“氷の黒姫”シルヴァーナの深すぎる秘密
――――シルヴァーナの視点。
最後の授業が終わり、ホームルームの時間になった。
「ルミナ先生、みんなの自己紹介はしないんですか?」
生徒の一人が聞く。
「実習で討伐パーティーを組むから、ちょうどいいかしら」
ルミナの声で、空気がピリッと引き締まった。
――自己紹介が始まる。
最初は唯奈。
「剣神シャリオンの加護を受けてます。よろしくお願いします!」
腰に聖剣を携えているその姿から、圧倒的な強さが伝わってくる。
「ソードスキルを極めるためにここに来ました。皆さんと力を合わせ、最高の結果を出せるよう頑張ります!」
次はフェリシア。
「精霊術の使い手です」
優雅に微笑みながら自己紹介を続ける。
「パーティーのサポートを務めたいと思います」
視線が徐々に私に集まる。
「……シルヴァーナ。ダークエルフ王国の当主で、暗黒魔法の使い手です」
立ち上がると、空気が一瞬で張り詰めるのを感じた。
瞳を周囲に走らせ、反応を確かめる。
クラスメイトたちの息が止まったのもわかる。
――そして、ロウィン。
「俺は時空魔法を使います」
歓声が上がった。
「ファンです!」
「動画見ました!」
「どうやって時間戻すんですか!?」
質問が一気に飛んでくる。
私は深呼吸をひとつ。
ルミナの声が聞こえた。
「シルヴァーナとロウィンは婚約したのよね?」
……赤面してしまう。
でも、ここは冷静に。
「ノクシリオン様が言ったんですか? あの神様、私のプライベートを勝手に暴露するんです……ほんと、どうしようもないですね」
笑い声があがる。
私は口元を緩めて答える。
「まだ正式には言えませんけど……まあ、深い仲です」
すると別の生徒が、好奇心まる出しで質問してきた。
「どれくらい深いんですか!?」
私はニヤリとする。
「うふふ、どれくらいかって? それは私が責任を持って教えてあげますよ、えへへっ」
笑い声がさらに大きくなる。
嬉しい、反応が面白すぎる。
「結婚式の準備は?」
「まあ、ロウィンを勇者にするのに忙しくて、式場の選定どころじゃないんですけどね~。でも心配無用! 最高のサプライズ、考えてますよ。例えば……空中ダークドラゴンスカイダイビング式とか! どう? 空中で誓いのキスも……うふふ~」
教室全体が明るい空気に包まれて、なんだか最高の気分。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!




