モブだった俺、救世主になったら学園の顔として第二の人生を始めることになりました
――――ロウィンの視点。
学園のマスター、アダムを倒し、「魂の源」の力を封じた後、俺は三勇者──サラ、レイナ、かなえ──と再会した。
頬に涙が伝う。
「ロウィン、あなたがいたからこそ、私たちはここにいられる」
サラの声に誇りが滲んでいた。
レイナも胸が熱くなるのを感じた。
「百年ぶりなんて信じられない」
かなえは、過去の記憶が蘇った様子だった。
あの時、俺がいなければ、間違いなく人間界とラグナヴィアは滅んでいた。絶望のまま、すべてが終わっていただろう。
俺は少し照れくさそうに目をそらし、口を開いた。
「大げさだよ。俺はただ、仲間のために戦っただけだ」
その言葉に、心からの感謝を込めた。
「よく頑張ったわね。あなたならできると思っていた」
シルヴァーナは微笑んで、見守ってきた日々を思い出しているようだ。
その後、三勇者から俺は「ルミナス・フェザー」を受け取った。
勇者の証とは――絶望の中で希望となり、人々を導く者に贈られる。
一連の出来事を経て、ひとつの結論に至った。
「勇者を育てることは容易ではない」
「ソウルヴァース学園」の閉鎖は避けられない決定だった。
でも、俺は反対した。
「考え直してほしい」
「勇者として成長するのは、ただの訓練や学びだけじゃない。自分の中に眠る力を引き出すことだ。学園の役割はまだここにある」
シルヴァーナが続けた。
「勇者とは、力や使命だけじゃなく、成長を支える場所でもあって欲しい」
結果、「ソウルヴァース学園」は閉鎖されず、学園長やマスターは一新された。
その目的は「勇者の心を育むこと」に変わった。
旧制度の「村人Aコース」「勇者コース」「スペシャル勇者コース」は廃止され、新たな仕組みが導入された。
学園は、ただの教育機関から、希望を育てる場へと生まれ変わった。
俺とシルヴァーナは、その新しい学園の象徴となった。
「今度は次の世代に道を示す番だ」
瞳に、希望の光が差してきた。
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