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芸事

今回は私がいつも仲良くしていただいている……と、私が勝手に片思いしている方の作品で、そしてとてもおもしろい小説の主人公さんにゲスト出演していただきました。

快くゲスト出演許可をくださったAstahju様、ありがとうございます。


Astahju様の作品はこちら!


職業はマジシャンです

https://ncode.syosetu.com/n5324gg/


なお、手品の演出については、現役マジシャンでもあるAstahju様に監修していただき、実際にある物をモチーフにしていますが、実現できない表現もございます。ご了承ください

結婚式は問題なく終わった。

美の女神とフローラン君の誓いのキスは……あれはもう美しすぎて感想すら浮かばなかった。あんなもん、ただの絵画だ。絵画の美しさだ。

2人のキスの光景は墓まで持っていくことにする。


2人とも、本当におめでとう。




さて、意外かもしれないが、この王国ではエンターテイナーの社会的地位は低くない。

何代か前の国王が宮廷道化師を正式な官位として採用したことによるものであり、以来、王国でのエンターテイメントのレベルも格段に上がったという。

ユーリお兄様は偉大な文化人とデュマ大公にも認められていたほどだったし、王国の国民にはエンターテイメントを楽しむ土壌がある。

しかしそれは見る側の目が肥えているということでもある。


さて、結婚式はそのまま教会の外で野外の披露パーティーに移行した。

「ウェーイ! ジェっちゃん、ウェーイ!」

なぜか聖女が私のところにきた。偉い人のところにいくんじゃないのか、普通こういうときは……

「あ、はじめまして」

「エルザ・シクスというわ。聖女猊下、よろしくね」

ロランスは聖女だってわかっているのかどうなのか、茫洋と頭を下げ、エルザは式中の聖女の口調に緊張はなくなったようだ。

なお、マリオンはお酒の売り込みに行った。たくましい子だ。

「きれいだったねー」

「マジぱねぇよねー!」

ぱねぇかどうかは知らないけど。


壇上では楽団が演奏している。

あんまり聞き入ってる人はいな……あ、美の女神が目を輝かせて聞いてるわ。


「あんまりおもしろい出し物もなさそうだし、次のが終わったら一旦化粧を直してこようかしら」

「次って?」

私の質問とほぼ同時に楽団が立ち上がる。ぱらぱらと拍手が上がった。美の女神は超拍手してた。

「次は……クープ家当主が海の外の国から呼んできた魔法を使ったエンターテイメントだって」

「ふーん」

魔法は一般的には実用的なものと考えられてるから、エンターテイメント化は珍しいなぁ。




「皆さん、こんにちは」

壇上に現れた魔法使いはエアルと名乗った。シルクハット? 燕尾服? こっちの国ではあまり……というかまったく見ない格好だが、海の外の国ではよくある服なのかもしれない。世界は広いからなぁ。

「本日はこのような晴れがましい場にご招待いただき、誠にありがとうございます。本日はたとえ切っても決して切れることのない奇術を以って、お2人の絆が切れないことを証明するために参りました」

ふーん。あ、このお酒美味しい。さすがにマリオンの一押しだ。

「そちらの狐面のお嬢様、お手伝いいただけますでしょうか」

「げふっ」

いきなり呼ばれたから少しむせた。どうやら私以外にきつねさんはいないようなので、私のことらしい。周囲の人がこっちを見ていた。えぇい、見るな見るな。

エルザと聖女がニヤニヤしていた。他人事だと思って……


まぁ、呼ばれたので壇上に上がる。拍手が起こった……っていうか、拍手してたのは美の女神だった。満面の笑みだ。超きれい。苦笑して手を振り返しておく。

「それではこちらにどうぞ」

エアル氏に促されるままに壇上に用意された箱の中に促される。頭と足先だけが出ていて、胴体は丸ごと箱の中だ。

「入りますけど、これ、間抜けじゃないですか? 大丈夫ですか?」

エアル氏はにっこりと笑った。笑ってごまかされるのは1日3回までだぞ。

私は魔力はないけど、この箱自体に魔力がかかってるんだろうか。よくわからない。血行がよくなる魔法とかかなぁ。あぁ、だったら魔力じゃなくて付与力か。魔具だもんね。便利な魔具!

「それでは、お嬢様」

エアル氏が笑ったまま声をかけてくる。


「動くとかえって危ないので、動かないでくださいね?」

え、ちょっと待って。これで肩こりが治るとかそういうやつじゃないの?

危ないってなに? かえって、ってなにさ!? なにさ!?

この話の舞台になっているのはイタリアによく似た地形の架空の地域です。

男性登場人物のほとんどにはモデルとなっている人物がおり、「そのモデルとなっている人物の所属している、または所属していたチーム」の本拠地が、その登場人物の勢力範囲となります。


モデルとなっているのはあくまで外見と地域だけであり、その人物の能力や適正、チームの規模や本拠地の規模などはまったく関係ないものとします。


☆今回の登場人物のモデル

ジェルメーヌ・ペドレッティ:きつねさん

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― 新着の感想 ―
[一言] 人体切断術かな? 以後きつねさんAパーツとBパーツ個別に活動が可能に
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