小学1年
小学1年生の時の夏休み。
行くあてもなく、予定もない。
自然に小学校の校庭に向かっていた。
校庭に着くと草木をつっついたり、鉄棒などで一人で遊んでる子供たちも多くいた。
小学1年生なのでまだ馴染みの生徒もいないし、友達と呼べるのは同じ幼稚園を卒園した子達で、ほとんどが知らない生徒たちばかりだった。
周りを意識しつつ同学年っぽい生徒にそれとなく接近していく。
面識のまったくない生徒に対し、自分と同じくらいの背丈だけで同学年くらいだと判断して近づく。
こちらから話しかける勇気がまだない頃だった。
数台設置されていた小さい鉄棒の同じ場所にぶらさがるほど、いつの間にかお互いが接近していた。
ブラブラした足がぶつかりだした。
少しずつ、最初は弱めにお互いが意識してぶつけ合ってる。
「イテーな~ おまえ何年だよ」相手の生徒が聞いてきた。
「1年だよ。おまえは?」生意気なタメ口で言い返した。
「なんだ1年かよ。オレは2年だよ!」この一言で序列は確定してしまった。
年長という優越感からか積極的になりはじめた2年の生徒。
「どっか違うとこ遊びに行こうよ」誘ってきた。
「うん。いいよ」良くても悪くても同じ返事してたであろう。
並んで歩かず少し後方を着いて行く様に歩く。
もし学年が逆転してたら先頭を歩くのは自分だっただろう