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幸せを呼んだクッキー

作者: うずらの卵。

私は昔からクッキーを作るのが好きだった。

そして、ついに念願のクッキー専門店をオープしたの。

毎日甘いクッキーの匂いに囲まれて、

とても幸せよ。

今日はチョコチップ?シナモン?アーモンド?何を入れて作ろうかな。

そして、お店をオープンして1ヶ月が経ち、

売上も順調だった。

そんなある日、売れ残ったクッキーを袋に入れてお店を閉めて帰る途中、公園の前を通りかかったら、寂しそうにベンチに座っている近所に住む中年の男性を見掛けたの。

その人は、いつも朝会うと挨拶する程度のお付き合いで、確かに奥さんと小学生の娘さんの三人家族だったかな。

私は気になって公園に入って声を掛けたの。

「今晩は、どうかされたのですか」と。

すると、男性は疲れた感じで「あぁー今晩は、確かご近所の方ですね」

「何か寂しそうにされてたから」と言うと、

「実はお恥ずかしいお話ですが、会社をリストラされまして、妻と娘が出て行ってしまったのです」と言うのです。

私は何と言って良いか解らず、売れ残りのクッキーを差し出し「これ、残り物ですが食べて元気出して下さい」と言って、クッキーを手渡したの。

すると、男性は喜んで受け取りお礼を言って帰って行った。

そして、その出来事から二週間後クッキーを渡した男性が、娘を連れてお店に来店して来たのです。

私は「いらっしゃいませ」と言うと、

娘が目を輝かせて「パパ、こないだのクッキーがいい」と言うのです。

男性は「こないだ頂いたクッキーを娘に送ったら、とても気にいって又食べたいと会いに来てたくれたんです」

私は「クッキー美味しかった?」と女の子に聞くと、「凄く美味しかった」と笑顔で答えてくれました。

男性は「こないだはお恥ずかしいお話を聞いてもらい有難う御座いました、仕事も決まりまして妻も戻って来てくれると言いまして」と言うのです。

私は「それは、良かったですね」と微笑みとても嬉しくなりました。

そして、こないだあげたクッキーと同じクッキーを購入した男性は又来ますと言い、娘と笑顔でお店を後にした。

私はとても嬉しくなり、ずっとクッキーを作り続けようと思った。



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