表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/23

8君のために

あの日から数日して侵略してきた民族が隣国付近の紛争地帯の貴族だということが判明した。

「ヴィア。準備はできたか?」

「ええ、レオンこそもう体調は大丈夫なの?」

レオンはドラゴンの宝を盗んできたあの後かなりの高熱に襲われ寝込んでいた。

「俺の方はもう大丈夫だ。行くぞ。」

カイネルさんが用意をしてくれた時空移動の魔法で私たちは侵略者たちの収めていた領地まで移動し領地観察へ途中だった。いきなり周りがまぶし光に包まれ視界が良好になった先には天国のような豊かな土地が広がっていた。私たちの収めている色のない土地とは大きく異なり、あたたかな光に緑が茂る優雅な街が広がっていた。

「悪くないな。」

いつも何事にも興味がなさそうな彼でもわずかながらテンションが高いのがうかがえた。

「とても素敵なところね。」

返答をするとそれに対する返事はなかったが静かにこくりとうなずいて前を歩き始めた。


街の中心街まで歩いてきたときには先ほどの発言を撤回したくなっていた。

ここまで豊かな土地を持っているにも関わらず、住民たちはかなり貧しそうな見た目をしていた。彼らの暮らしは北の大地でさえ裕福に感じられるほど貧窮している。

「お、お、それいります、お客様。我々をお助けください。」

今にも倒れそうなほどか細い老人が精一杯話しかけてきた。

「ここで一番の広場はどこだ。そこに集められるだけの民間人を集めろ。」

「もう少し奥に行ったところに神殿がございます、そちらにできるだけ人を集めればいいのですね」

今にも倒れそうな老人するその姿は見る人が見ればその不愛想な発言は無慈悲そのものな発言をし老人の質問には返答をせずレオンはまたまっすぐ前へと進んでいった。

「領主の館に行ってみるぞ」

久しぶりに振り返ったかと思えばすぐに前を向いてずいずいと歩き出してしまった。


館にたどり着くと外から観察するだけでかなり豪邸だった。見るからにお金がかかってそうなガラス細工で館はたくさんの光が入るように建設されており、庭にはありとありとあらゆる彫刻や噴水の数々が面をそろえて並べてあった。

「なるほどな。」

「ありえないわ、こんなのおかしいわよ」

「ごもっともな意見だ。さあ、あそこに向かおう、」

「ええ。」

館の中をある程度散策して老人が人を集めると約束した神殿へと足を運んだ。おそらく世界中にあるどんな神殿よりも豪華といえるほどの立派な神殿がそこにはあった。中に入ると建物にはそぐわない疲弊しきった民間人たちが大勢席に座っていた。

「お待たせしてしまい申し訳ない、私はハント王国から来た。皆さんの領主が攻め込んできたことを機に本日より皆さんは私の領民になってもらいます、」

簡単な説明のみだけを聞かされた領民たちは戸惑い、ざわめき始めた。

「私共の土地名はもう何ももっこておりませんどうかご慈悲を、、!」

必死の血相で訴えてきたのは領民たちを集めてくれた老人だった。

「それは間違っている、ここの土地よりもひどい場所を私は知っている、まだここは終わっていない、諦めるな。私たちはみんを救うことを約束する。」

真剣な顔で真剣な声で初めて見た顔でレオンは叫んでいた。それを聞いた領民たちはいっせいに静かになった。

「先ほど屋敷の方からすべてに食糧を運んできた。みなの者受け取ってくれ。ともにこの場所をもり上げよう。」

「そ、そんな。」

「我々は戻る、また来るとしよう、その時までここの領地を整えておいてくれ。」

そう言って私たちは神殿を出た。そして私たちは光に包まれまた色のない北の大地へと戻った。

もう少しキュンまでお待ちください。今は球への階段を上っているところです。さあ一緒に最上キュンを目指しましょう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ