医大へ。
いつもとなんか感じが違う・・・
チュートリアルなら教室を使うし個別になにかあるなら教員室の別室みたいなところでするし、私が先生についていくところは特別な部屋のような感じだ。
まさか・・・
やはり香港での行為は違法なんだ。医師でもないのに医療行為をするというのは日本だけでなく香港・・いや世界でも共通の犯罪なのだ。 私は逮捕される・・・そうとなればアメリカにも帰国できず日本にも戻れない。 なんてことをしてしまったんだ、私は!
案内された部屋は理事長室。
中に入れば、香港警察と英国警察の刑事が待っているのだろう。 このイギリスで逮捕とは・・・
(愛・・元気か?笑)
理事長室へ入るとそこのいたのは、(ハンソン・グループ)の会長だった。
(あ、はい・・あの・・私に・・)
(まぁまぁそう驚かないでくれよ。笑。愛がイギリスに帰ったら寂しくなってなぁ・・だからこうして会いにきたんだ。笑)
ハンソン・グループの会長が私に会うだけのためにイギリスにまで来るはずがない。香港で何かあったんだ・・・まさか、ジュンジェに?
(ジュンジェは愛のおかげで順調に回復に向かっているんだ。じきに復帰も出来るだろう。愛も車イスから歩けるようになったじゃないか?)
(はい。だいぶ良くなってきました)
(そうか、それは良かった。ところでな、愛、なんで今日、香港からオックスフォードに来たかと言うとな・・)
ひゃぁ・・・ドキドキする・・・何の話だ???
(愛・・・医師を目指してみないか?)
(へ? い、医師・・?ですか?)
(そうだ。医大に行って医師になるんだ。)
突然、そんなこと言われても・・・何も返答が出来ない。
(あとわずかな間でオックスフォードからアメリカに帰国します。その後、日本に戻ります。日本ではあと一年半、大学生活があります。そして就職活動もあるしとても医大を目指す余裕もお金もありません。)
(それに、日本の医大といってもそう簡単には入れません。また勉強をして受験を目指すなんて・・・)
(愛・・聞いてくれ。 医大とは言っても日本ではないんだ。香港にある大学なんだ。私の推薦でぜひ行って欲しいんだ。 それに大学の費用も香港での滞在費もすべて(ハンソン・グループ)が負担するんだ。どうだ?愛。一生の一度だ。チャレンジしてみないか?)
(でも、なんでわたしに医大を・・・・)
(熊本のチーフドクターっていったら分かるかな?)
(え?チーフを知ってるんですか?)
(熊本地震、全日空での救助、詳しく聞いてるぞ。笑)
(チーフとはどういう関係なんですか? なんでチーフが私を?)




