想定外の出会いと消失――シルヴァーナを追え!
時空魔法の使い手である俺、ロウィン。
そして恋愛バトルマスターのヴァルカ、メイドのリリスとアルティアと一緒に、暗黒舞踏会の中へ足を踏み入れた。
煌びやかなシャンデリアが灯り、黒と赤を基調にした装飾が、空間全体を幻想的に染め上げている。
無数の仮面をつけた人々が、優雅に踊りながら、ひそひそと何かを囁き合っている。
――その片隅で、全裸の男女が怪しげな白い粉を吸い込んでいるのを、俺は目にしてしまった。
「……これは、想像以上だな」
思わず目を逸らした。
でも、周りの様子を確かめずにはいられなかった。
甘い香りと幻想的な煙が入り混じり、視界をぼんやりと覆う。その中で、俺は何か異質な気配を察した。
ふわり――影が現れる。
仮面をつけた男が、シルヴァーナの方へ歩み寄ってくる。
――って、舞踏会に彼女が来るはずじゃなかったのに……。
男が手を差し伸べた瞬間、二人は煙に包まれ、視界から消えた。
「待て!」
思わず俺は叫んだ。
シルヴァーナを守るため、この場所から絶対に連れ戻す――その思いだけを胸に、二人の後を追う。
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