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市子さんは流浪する  作者: FRIDAY
序:蕭々と雨の降る
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01.蕭々

 

 

 雨が降っている。

 くすんだ色で広がる雲からは、この雨がまだまだ止みそうにないことがうかがわれる。


 鬱蒼うっそうとした森の奥、山中に散在する集落の一つ。

 その中のとある一軒の日本家屋で、この日、その家主の葬儀が執り行われていた。


 ふすまは最奥の一部屋を残して全て取り払われ、山中の集落にしてはたくさんの弔問ちょうもん客が思い思いの場所に座って、ささやくような声音でそれぞれに話している。


 喪服姿の弔問客の顔ぶれを見ると、集落外の者も多くいるようだった。

 年齢層は年端もいかない少女から老人まで幅広いが、その全員が女性であり、それぞれに同じく女性の介添かいぞえ人を従えているためどうしても人数は膨れ上がる。


 葬儀とはいえ、この近辺の集落でこれほどの人数が集まることはまれだ。どうやら亡くなったのはなかなかに人望のあった人物であるようだ。

 

 

 

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