俺のフェロモンはオス♂限定
※注意※ちょっと喘ぎ声の描写あります。
変だなって思ったのは中学2年の冬。
声変わりした辺りから友達のスキンシップが激しいというか、距離が近くなったなーって思ったのが最初。
移動するときに肩に腕をまわしたりするのは普通だったけど、背中→腰→尻に移動してアレ?って思ったけど、まぁスキンシップ過多な奴なんだって気にしてなかった。
それから散歩してる犬とか猫に好かれるようになったけど全部オスだったり
高校入って電車通学になったらほぼ毎日のように、男、しかもモテそうなスーツの似合うお兄さんやダンディおじ様から痴漢にあうし
昼休みには何故かクラスのイケメン委員長の膝の上に座って「あーん」をされて弁当を食べる事になるし
オカシイ事ばっかり起きた。
流石にオカシイって姉ちゃんに相談したら
「男相手にお前から変なフェロモン出てんじゃね?」
て言われて、何かそんな気がしてる。
俺のフェロモンはオス♂限定
俺の名前は田中亮平。高校2年。バスケ部所属。
今日も今日とて尻を触られています。
「亮平ナイッシュー!」
そう行ってすれ違い様に尻を触っていく爽やかイケメンの部長。
俺をマークしながら尻や股間を触ってくるこれまたイケメンの副部長。
俺がいいプレイをすると「亮平よくやった!」って良いながら俺を抱き締めて頭を撫でてくる去年までプロバスケ選手だったまたまたイケメンの監督。
バスケ大好きだけど、こんなセクハラ?が横行していると部活辞めたくなる…身の危険を感じてるよ…
◆
平日は部活があってバイトできないから日曜日だけコンビニバイト。
お小遣い5000円では友達と遊びに行くのに全然足りないのだ。
しかし、このバイト先でもセクハラにあってるから辞めようか迷ってる…
「亮平くんお疲れさま」
「あ、お疲れさまです」
日曜のシフトは必ずと言って良いほど同じ人と入ってる。
近所に住む大学生のお兄さん。
ロシアと日本のハーフらしく青い目とブロンドの髪でめちゃめちゃイケメンだ。
お兄さん目当てに女の人が沢山お店に来るから大忙し。
「今日も凄く忙しかったね、俺疲れちゃった」
「そう…ですね」
疲れちゃったーって良いながら俺を抱き締めて頭にちゅっちゅキスしてくる…頭一個分背が高いお兄さんから逃げる術を持ち合わせていない俺はお兄さんが満足するまで耐えるしかないのだった…
精神的にも肉体的にも疲れるのに時給980円。
バイト辞めようかな…
◆
部活終わり、監督の「腹へったな」の一言でお好み焼きを食べに行く事になった。もちろん監督の奢りで。
何故か他の部員たちは早々に帰ってしまったので監督と部長、副部長、俺の四人。
どうしよう、不安しかない。
「亮平の分は俺が焼いてやるよ」
「いや部長にそんなことして貰うわけには…」
「僕が亮平の飲み物取ってくるね」
「そんな…悪いですよ副部長」
「亮平、ほらあーん」
「え、監督…え?」
《お礼は亮平のカラダでいいよ》
なにこの状況??
なんでイケメン3人に善意を押し付けられてバージン狙われてるの??
◆
今日もバイト先のコンビニは大忙しだった。
「りょうへー、今日も疲れたね」
「お兄さん目当てのお客さんで疲れました…」
俺が嫌味を込めて言うと
「ヤキモチ?可愛いなぁ亮平は!大丈夫!俺が好きなのは亮平だけだよ!」
そう言ってお兄さんに唇にキスされた。
俺はファーストキスをバイト先のお兄さんに奪われました。
好きって言われたのもキスされたのも初めてで、顔に熱が集まってるのが自分でわかる。
「亮平顔真っ赤だよ?かわいい!」
「んッ!や、やめッ…んぅ!」
お兄さんはその後、何度も何度も角度を変えて俺の唇を塞いできた。
もうやだ恥ずかしすぎて死にそう…
◆
うちの高校は水泳部が強いから屋内温水プールがある。
そして冬でもプールの授業がある。
男子校だから女子の水着!!って展開にならないのが悲しい。
「亮平」
「委員長どうしたの?」
委員長は俺の身体を下から上から舐めまわすように見つめてくる
「委員長??」
「亮平、今日のプールは見学にしたらどうかな?」
「俺体長悪くないよ?」
「そんな、そんなツンっとたったピンクの乳首をみんなに晒すつもりか!!」
「ぅわっ!!」
委員長が俺の乳首めっちゃグリグリしてくる…まって、まってヤバイ何か気持ちいいかもしれない!!
「ゃ、ヤメッ…いいんちょ…ん」
「亮平、今日は、俺と見学、いいね?」
「うん、ッ、見学するからッ!離して!!」
折角水着に着替えたけど体操服に着替えてプールサイドで委員長と見学してました。
俺、本当に身の危険を感じてる。
◆
「て事があって…姉ちゃん、俺どうしたらいいかな?」
「その中の誰かと付き合えば?BLだとそれで収まるよ?そのままハーレムEND迎えてもいいけど」
「姉ちゃんの持ってる本みたいになるの嫌だよ…俺女の子が好きなのに」
「はー?でもあんた、キスされたのも乳首ぐりぐりされたのも嫌じゃないし気持ち悪くなかったんでしょ?」
「うん」
「好きって言われてキスされたのも嫌じゃなかったんでしよ?」
「そうだね…」
「だったら、男もいけるのよ」
「そうなのかな?」
「そうなのよ。もう最初に告白してきたハーフのお兄さんと付き合っちゃえば?」
確かにお兄さんに、好きって言われたのもキスされたのも嫌じゃなかった…あれ?もしかして俺あのとき本当にヤキモチ焼いてただけなのかな??
皆に触られるのも身の危険は感じたけど気持ち悪くなかったし…みんなに告白されたら俺、嬉しい…かも?
俺どうしたらいいんだろ…
つづく?