終わりなき戦い――狩人に追い詰められても、俺はコンティニューする!
薄暗い森の中、俺たちは息を潜めていた。
声を出せば即、命を奪われる。五感を研ぎ澄まし、敵の気配を探る。だが、まだ異変は感じられなかった。
長い戦いで培った勘が告げている。まだ奴らは来ていない――そう思い込もうとしていた。
だが、空気が一変した。
時間そのものが歪み、森の空間がねじれているような違和感が全身を襲った。
「来る……」
エリスの囁きは震えていた。
俺は体を硬くし、視線を闇へ走らせる。
地面が微かに揺れ、暗闇から巨大な影が迫ってきた。
闇と一体化し、まるで時間を喰らう獣のようにうごめく影。
やがて、その中から異形の「時間の狩人」たちが姿を現した。
人の形をしているが、瞳は空洞。無数の黒い目が虚ろに光る。
背中からは触手が絡みつき、周囲の空間を歪めていた。
「タイムリーパーを捕らえろ!」
鋭い命令が空気を裂く。
俺たちは囲まれた。
その視線に捉えられた途端、時間が止まったように身動きが取れなくなる。
恐怖と絶望が心を支配し、逃げ場はなかった。
その中でも、ひときわ異彩を放つ女がいる。
「アナザー・エデン」――狩人たちを支配し、時間を司る者だ。
青白い肌。長い金髪が無風の森で揺れ、手にした大剣からは歪んだ時間のエネルギーが静かに放たれている。
彼女の冷たい声が胸を貫いた。
「タイムリーパーか。時を戻し、進め、止める者よ。だが、その力は代償を伴う。使うたびに、世界は少しずつ崩れていく」
言葉が俺たちの胸に重く響いた。
逃げ場はない。俺たちは世界の崩壊の瀬戸際に立っている。
汗を拭い、仲間の顔を探す。
「エリス、どうする?」
必死の声。
「マリス、あれを使うしかない……」
エリスは目を閉じ、深く息を吐いた。
「無理だ。これほどの数とアナザー・エデンがいる限り、逃げ切れない」
絶望が胸を締めつける。
その時、アナザー・エデンが指を鳴らした。
狩人たちが一斉に動き出し、空間がねじれ、時間が歪む。
動けなくなった俺たちに狩人たちが襲いかかる。
「エリス! マリス! 急げ!」
叫んだが、声は時の狭間に吸い込まれた。
力を振り絞ろうとするが、狩人たちの時間操作にかき消されていく。
背後で叫び声。マリスが必死に抵抗するも、倒れていった。
胸の奥が裂けるように痛い。
「なぜ……こんなことに……」
呟く声とともに、激痛が走り、俺は膝をついた。
世界は闇に飲まれ、仲間の姿が消えていく。
それでも、かすかな声が頭に響いた。
「俺は……まだ……」
声はかすれ、途切れそうだった。
意識は深い闇に沈み、身体が重力に飲み込まれていく感覚があった。
すべてが終わったと思った。
だが絶望の淵で、わずかな光が芽吹く。
身体の奥底から、微かな輝きが溢れ出す。
暗闇を切り裂くように、その光はじわりと広がっていった。
視界の先に、懐かしい青い光が浮かび上がった。
【コンティニュー】――パーティースキル、発動。
透き通る音が響き、視界の前にメニュー画面が浮かび上がる。
時が逆流し、停止していた心臓が再び動き出すのを感じた。
「ここで終わるわけにはいかない……!」
その言葉に込めたのは、反撃の誓い。
無力ではない、まだやり直すチャンスはある。
俺の決意が闇を貫き、希望を呼び覚ました。
その瞬間、運命は再び目を覚ます――
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