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25.それぞれ学園前準備


「お…終わらない」


「お嬢様…何日もありましたでしょう?私、言いましたよね?早く学園寮への荷造りの準備を済ませましょうと…着るもの等は準備はこちらで致しましたが、お嬢様が必要な物はご自分で準備されるとおっしゃったので任せたのですよ?」


あぁ朝から耳にタコができる。だが、アルナが怒るのもわかる。なぜなら明日から学園の寮に移動だからだ。なのに私というやつは…自分の物をまだ、まとめることができていない。あれもこれもと選んでいたら部屋の物をほとんど持っていくことになりそうだったので…また選び直しという訳で全く進まないのだ。


「はぁ…お嬢様しょうがないです。2人で選びましょう」


「あ〜ありがとう〜」


「お嬢様の様子を見ておられますと明日が来ても終わりそうにないので仕方なくですよ」


うぅ厳しい。でも実際そうなりそうな気がしていたからありがたい。本当は2人を連れては行きたくなかったが…アルナとロキは学園の寮までついてきてくれるそうだ。そして何故かロキは学園に入学するそうだ。いつの間にか学園入学許可を父から貰っていた。「私に変な虫がつかないよう見守るため」とロキは父に言ったらしい。父は喜んで出したらしい。まぁ変な虫がつくなどそんなことありえないのだが…たぶんロキはそう言いながら学園で学びたかったというのもあるのだと思う。


「お嬢様、もう明日ですね」


「えぇ早いわね」


「いっぱいご友人が作れるといいですね」


「えぇそうね…ねぇアルナ」


「はい?お嬢様?」


「頑張りましょうね」


意味深な頑張ろうという言葉に首を傾げながらもアルナは「はい!勉強など頑張りましょうね。支えられるよう頑張ります」と言ってくれた。それでいいのだ。何も知らなくていいのだ。アルナは何がなんでもアルナが生きれるように私が間違わないようにするだけなのだから。



⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰


「学園だね!」


明日からの学園が楽しみなようで、兄ルビーはクルクルと回っている。こんなルビーは珍しい…だが楽しみなのはわかるがそこまで喜ぶことなのか?学ぶんだぞ?学校に行くんだ。勉強ばっかりだ。全部、剣の授業ならいいが頭を使うのは…あぁルビーは頭を使うのは得意か。でも、そんなことが楽しみなのか?


「なんでそんなに嬉しそうなんだ?」


「え!それは決まってるじゃないか!みんなと一緒にいれる!」


兄は嬉しそうに答える。みんなと…?ダリアとじゃないのか?本当にルビーは何を考えているのか分からない。


「お前は楽しみじゃないの?」


「楽しみ…と言えば楽しみだ」


「だろう?なら明日から楽しもう、父さんと母さんが言ってたよ。楽しめるのは学園のうちと」


「楽しまないと」と言ってルビーはニコニコ笑った後、「お前も遠慮をしなくていいから楽しめ」と言われた。?遠慮はしてないのだが…俺の兄は本当に訳が分からない。



⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰


「マークス!これは何?」


「あぁそれそれは〜」


「はい、持っていかない」


リラ・ムインズは幼なじみマークス・シメルアの家に来ている。何故ならマークスと私は明日から学園に通うというのにマークスときたら何にも準備していなかったので使用人の皆さんと一緒に大忙しで明日への準備をしている。そして私は、他のことはすぐ決めるくせに自分のことは中々、決められないマークスを見かねて持っていく物をマークスと選択中である。なんか…ダリーもアルナさんとこうなっていそうだわ…。我が親友を思い浮かべるとそんな気がする。



⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰


終わった。明日への準備が終わったー!アルナのおかげで無事に終わった!!よかった!


「アルナありがとう」


「いえいえ、良かったです」


アルナと二人でふぅと一息をついた。


「終わんねー!!!」


と後ろを振り返るとボサボサのロキがいた。

アルナと私はま、まさかと思ったがそのまさかだった。


「準備が終わらない!!終わりません!!手伝ってください」


終わらないと悟ったロキはアルナに頼みに来たのだ。アルナは(私のせいで)げっそりとなってるが「わかりました」と言った。さすがに私の後にロキの準備は…げっそりなってるのだからきつい。


「私もやるわ」


「え?お嬢様も?」


「えぇ!やりますわ!多い方が早く終わるもの!」


「ありがとうございます〜助かります〜」


「えぇ頑張るわよ〜えいえい「おー」」


ロキと二人でやる気満々でアルナは「そんな感じでは…課題も後回しにしそうですね…注意しなければ」と言っていた。そうね、私も気をつけよう。



⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰


僕は今、気分がとてもいい。理由は明日から学園が始まるからだ。サファイアは浮かれている僕を不思議がっているがまぁ、こんな様子見せたことがないから驚くのも無理はないだろう。


弟に「なんでそんなに嬉しそうなんだ?」と聞かれたが、そんなの分かるだろう。明日から学園だから。ダリアと会えるのも、もちろんの理由だ。


そして、父と母に言われた。「学べ」とサファイアもいたんだろうけどたぶん、あれは他のことを考えてたからその部分は聞いてないと思う。


学びの中には様々だ。勉学はもちろんだが多分父らが言っていたのは「人間関係」もだと思う。王子ではあるが学園ではそんなのあまり関係ない。その場でどう人との関係を作り未来に繋げていけるかを考えていくのも大事だという事だ。


そう、どう信頼を築いていくか。築けるか。

まぁ人は色々だからね。僕を受け入れてくれて受け入れられる子たちと仲良くなれればいいな。


サファイアには「遠慮しないで楽しめ」とは言ったが意味深すぎたかな。どういう意味と言われてもそのままだ。学園では自由が少しあるから楽しんでほしい。卒業すればまた忙しいから。


「まぁもう少しだけかな」


とニコニコ笑った。




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