伝説の三勇者が見守る中、俺のバトルリーグが始まる!
――――ロウィンの視点。
ソウルヴァース学園は、俺たち訓練生に勇者としての資質を叩き込む、世界有数の教育機関だ。
学園内にはさまざまな試練と競技が設けられ、その中で最も注目を浴びるのが、年に一度のバトルリーグ。
これは、ただの試合じゃない。トーナメント形式の実戦試合で、生徒の力量を直接評価し、学園内での序列を決める重要なイベントだ。
勝者の評価は急上昇し、将来の進路も大きく開かれる。しかし、敗北すれば、それまで築き上げた地位が一瞬で崩れ去ることもある。
今年のリーグには、特別な意味があった。
学園創立者であり、伝説的な三人の勇者が視察に訪れるというのだ。
学園内で飛び交う噂によると、彼らは有力な生徒を自分の仲間として迎え入れるつもりだという。
「三勇者が直々に来るなんて、本気すぎる……」
「自分が選ばれることはあり得ないけど、ちょっとは期待しちゃうよな……」
競技場を見ながら、教室や廊下のあちこちで、生徒たちがひそひそと話している。
みんな、内心ではそのチャンスを狙ってる。でも、それが甘い話じゃないこともわかっている。
俺も、その一人だ。
異世界での戦いを思い出し、気を引き締めながら準備を進める。
手にしたトーナメント表をじっと見つめると、胸の奥にじりじりとした熱さが広がる。
あの戦いの記憶が、今も俺を突き動かしている。――あの日、命がけで戦った仲間たちとの絆、そして何度も死線を越えたあの感覚が蘇る。
今日という日は、俺にとって特別な意味を持つ。
これを乗り越えた先に、何が待っているのか。それはまだ見えない。
でも、今しかないということだけは、はっきりと感じていた。
「今日は絶対に負けられない」
その言葉は、決意というより確信に近かった。
シルヴァーナとの約束、異世界で共に戦った仲間たち。
すべてが今の俺を支えている。
広場に掲げられた巨大バナーが目に入る。
金色の文字が、俺を挑発するかのように光り輝いていた──
「バトルリーグ開催中 特別視察:三勇者」
その光景を見上げて、俺は大きく息を吸う。
舞台は整った。
競技場には、すでに多くの参加者たちが集まっていて、黙々と装備を確認している。
その表情には、言葉にできない緊張と焦りが滲んでいた。
「ここで証明しなきゃ、何も変わらない」
そして、ついに――
合図が鳴り響く。
バトルリーグ、ついに開戦だ。
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