、その力を全て拳に乗せ、力を爆発させる
拳の大量の血が赤く光る
――ドンッ!!!!
拳が爆発した、人間の手から出るとは思えない大爆発
「なん…だと…!」
サギョウは、大爆発と共に――ぶっ飛んだ
「ざまぁみやがれ…」
バタッ、俺も倒れた、貧血や体力の限界、大怪我全てが相まって。
地に倒れ込んだ
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