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時空を越えたオーパーツと再会の意味――ディメンション・アークを救うパーティー再結成

「運命を紡ぐ者として転生したの。あなたたちを、そして世界を守るために」


 フェリシアがタケルたちを見渡す。


 突然、ルミナが転送魔法で現れた。


「星占いで分かっていたとはいえ……フェリシアだとは……」


「先生、久しぶりですね」


 フェリシアはにっこり微笑んだ。


「皆も知っている通り、未来の世界では、エリスとマリスが時空管理局を操り、神々がダークエルフを滅ぼしました。最終的に神々も全滅した」


 その言葉に、タケルたちは息を呑む。


「『運命ディスティニー交響曲シンフォニー』という究極の時空魔法を使い、未来のすべての分岐点を白紙に戻したの。ラスボスのエリスとマリスを消し去った結果、自分自身の存在も消えたけどね」


「目の前に表示されたのは、メニューウィンドウ――『転生しますか?それとも、すべてを終わらせますか?』という選択肢だった」



 転生後、フェリシアは記憶が呼び覚まされた。


 能力開発系RPG「俺はできそこないの村人Aなんだが、幼なじみのダークエルフの超絶美女が何かと勇者にしようと企んでいる!」をプレイしていた事実。


「転生前の世界は、ただのゲームだった――」


 深いため息をつき、肩を抱えたまま、フェリシアは涙を流した。


 ロウィンやシルヴァーナとの絆、そしてあの時一緒に戦った仲間たちの顔が、今も心に生き続けている。


「あの世界と、今の世界には繋がりがあるはず」


 手を震わせながらメニューウィンドウを開いた。


「時空剣ロウィン?」


 フェリシアの中で、何かが解ける音がした。


「長い年月、お前を探していた……」


 時空剣が語りかけてきたその言葉に、驚きと共に涙を流す。


 それは夢でも幻でもない。

 ここは、彼女がゲームをプレイする前に冒険していた『ディメンション・アーク』――ダンジョンが絶え間なく現れ、冒険者たちが命がけで挑戦し続ける世界だった。


「ここで生きるためには、戦うしかない」


 フェリシアは深く息を吸い、ソロプレイヤーとして「ゴブリンの森」に足を踏み入れた。



「タケル、結月、桜華、凛香と再会した時、全てが現実だったことを理解した」


 ルミナによると、能力開発系RPGは未来のオーパーツ。

 様々な報告があるが、時空を飛び越えて歴史を変えるものだという。


 シルヴァーナとロウィンは、能力開発系RPG「吾輩は異世界から来たニャン娘なり!」を通じて、100年前の世界にタイムリープしていた。

 過去を変えれば未来に影響が及ぶことが証明されている。


 ルミナは、時空剣ロウィンが歴史上の特異点に送り込まれたアイテムだと判断した。

 歴史のターニングポイントが「今」にあると考え、手を打たなければ未来は滅んでしまうことを悟る。


「フェリシア。タケルたちをパーティーとして連れて行きなさい。

時空剣ロウィンが力をためるまで、次の魔法は使えない。ソロプレイヤーとしての限界があるでしょう」


 ルミナの気遣いに、フェリシアは驚いた。


「何でもお見通しなんですね」


「ディメンション・アークの世界を変えるのは、あなたたちよ」


 その予言は、警告として重く受け止められた。


 そして、運命は再び動き出す。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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