人間2
ねむいからねる
「あきのー!また明日なー!」
「わかったー!歌どっちが上手いか勝負だからなー!」
下校時、下駄箱で靴を履き替えていると、明日の土曜日に、友達と遊ぶ約束をした僕は、見合ったその友達との別れの挨拶を告げる。
友達は靴を履き替えてそそくさと昇降口を出ていく。僕は少し出遅れて、靴を履き替える。
「ねえ、秋乃くん。一緒に帰ろうよ」
「あー、いいけど…」
声を掛けてきたのは珍しくも君だった。
最近はあまり話さなくなったし、前に起きた出来事が随分薄れていっている気がしているくらいだ。
でもこれって?もしかして恋愛的な何かが始まるんだろうか。そんな期待はなしに、僕は月乃さんに合わせて上履きから靴へと履き替える。そして、一緒に昇降口から出る。
「門番の先生今いないから走って出ようよ」
「そうだね、いこっ!」
君からの提案に乗って、夕暮れの中学校の門を潜り抜けた。
「なんかさ、最近良いことでもあったの?」
門を潜り抜けてからすぐに僕らは息を整えた。
そして、また君からの質問に僕は答える。
「別に何も無いんだけどさ、なんか最近調子がいいっていうかさ、皆んなともっと仲良くなりたいって思ってる」
「へー、そうなんだね」
君が聞いてきたのに、僕の返答に対してつまらなそうだ。
「月乃さんはさ、なんかいつもつまらなそうだよね、眠そうというか?」
「そうかもね、最近はお母さんともうまくいってないし、テストの点とかも上がらないし、大体のことが面倒だからかな」
「そっか…」
信号を待っている最中、足を動かしていないとどうも会話が弾まないような気がしているのは、他の誰でもなく、君だからこそなんだろうか。
「ねえ、やっぱり秋乃くんおかしいよ」
青信号になる直前に君が言った僕に対しての言葉。どう言う意味だったのかわからないまま、歩き始めた僕はその話を流す。
「まあ、もともと僕はおかしいから、そんなことより修学旅行、来週だよね、なんか凄い楽しみかも」
ねるからおきる




