後日談第3話 一回戦・魔石争奪サバイバル!
シンパティア魔戦杯、第一回戦の開始の合図が鳴ってから数時間。日は落ちて、時刻は夜になっていた。クロノス達のチームは、これまでに2つのチームと遭遇し、これらを撃破していたのだがーー。
「しっかし、中々他のチームに会わねぇもんだな。さっき奪った魔石でやっと3つ目とは」
赤髪の少女、カロラが退屈そうに愚痴を言う。既に2チームを破っているとはいえ、そのいずれも、彼女やーー特に、彼女が属するチームの主戦力、クロノスにとって骨のある相手とは言い難かった。上陸からここまで、大した活躍をしていない、と感じているカロラにとっては、なんとも物足りない展開である。
「ふむ。だがまぁ、悪いペースではないのではないか? 一回戦の期間は数日あるとのことであるし」
「そうですね。残る魔石は"火の魔石"と"水の魔石"のふたつ。初日でこれですし、あとはゆったりと中央を目指す感じで良さそうです」
これに対し、クリスティア、イーの2人はあくまでチームとしての戦況、としての所感を述べる。むむ、とうなるカロラの頭に、クロノスはポン、と手を置くと、
「ま、明日からでも暴れる機会はいくらでもあらぁな。それはそれとして、ついさっきまで戦闘してたからメシの確保をしてなかったな。ちょっとそこらで何か狩って来るから、お前らはそこで休んでろ」
軽いフォローを入れつつ、森の奥へと消えていった。
「腹が減っては戦ができぬ、と言うしな。クロノスは昔、山暮らしをしていたことがあると聞く。戦果は期待して良いだろう」
「あー、狩りならアタシも行きたかったなぁ。師匠ばっかり働いてる気がする」
「まぁまぁ、そう言わずに。クロノスさんの言う通り、これからまたカロラさんの出番もあるでしょう。それに、仮にも今はサバイバル中ですし。私たちの中で最大戦力のクロノスさんが居ない今、バラバラに行動するのは得策ではありません」
「あー、まーそうなんだけどなー」
大きな木の根元に座って休みながら、女性陣が会話する。カロラはそのまま、ぐてー、と大の字に転がってしまった。
「あーあ。安心しきった顔しやがって。夜こそ絶好の奇襲のチャンスだと言うのに」
そんな彼女達を、闇の中から狙う影が4つ。影は、クリスティア達が休んでいる木の上から様子を伺い、下の3人が油断しきってると見るや、一斉に襲いかかる。
「油断大敵、てなぁ!」
「っ! きゃぁあっ!?」
「貰っーーたっ!?」
襲いかかろうとして、その黒装束の4人は、見えない壁に阻まれ、叩かれたハエのごとく、あえなく墜落した。
さらに。
「ーーで、何を貰ったって?」
「そ、その声!? き、きさま、一体どこに……狩りへ行ったはずでは!?」
「全くお前達の言う通りだ。油断大敵、夜は絶好の奇襲チャンスなんでな」
「罠ーー!?」
クロノスは狩りへ行った振りをして、"明鏡止水"で姿と気配を消し、木の上に潜む4人が姿を見せるのを待っていた。他の3人が油断した振りをしたり、隙を見せていたのも、近くに敵が潜んでることを把握した上での囮である。
「く、くそ! こうなったら強行突破だ! 皆、武器を構えろ!!」
「「「応ッ!!」」」
4人が揃って剣を抜くが、声は聞こえるが全く位置の掴めない"最大戦力"のプレッシャーに、完全に腰が引けている。
と、瞬く間に2人が倒され、泡を吹いて倒れていた。
「く、くそ……!」
と、残った2人が倒された2人の反対側、カロラ達がいる方向へと駆け出した。クロノスなら余裕で追いつき、追撃することもできたが、
「カロラ。そっちへ行ったぞ」
クロノスは、欲求不満が溜まっているらしいカロラに任せることにした。カロラは待ってました、とばかりに顔を輝かせる。
「ぃよっしゃあ、行くぜ! ーー烈拳ォ!!」
カロラの拳が高熱を帯びて赤く燃え上がり、ごう、と音を立てる。黒装束の男のひとりが奇声を発しながらカロラに斬りかかるが、カウンター気味に赤い拳をたたき込まれると、一発で伸びてしまった。
「カロラ、もういっちょ!」
「はいよ! 飛烈拳!!」
ひとりがカロラに殴られているうちに距離を取り、そのまま逃げようとする残りひとりに、カロラは赤い拳を構えるとそのまま振りかぶり、空間を殴った。カロラの拳からは炎熱のエネルギーが込められた赤い拳型の魔弾が発射され、そのまま逃げた男を殴り倒す。
「ふー……よし、ほんの少しくらいは、スカッとしたかな!」
「そいつは良かった。んじゃ、こいつらが持ってる魔石を確認するぞ。クリス、イーちゃん、手伝ってくれ」
「心得た!」
「はい!」
4人の男の所有物を探る。と、先ほど逃げようとしていた2人の男の懐から、それぞれ1つずつの魔石が転がり出てきた。
「これは……"地の魔石"だな。そっちはどうだ?」
「えーと……おっ、あったぜ師匠! "火の魔石"だ!」
「私の方は……無いみたいですね」
「わたしの方も収穫はなしだ。だが、これは儲けものだな。これで残るは"水の魔石"のみではないか」
「とりあえずは好調、てところか。よし、今度こそ休みにするぞ」
クロノスの号令で、クリスティア達は再び木のそばへと座る。集めておいた木の枝や枯葉にカロラの魔力で着火すると、簡単な焚き火が出来上がった。その間に、先ほどの黒装束のうち、比較的軽傷だった2人が目を覚ますが、クロノスがひと睨みすると、慌てて仲間を抱えて退散した。被った"地の魔石"は、クロノスがせめてもの慈悲だ、と黒装束の懐に返してある。
「だいたいさっきの連中も甘いんだよな。こんな深い森の中で、こんな暗くなってから狩りなんてするわけねぇだろうが」
予め用意してあった携帯食料の干し肉を口にしながら、カロラが指摘する。思いっきりぶん殴れたのは良いが、やはり骨がなかった。
「そもそも期間が数日あるから大丈夫、という思考も、まともな参加者ならしないでしょうしね」
「うむ。第一回戦の通過条件は魔石を揃えて闘技場へ到達すること。そしてそれは先着順だ。設けられている数日、という期間は騙しが入ってると見て良いであろう」
「各国の実力者が参加してると考えれば、もっとシビアだろーしな……と」
会話に混じりながらも、クロノスは焚き火から離れたところで何やら魔石を並べつつら手元を動かしている。
「……ところでクロノスよ、さっきから何をしておるのだ?」
「ん? ああいや、やっぱりか、と思ってな」
そこに、ドライフルーツを口にしていたクリスティアが声をかけた。
クロノスは魔石が発する光を示しながら、色々と並びを変えつつ説明する。
「魔石を通して運営から連絡がある、とは言っていたが、結局開始の合図以来なんもなしだろ。それはまぁ、まだ開始初日だから良いとしてもだ。各チームがそれぞれランダムな場所に転移させられていたんなら、魔力感知も曖昧なこの森で闘技場を目指す手段について何もないのはちょっと不自然だと思ってたんだ」
「つまり、それでは運の要素が勝ちすぎる。闇雲に動いて、偶然に辿り着いた者が有利、だと折角の争奪戦の意味が薄い、というわけですね」
マッシュルームのオイル漬けを食べていたイーが会話に入ってくる。マッシュルームは個人的に持参していたらしい。気付けば、カロラも含め、3人全員がクロノスの周りを囲んでいた。クロノスもちょうど良い、と説明を続ける。
「で、この魔石なんだが。……ちょっと見ててくれ」
クロノスが魔石を一直線に並べる。すると、その直線上に強い光線が、まっすぐ一方向に向けて発せられる。
「さらにこれを、こうすると」
今度はさっきの光線とは垂直の方向、真横にまっすぐと並べる。すると、やや淡くはなったものの、4つの魔石から発せられる光はやはり、先ほどと同じ、魔石とは垂直の方向に伸びている。
「3つの時点で何となく光が伸びてるな、とは思ってたんだけどな。どうやら数を揃えることで光を増し、そしてその光はある一点に向かう方角へ伸びるようだ」
言う間にも、クロノスは魔石を色々と並び替えるが、どんな並び方をしても、4つの魔石から伸びる光は必ず1つの、同じ方向を指し示していた。
「オレはこの光こそが、闘技場への方向を示してるんじゃないかと思ってるんだが。……どう思う?」
クロノスは魔石を直線に並べ直し、その光を確認しながら、ほかのメンバーに話を振る。最初に答えたのは、クリスティアだった。
「うむ。現時点で指標となりそうなのはそれくらいだしな。さっきクロノスが言ったように、状況的にも合致している。わたしは支持するぞ!」
「先ほどの、運が云々の話も解決しますね。即ち、魔石を収集できる実力のあるチームほど、闘技場への道も開けやすくなる、と」
もちろん、それでも運の要素が多少入るのは避けられませんけど、とイーが補足に入る。
「んー、アタシは良くわかんないけど、とりあえず向かうべき目的が決まるのは良いことだと思うぜ。あの運営の仕込んだことだ、どうせ無意味ってことはないだろうしな!」
最後にカロラが方針を述べて、当面のチームの方向が定まった。即ち。
「よし、じゃぁ明日からオレたちはこの光の指す方向を目指して進んでいこう。欲を言えば今日中に魔石を揃えてから向かいたかったが、この暗い森の中だ。深追いするのは危険だろうからな」
クロノスがまとめる。今夜はこの場所で野営、交代で見張りを立てながら休むことになった。クロノスは、見張りは自分一人で十分、1日くらい寝なくても支障はない、と言ったのだが、「それは不公平だ」「クロノスに万全でいてもらわねば」という他3人(特にクリスティア)の意見があって、クロノスも少し、眠ることにした。
ーーーー数時間後、深夜。
一眠りしたクロノスが、見張りに付いてしばらくが経った頃。
「? なんだ……? 森が、騒がしいな」
相変わらず魔力の感知はしづらいが、クロノスの戦士としての直感が、何か大きな存在の気配を感じ取っていた。クロノスはゆっくりと剣を抜く。クリスティア達を起こすべきか? そう考えた瞬間、
「ガオオオオオオン!!!」
地響きのような鳴き声とともに、巨大な山犬が現れた。体高数メートル。頭だけでもクロノスの身長ほどのサイズがあるその牙が、クロノスめがけてまっすぐに襲い来る。
「ハ、夜行性なのは分かるが、そんなでっかい図体してて、一体どこに隠れてたのか、ねぇ!」
剣で巨大山犬の頭ごと牙を弾き飛ばし、反動でクロノスは宙を舞う。
そのまま、
「神現技装"三式"、射殺す毒蛇の牙!!」
猛毒の概念が込められた魔弾の掃射で巨大山犬を制圧する。クロノスが着地すると同時に、ズズン、と音を立てて巨大山犬の体は崩れ落ちた。
「やれやれ、とんだサプライズだ」
「クロノス!」
「あぁ、流石にみんな起きちまったか。まぁ、この程度ならひとりでーー」
問題ない、と起きてきた3人に言おうとしたところで、ピクン、と倒れた山犬に動きがあった。
「ァ……」
「……あ?」
「ァォオオオオオオオン!!!」
「!!!」
遠吠えを上げて、そのまま山犬は白目を剥いた。どうやら毒が回ったらしい。巨体な分、毒が回るのが遅かったらしいが、その最後の力を振り絞って遠吠えを上げたのだろう。
ーー問題は、その遠吠えが意味するところだ。
「あー。……こりゃ、ちょっと面倒かもしれん」
クロノスはややゲンナリしつつ、剣を構え直す。
「ガゥ……」
「グルルゥ……」
既に各所で、低い唸り声が聴こえてきている。本格的な接敵まで、あと数秒といったところか。
「ーー悪い、前言撤回だ。手伝ってくれるか」
「「「当然!!!」」」
女性陣の勇ましい返答と同時に、
「「「「ゴァァアアアア!!!」」」
巨大山犬の群れとクロノスチームが接敵した。その数、合計10頭。
「神現技装"七式"、冥界破る大地の斧!!」
クロノスが広範囲に大技の衝撃波を放ち、向かって来る巨大山犬の勢いを削ぐ。
「魔力充填。魔弾装填数、10……20……30……!! 鍛錬と"放出の魔石"によって出力が上がった我が魔力の本気を見るがよい! ーー一斉掃射!!」
クリスティアの周囲に浮かび上がった魔力の塊が、巨大山犬の群れへ向けて一斉に放たれる。その魔弾は、ほぼ全ての山犬に着弾し、クロノスの初撃に怯んでいた群れの動きをほぼ完全に停止させる。ーーが。
「抜けていく奴がいるぞ! 気をつけろ」
「了解! ーー反射式、専守全衛の盾!!」
群れから飛び出してきた1匹に対し、イーが盾を展開する。クリスティア同様、老婦人ナトゥーラから貰った"反射の魔石"によって強化されたその障壁は、巨大山犬の突進を止めるだけでなく、その勢いの一部を反射し、怯ませる。
「ーーよし。それじゃ1匹ずつ潰してくぞ! カロラ、そっちの1匹は任せた! 片付いたらこっちを手伝ってくれ!」
「了解! 行くぜ、飛烈拳ォ!!」
「こっちもだ。クリス達の休息を邪魔したツケ、覚悟しろよお前ら。ーー冥界破る大地の斧!!」
カロラが炎熱の拳を飛ばして巨大山犬への攻撃を始めたのを確認して、クロノスも巨大山犬の群れの制圧を開始した。先ほどは牽制として広範囲への衝撃波を起こすのに使った神の大斧を、直接巨大山犬の頭に振り下ろす。その一撃で、一頭が沈黙した。後方からはクリスティアからの援護射撃が間断なく続いている。動きが鈍った群れに対する、クロノスの無双が始まった。
「うお、師匠スッゲェ! こっちも負けてらんねぇな! ……うおらっ、連打連打連打ァ!!」
群れの方の轟音に、一瞬気を取られたカロラだったが、クロノスの勢いに触発され、炎熱の魔弾を怒涛のように連射して、巨大山犬を圧倒する。
「これで、トドメだァ!!」
魔弾の連打に動きが止まった巨大山犬に向けて、カロラが飛び上がり、
「ーーーー烈! 拳ォォオ!!!」
赤熱した炎の拳を振りかぶり、直接巨大山犬の頭部に思い切り叩き込んだ。
巨大山犬の完全沈黙を確認したカロラは、すぐにクロノスの応援に走る。
「おう、そっちは終わったか、カロラ」
「ああ、来たぜ師匠! ってもうほとんど終わってんじゃねぇか!?」
カロラが来た時には、山犬の数は既に残り2頭まで減っていた。
「よし、んじゃぁ最後は1匹ずつやんぜ?」
「はぁ、わかったよ。んじゃ、ちょっと時間をくれ」
「ああ、構わねぇよ」
クロノスが言うと、カロラは膝をつき、右拳を地面に付ける体制をとる。こうすることで、カロラは己の"炎熱の魔力"と自然の魔力の一種である"大地の魔力"を拳にチャージしているのである。
クロノスは"斧"の衝撃波で牽制しながらそれを援護しつつ、自分も魔力を拳に集中していた。
少しして。
「……オーケー、師匠!」
「よーし、行くぜ! 神現技装"四式"、撃ち穿つ治嵐の雷拳!」
「ーー爆打積燭!」
クロノスの拳は雷電を纏い、着弾点を中心に内部から巨大山犬の肉を焼く。
カロラの拳は炎熱を纏い、着弾点から肉を抉り、巨大山犬の身体を焼き貫く。
方や全身の肉を焼かれ、方や横腹に大穴を開けられ。……ここに、先に襲って来た1頭を含む合計11頭の巨大山犬の群れが、鎮圧された。
「ふぅ、よし、終わったな。……ちょっと明るくなって来てやがる。結局、あんま休ませることはできなかったな」
「まぁ、仕方あるまい。2日目に備えて、良い準備運動になったと考えよう」
クリスティアの言葉に、そうだな、とため息まじりに答えるクロノス。そんな会話に割り込むように、
『夜明けの試練を生き残った皆さ〜ん! おはようございます!』
魔石から、場違いに明るい女性の声が聞こえ出した。
「夜明けの試練って……じゃあまさかコレ」
「そういうこったな。暗示だかクスリだか知らねぇが、あの山犬は運営の仕込みってわけだ」
クロノスはカロラの疑念に答えつつ、油断なく魔石の声に耳を傾ける。
『さて、第一回戦も2日目となりました! まだのんびりと構えてる方は急いだ方が良いかも!? 早いチームは既に魔石収集を終えて、闘技場付近まで迫って来てます! 期限があっても枠が埋まれば通過はできぬ。ーーつーわけで、が〜んばって下さいね〜! それではっ☆』
あくまで軽く、明るいテンションのまま魔石からの通信は途絶えた。ノリは軽かったが、伝える事実はそれなりに逼迫した状況を示している。クロノス達の読み通り、数日の期間なんて最初からあってないようなもので、早い者勝ちの競争がこの第一回戦の本質なのだ。
「オレたちも急ごう。まずは少しでも闘技場に近づくことが先決だ」
「そうですね。魔石は最悪、闘技場へ来た方を待ち伏せして奪う、という方法もありますし」
イーの補足に頷くと、クロノスたちは全速で魔石の光が示す方向、すなわち、闘技場があると思われる方向へと動き出した。
その、道中。
「よう。貴様らも闘技場へ向かう途中か」
今はあまり関わりたくない魔力と、出くわした。
「こんなところで出会えるとは僥倖。ーーひとつ、手合わせ願おうか」
「ーーーークルラーナ……!!」
足を止め、クルラーナのチームと対峙する。不敵な笑みを浮かべながらひとり前に出るクルラーナは、軽く靴のつま先で地面を蹴り。それを合図とするようにして、クロノスへと蹴りかかっていた。
どうも、T-Mです。
第1話から読んで下さっている方は17度(正月特別編も入れると18度)もお付き合いいただきましてありがとうございます。
今回初めましての方は、ぜひ本編第1話から読んで頂けると幸いでございます。
というわけでChronuKrisークロノクリスー 本編終了後の後日談、第3話です。
シンパティア魔戦杯第一回戦、魔石争奪サバイバル!
魔石を集めたり、魔石の謎に迫ったり、森の試練に襲われたりしつつ、ライバルチームとの接敵です。
次回、戦闘。
サラッと流すつもりが、案の定長引いてるのはご愛嬌です。
さて、今週のチラ裏設定大公開のコーナー。
今週はようやくカロラの戦闘描写が入ったので、カロラ特集です。
まずは能力設定から。
カロラ・ドルチェ
攻89防57知56政42魔91出88
攻撃性と魔力量・出力は高水準だが、文官としての能力と防御力に難がある分かりやすい能力ですね。イアロス騎士団の攻撃バカことコノーニ・カタストロフをサイズダウンして、魔力量を増やした感じの能力です。なお知力は同等、政治力はカロラのがややマシ。
とりあえず殴ってから考える、な彼女は使用する技も己が持つ"炎熱の魔力"を利用した殴り性能に特化したものが多いです。
烈拳
火力B+ 防衛力D 射程C 範囲C 応用B 燃費S 命中B
炎熱のエネルギーを纏った燃える拳。飛烈拳と共にカロラのメイン攻撃技。拳が燃えてる間は魔力強化もされているので、拳の強度や殴りそのものの威力も上がっている。
飛烈拳
火力B+ 防衛力C 射程B+ 範囲C 応用B+ 燃費A+ 命中B
拳に込めた炎熱のエネルギーを拳型の魔弾として飛ばす。主に遠くのものを殴る時に使う、カロラのメイン攻撃技の一つ。
カロラが普段使いしてる技。近接では烈拳、遠距離では飛烈拳と使い分けています。飛烈拳は魔弾の一種ですが、本人の意識としては魔弾というより遠くのものを殴る技、という感じ。
爆打積燭
火力A+ 防衛力E 射程A 範囲C 応用E 燃費B 命中A
大地の魔力を吸収し、己の炎熱の魔力と混合して大火力のエネルギーとしてその拳にチャージして、目にも留まらぬ速さで必殺の一撃として叩き込む。チャージ完了後は一瞬で相手のもとへ到達するが、その前のチャージ動作では拳を地面につけた姿勢のまま少しの間、無防備になるため、味方の援護か奇襲に使うなどの工夫が必要。
自分だけでなく自然のエネルギーも利用した溜め強攻撃。"自然と同調する力"を持つ一族の血を引いてるカロラならではの一撃。クロノスの"神現技装"にも匹敵する火力を誇りますが、"溜め"の間は無防備なのが大きな欠点となります。
ーーーー以上、チラ裏自己満設定公開のコーナーでした。
カロラはまだ技を持ってたりしますが、それは追い追い。次回はクルラーナのお披露目になるでしょうか。
さて、前回のあとがきで「次回が正念場」と言っていたのですが、やはり少しばかり、膨らみ気味になってしまいました。とはいえ、後日談第3話で書くつもりだったことの8割がたは書ききれているので、割とサクサクとは進んでる方なのかな、と思います。
やっぱり普通に第2部・続編で良かったなこれ感は否めませんが、割と軌道に乗って来た気もしてますので、是非楽しんでいっていただけると幸いでございます。
それではまた次回、無事にお目にかけることが出来るよう願いつつ。
今回もお付き合い下さった皆様、本当にありがとうございました。




