始まり
どうも皆さん初めまして、日向新と言います。
歳は25、職業は普通のサラリーマン、趣味は読書(主に幕末関係)、好きなものは新撰組、一度約束した事は絶対に破らない主義の男です!
そんな俺は今・・・
「なんで若返ってるのー?!」
そう、俺は5歳くらいの子供になっていた。
服装も現代の洋服ではなく和服になっていた。
なぜこうなったのか、
それは数時間前・・
「ただいま」
俺はいつも通り仕事から帰ってきた。
一人暮らしなので返事は返って来ないはず・・だった。
「あ、おかえり〜」
「?!」
誰もいないはずのリビングから返事がきた。
おふくろか?
いや、昨日親父と三泊四日の旅行に行ったばかりだ。
なら泥棒か?
いや、泥棒ならば返事するわけが無い。
暗殺者?
このご時世、いないとは言わないがありえない、それに俺は誰かに恨まれる事はしてない・・・はず!(自信無い)
じゃあ、何者なんだ?
俺はそんな事を考えながら玄関に置いてる百均の靴べらを手にした。
昔の祖父に剣道を習っていて、段もとっているため腕には自信があった。
まあ、百均だからあっさりと折れると思うけど(ないよりはマシ)
ドアノブに手をかけて、一度深呼吸をする。
そして思いきりドアを開けて踏み込んだ瞬間。
「・・・へ?」
そこには俺の知っているリビングではなく真っ白な部屋だった。
いや、部屋というよりは空間か?
とにかく、一度戻ろうと思い振り返ったが俺が入ってきたはずのドアが消えていた。
「やぁやぁ、ボクは神様!君は日向新くんかな?」
「え、あ・・はい・・」
いや、なに素直に答えてんだよ、俺!
なんで俺の名前知ってんの?!ストーカー?!
てか、神ってなに?あ、アイタタ系の人かな?
「違うよ!ボクは正真正銘の神様だよ!」
「な?!俺の心を!?」
「神様だからね!」
ドヤ顔でいうなー!
プライバシーの侵害だ!!
「安心して、滅多なことがない限りは見ないから・・・多分」
多分!?いや、そこは絶対だろ!
「そうだ、ここはどこだ?なぜ俺を知っている?なぜ呼んだ?お前は何者だ?」
「ちょっと、いっぺんに質問しないでよ。」
「いいから答えろ!」
「わかったから怒鳴らないで。えっと、ここは僕が作った空間だよ、君の名前を知っているのはボクが神様だから、呼んだ理由は・・・後で言うよ、さっきも言ったけど僕の正体は神様!」
と、神(仮)はドヤ顔でいった。
この空間はコイツが創った?いや、ありえない。
俺は昔から神様なんてまったく信じた事がない。だから神頼みなんて1度もしたことがない。
じゃあ目の前のこいつは何だ?
俺はしばらく考えてある一つの結論にいたった。
そうだ、これは夢だ!
俺は疲れきってて家に着いた瞬間寝てしまったんだ!きっとそうに違いない。
てか、そう思ってないとやってらんない!!
「夢じゃなくて現実だけどね。まぁ君がそれで納得するならいいけどね。」
「おい、滅多なことがない限りは見ないんじゃなかったのか?」
「あ・・・テヘペロ」
イラってきたが、夢だ
たかが夢に起こるだけ無駄だ・・・
「で、お間が俺を読んだ理由はなんだ?」
「あ、忘れてた。」
こいつは、本当に人の神経を逆なでするようなことをするな・・・
「そんなに怒らないでよ、ちゃんと教えるか。。」
「・・・」
「えっと、実はボクがちょっとミスをしちゃって過去のとある人物に未来を見せちゃったんだよね。で、その人が記憶を悪用しちゃうからとめてほしいんだ。それで」
「おい、なんで俺がお前の後始末をしなきゃいけないんだよ。」
俺は神(仮)の言葉を遮った
「なんとなく、手伝ってもらう人をクジで引いたら君になったの。」
なんでそんなことをクジで決めちゃうかな・・・。
「君にも悪い話じゃあないんだよ。」
「どういうことだ?」
「君、現代が嫌いでしょ?」
「・・・あぁ」
すこし、中二病くさいことを言うが、俺は今の時代は嫌いだ。
今のやつらはどんどん貧弱になっていく。
でも昔のやつらは違う、理不尽な事を言われても頑張ってなんとかしようと努力する。
いまの奴らにはその努力が足りない
「だが、そのことと今回のやつがどうつながるんだよ。」
「その人は過去の人、つまり君をタイムスリップさせます!」
「はぁ?」
いや、何言ってんだこいつは?
頭狂ってんのか?
あ、これ、俺の夢だった。
「できるもんなら、やってみろ。」
「えー、だってやったとしても君が手伝ってくれるわけじゃないんでしょ?」
「タイムスリップができたらお前の後始末でも何でもやってやるよ。」
ま、できるわけねぇけどな(笑)
「本当?」
「あぁ、俺は一度約束したら絶対に破らない主義だ。」
「・・・その言葉に嘘偽りは?」
「ない。」
「よろしい」
ヤツがそういった瞬間俺の足元に穴があいた。
そして俺は重力に従って落ちた。
「はあぁぁぁ?!」
「これ、失敗したら世界壊れるから」
先に言えよ!!!
そう心でツッコミながら俺は意識を失った
ーーーーーー
そして、冒頭にいたる訳だ。
なんでアイツ(神)はそんな大事なことを最初に言わないかな・・・
普通の一般サラリーマンに世界の命運託すなよ!
とまぁ、文句は多々あるが・・
「ここ、どこ?」
俺の今いるところ
・周りが木でいっぱい
・ちょっと傾斜があるからたぶん山
・空が赤いから夕方か明け方
そして、知らない土地。
はやくも迷子になりました。
てか、俺全く動いてないのに迷子って・・・
『迷子になったら動くな』とは言われてるけど、辺りに人もいなさそうだしなぁ。
仕方ない、とりあえずこの森から出よう。
そう思って一歩踏み出した瞬間
「うっ・・」
唐突に激しい頭痛がきた
頭が痛すぎて、目が霞む
そして俺は意識を失った