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市子さんは流浪する  作者: FRIDAY
序:蕭々と雨の降る
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04.悪風

 

 

「――あの子でしょう? 私は初めて見たけれど。シズネさんも、なんだってあんな子を引き取ったのかしら……」


「全く気が知れないよ。本当に妖怪か何かの娘なんじゃないのかい?」


「あたしはそんなに勘の強い方じゃないけど、黙って座ってるだけなのにあたしでもよくわかるよ。あれは駄目だ……」


「あの子が来てからでしょう? 急にこの辺によくないことが多くなったのは……悪いものも出やすくなったし……」


「まさかあの子が呼び寄せてるんじゃないだろうね……」


「あの子が来てからだものね。憑き物だとか神隠しだとかが増えたのは……」


「何年か前に亡くなったヨウコさんも、あの子にり殺されたんじゃないのかい……?」


「シズネさんも、あの子がいなければもっと長く生きられたのかもしれないのに……」


「別に、才能も大してないんだろ? 傍人の役にも立たんのだろうに、本当にシズネは何が気に入ってあれと暮らしてたんだろうね……」


「結局、シズネもあの子に名をあげなかったというし。やっぱり、よくないものに名はあげちゃあいけないからだったんじゃないかねえ……」


「ああ、気味が悪いったらありゃしない……」


「本当に、あれは魔物の子だよ……」

 

 

 

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