表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

32/111

覚醒せし村人──時を操る力

 ――――ロウィンの視点。


 バトルリーグの会場は、熱気と緊張に包まれていた。満員の観客席、上空の魔法照明がアリーナを照らす。その中央に、俺とアイリスが立っていた。


 アイリスはこれまでの努力を思い返すように、冷たい視線を俺に向けている。焦りと絶望が、彼女の胸を締めつけているのが伝わってきた。かつてただの村人だった俺の戦い方には、異常な勢いが宿っている。まるで本物の勇者のようだ。


「今の君に俺を倒す力はない」


 思わず俺は自信の笑みを浮かべた。

 その表情を見て、アイリスは目を細め、決意を固める。


「私は負けない。どんな手を使っても、勇者としてあなたを超える!」



 試合が始まった。


 アイリスの「魂の源」から放たれた禁断の魔力が、空気を震わせ、アリーナに冷たい風を呼び込む。渦巻く魔力は彼女の意志に従い、俺を包み込んだ。


 だが、俺の中には、時間の神クロノスから授かった絶対的な力が宿っている。手を広げると、空間に線が走り、巨大な「時空の門」が開いた。


 門から現れたのは、光を反射する金色の体に、背中に羽根のような流線形の光をまとったクロノス。その力は、あらゆる時を支配する絶対のものだった。


 クロノスの表情が変化するのを目の端で捉えた。俺が時の流れを操る力を手にしていることに、彼は気づいたらしい。その姿を前に、俺の内で何かが決定的に動き始めた。


「まさか、息子とこのような形で再会するとは……」


 クロノスの声が会場を包み、時の断片が宙に舞った。空間全体が、彼の力に従うように反応している。


 アイリスの魔力は、水面に投げ込まれた石のように消え去った。体は重く、何千年もの時間の圧力が全身を締めつける。彼女はそのまま地面に倒れ込む。


 俺の中で、すべての時間が一つに結びついた。


「時は、もう、お前の手の中にある!」


 クロノスの声が、俺に告げる。


「もう、この流れは止められない!」

 最後までお読みいただき、ありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ