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(12)麻矢の店・テオーリア

7時少し前、言われた住所の店の前に着いた。

「テオーリア」


地下へ向う階段を下りると、ガラス張りの入り口があり、スタッフの人らしい男性が

黒っぽい服を着て二人立っている。

自分の名前を告げると、すでに麻矢から言われているようで、微笑みと共に店の

奥へと案内された。

両脇の下から照らされる淡いオレンジ色の長い通路の先には、天井も高く、

程よい明るさにライトアップされた大きなダイニングフロアが広がっていた。

奥にはガラスで仕切られているオープンキッチンがあり、フロア横は、上へと繋がる

螺旋階段になっている。


(ほぇ~すご~い)と感心しキョロキョロしていると、麻矢が螺旋階段から下りてきた。


「シメジ!一人でよくここまで来れたわね。迷子にならなかった?」

冗談ぽくではなく、真面目に言われていることに少なからずショックを覚えた。

十分な大人なのに…私。


「麻矢さん、すごいお店ですね~なんかすんごい広いし、異常に天井高いし、

 キッチンも丸見えだし、料理失敗したらバレバレだし…」

「もぉ!そんなお店の感想なんて述べなくていいから、こっちこっち~」

麻矢に手を引かれ螺旋階段を上がり、個室に通された。

上は全て個室になっていて、各部屋からはガラス越しに下のダイニングフロアが見渡せる。


麻矢は、一人のスタッフに飲み物や料理をいろいろと指示していた。

「麻矢さん、スタッフの人たち、みんないい男ですよね~」

入り口にいた人もフロアで何人かすれ違ったスタッフも、みんな本当に整った顔つきの

男ばかりだった。

「当たり前じゃない。面接は私直々にやってるんですもの。結構倍率高いのよ、

 うちで働くのは!」

麻矢は自慢げに少し顔を上に上げて微笑んだ。


「ファッションや芸能業界のお客さまも多いから、スカウトされることを狙って働きに

 来る男の子たちがほとんどじゃないかしら?」

「へ~。男性が多いんだぁ」

「あらっ、や~ね。女なんていないわよ~うちのお店~おっほほほほ~」

麻矢さん毎日がハーレムなんですね…


徐々に人で埋まっていくダイニングフロアを覗くと客層のほとんどが女性だった。

料理もおいしいし、スタッフもいい男のみ。

ん~女性としては居心地のいいお店だよなぁ。今度友達と来よう。





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