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現実の人生の次は異世界で二度目の人生を楽しむ  作者: 希咲七夕
第1章 旅立ち〜赤の悪魔編
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第1話 生まれ変わり

「カナター! ちょっと待ってよう〜」


「何言ってるだよ! 待ったら鬼に捕まるじゃないか!だから、はやく鬼役から逃げるよ。手を貸して、エリナ!」


2人の子どもが手を繋ぎ、走っている。

とても楽しそうに。

鬼ごっこをしていた。


−−−−−−−


俺は十波奏汰(となみかなた)。年齢は24歳。

社会人で、現在は仕事をしている。

趣味はゲームもだけど運動が好きで毎週何かしら仲間内としている。

そんな自分であるが、気になることが最近ある。

変な夢を見ることだ。

ここではない世界で過ごす夢。

夢にしてはやけに現実的も感じる。

ただ、ゲームの様な世界の夢に俺は胸をときめかせていた。

そんな世界があるなら行ってみたい。

よくある異世界物語の主人公になってみたい。

そう思うのは俺だけではないはずだ。

だから、ひそかにそういう夢を見るのは楽しみにしていた。

だけど最近はおかしいと思うようになった。

ここ数日、毎日のように夢が同じで内容を覚えてる。

まるでつい先ほどまで居たかのように感じる。

ちょっとヤバいかな?と自己分析してしまう。


「そんなこと考えてたらおかしくなるかも。だったら明日は休みだし、久々にゲームでもしようかな。いや、睡眠を取るか……」


よし、寝よう。

そう決めた。どうせ、またあの夢を見るだろうけど。

布団に転がり、電気を消す。

疲れ切っていた俺はあっという間に寝てしまった。


「これ、起きんか。これ」


「んぁ、もう朝……?」


「なにを寝ぼけておるんじゃ」


「起きるよ、って、ん? ここどこ? ってかあなたは誰っ!?」


眼を覚ましたらびっくり。

自分の部屋に居たつもりが違う部屋だった。

そもそも知らない爺さんも居る。

あぁ、もしかして夢か。あの夢の続きか。


「あの夢の続きじゃないぞ、今はこっちが現実?と言うべきじゃろう」


「はい?」


「自己紹介が遅れたの。儂は人の運命を司っている神様じゃ。気軽に運ちゃんと呼んでくれて構わんよ」


「あ、これはご丁寧に。俺は十波奏汰です。……ってえ、神様ー、!?!!」


「よろしくじゃ」


聞いて驚いてくれ。日本のみんな。

神様は実在したぞ。

思った以上にフランクだが。


「よろしくおねがいします。えと、それじゃ神様」


「運ちゃんじゃ」


「こほん、運ちゃん。えと、なんでこうなってるの?」


「それはの、申し訳ないんじゃがそなたの運命を変えさせて貰ったんじゃ」


「俺の運命を、ですか?」


「そうじゃ、理由はある。その結果、そなたを殺してしまったことには謝罪するが間違ったことはしていないと思っておる」


俺が殺された?

何を言ってるんだ、と言いたいがなぜか本当なんだろうと分かってしまった。

だからかな、思いのほか受け入れられた。


「そうですか、その理由を聞かせて貰っても?」


「怒らないんじゃな」


「あまり現実的でないのがありますが、苦しんで死んだ訳でもないし」


「……儂がそなたの運命を変え、こちらに呼んだのはわけがある。まだ存命だったころ夢を良くみたじゃろ?」


「うん、見てました。夢のような夢じゃないような不思議な夢を」


「その夢なんじゃが、何故かは分からんが奏汰くんの意識と繋がり、干渉していた。奏汰くんの世界と全く別の世界が繋がることは次元干渉という極めて危険なことなんじゃ。最悪、世界が滅びるほどにじゃ」


世界が滅びる、嘘か真かは置いといて。

真ならそりゃ大変なことだ。


「それが本当なら確かに危険ですね」


「そうじゃ、だから儂は奏汰くん、そなたの運命を操作し殺すことにしたのじゃ。お陰でその世界との繋がりは消え、奏汰くんが居た世界はまた無事なのじゃ」


「それならよかったです。死んだことは残念ですけど」


まぁ、死んだことにどうこう言っても仕方がない。

経験出来なかったことが多いのは残念だけど。

彼女作るとかセ○クスするとか……したかったな。


「奏汰くんにそこで相談じゃ、その夢にあった世界に、異世界へ行く気はないかの?」


「え?」


「今回は曲がりなりにも儂が奏汰くんの人生という運命を変えた。もし良ければ別世界での新たな人生を歩む気はない?」


異世界、自分が憧れた世界に行く。

漫画やゲームみたいに俺が行く。

それはなんとも心踊る!


「そうですね、二度目の人生、歩んでみるのもいいかもしれません」


「ありがとうじゃ、奏汰くん。次は今の年齢のまま旅立つか若い年齢で行くか、それともそこで生を受けてか、どれか好きなのを言いなさい」


「生を受けるって生まれ変わるみたいなものですか?」


「そうじゃ、その世界の住人となり、生まれ生きる。ただ、それだけじゃ儂の気が収まらんので、いまの記憶、知識を有し、才能というギフトを渡す。人生イージーモードじゃ!」


新しい世界か、それに自分。

このまま行くより面白いかもな。


「運ちゃん、俺、生まれ変わりで行きたい」


「了解じゃ。目を瞑りなさい」


俺は言われた通りに目を瞑った。

おでこに手が当てられ気持ちいい感触が広がる。


「奏汰くん、そなたの人生が良きものになるよう儂は祈ってあるよ。また会おう」


そうして俺は……。

現実の人生の次は異世界で二度目の人生を楽しむことにした。

初めての異世界転生モノを書きました!

ありきたりではありますが、作者本人が楽しみつつまったり書いていきます!

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