【リメイク版】最底辺の村人Aの俺に、ダークエルフ美少女“氷の黒姫”が勇者フラグを立ててくる件

【運命の紡ぎ手】が世界を救う！ ～ゴブリンロードをワンパンした元クラスメイトは、神話級の英雄でした～

　ゴブリンロードが手を振り上げ、呪文を唱えると、周囲は眩（まばゆ）い光に包まれた。

　タケル、結月（ゆづき）、桜華（おうか）、そして凛香（りんか）が一瞬で吞み込まれた。

　刹那（せつな）、茂みから人影が飛び出した。

「時空反転（アストラル・シフト）！」

　時間が逆流するかのように、放たれた光が巻き戻され、戦場は元の形を取り戻した。

　四人も無事に立っている。

　ゴブリンロードは目を見開き、呆然と立ち尽くす。

「バカな……何をしたのだ？」

　その隙（すき）を逃さず、四人が一斉に動き出す。

　タケルが前に出て、その巨体でゴブリンロードを圧倒。

　結月の迅速（じんそく）な一撃が足元を揺るがせ、桜華の魔法が体を斬り裂く。

　凛香は状況を見極め、仲間の動きを巧みに合わせる。

　ゴブリンロードは何もできず、倒れ込んだ。

　残党のゴブリンたちは森を逃げ去る。

　増援に駆け付けたのは、かつての仲間――フェリシアだった。

「え……!?」

　時空魔法を操る美少女が、元クラスメイトのフェリシアだとは、誰も気づかなかった。

　彼女は未来のロウィンとシルヴァーナの娘として、神々とダークエルフの戦争を止めた伝説の人物。

　その存在は神話級にまで昇っていた。

「どうしてここに……？」

「運命を紡ぐ者として転生したの。あなたたちを、そして世界を守るために」

　フェリシアの覚悟が、ゴブリンの森に希望の光をもたらした。

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