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ChronuKrisークロノクリスー 神威の戦士と少女皇帝  作者: T-M.ホマレ
本編 カタフィギオ帝国〜皇帝暗殺編〜
12/36

第11話 結論のその先に

爆ぜ撃つ魔弾掃射(ヴォンヴァルディスモス)

射殺す毒蛇の牙(ヘラクレス・ヘルファング)!!」


アイオロスとクロノスの、魔弾の撃ち合いが続く。壁に当たった攻撃を全て内側に反射する、カストロの結界"蔽い隠す鉄の鏡界(カスレフティス・フラーグマ)"の中で、クロノスは、敵の魔弾を反射させないように確実に撃ち落としていく。その、合間に。


「お命ちょうだいィ!!」


結界内を縦横(じゅうおう)に飛び回るコノーニが、横からクリスティアに大剣で斬りかかる。


「っーークリス!!」

専守全衛の盾(アミナ・プロピリギオ)! クロノスさん、こっちは任せてください……!!」


それを、"盾"を展開したイーが受け止め、跳ね返す。都合十度目の攻撃を防がれるに至って、コノーニはちぇ、と舌打ちをする。


「オマエ、ホントに硬いナー。でも良いのかナ? 防戦一方じゃワタシにゃ勝てんゾ? それに、そっちの皇帝はなんもせんのカナー?」

「ふっ、案ずるでない。そんなことをせずともイーの(まも)は崩れぬし、いずれクロノスがイアロスもろとも倒してくれる。ーーそれに、余は余で、役目があるのでな。今度ばかりは、安い挑発には乗らん」


その言葉を受けて、コノーニはもうひとつ、ちぇーといいながら一旦下がっていく。


「その通りです陛下。……クロノスさん、私の盾は守りに徹している限り破られないことをお約束します。そして敵のひとりーーこの結界を張っているカストロ副団長は、先程から動きがありません。この結界に流れる魔力規模からみて、展開中は他の行動ができないーー私も同じく、防戦一方がせいぜいとみていいと思います。……あとは」

「ああ。オレがイアロスを倒す。それに掛かってるってことだな」


撃ち合いながらクロノスが答える。イアロスは近づいてこない。クロノスの方から近づいていくのを誘っているのだろう。ここで三人固まっていれば、イーの盾と連携することもできるが、クリスティアを守る必要がある以上、打って出るにはクロノス単独にならざるを得ない。そうなると、今度はイアロスに加え、コノーニの強襲も警戒しなければならなくなる。


「……先に言っとく。十年前、オレの攻撃は(ほとん)ど全くイアロスに通用しなかった」

「……! それはーー」

「今のオレの攻撃が通る保証はねぇ。だが十年前ヤツに(かな)わなかった、その"カラクリ"はもう分かってる」


だから、とクロノスは肩越しにクリスティアを見、そしてイーに視線を移す。


「ここは任せた。アイツはーーアイオロスは、オレが倒す」

「はい、お任せを。陛下は必ず守り抜いてみせますとも」

「……クロノス」

「クリス」

「先ほども言ったが、余は……いや、わたしは。この身をそなたに(ささ)げ、そなたと運命を共にするつもりだ。だから、どんな結果になっても構わないと思っている」


だが、とクリスティアはクロノスをまっすぐに見つめて言う。


「願わくば、生きてそなたとこれからの道を歩みたいとも思う。……これを言うのは、わたしのわがままかもしれないが」

「クリス……。いや、そんなことはないぜ。お陰でヤル気出た。ーーその願い、オレが必ず叶えよう」

「ーーうむ、うむ! クロノスよ、思いっきり、思う存分にやるがよい……!」


クロノスの言葉に、クリスティアはいつもの調子の号令をもって答える。その顔には、玉座の間に入った時からしばらく、クリスティアから失われていた明るさと強さが取り戻されていた。


「ーーーーあいよ!」


それを確認したクロノスは、短く返して前方に視線を戻す。


「フ。クロノスよ、別れの挨拶は済んだのか?」


その視線を余裕の笑みをもって受け止めるアイオロス。その間にも、魔弾の掃射は激しさを増している。


「言ってろ。オレは負けねえ。クリスも守る」


その魔弾を確実に撃ち落としながら、クロノスはアイオロスを睨みつける。クロノスが撃ち出す魔弾をアイオロスと同数に調節しているのは、数の上で相手を上回り、クロノスの魔弾がアイオロスに到達したところで、彼の身には何のダメージも負わせられないことを知っているからだ。撃ち合いにおいてはどちらの出力が上かは分からない。先にギアを上げてしまうと、長期的な不利に繋がるおそれがあった。

そう、アイオロスに魔弾は通じない。何故ならーー。


「神現技装"二式"、轟く火雷の蔵(ヘーパイストス・アーモリー)


クロノスの両手側の地面から、燃え盛る火柱と激しい雷撃が発生し、魔弾の弾幕を突き破ってアイオロスへと向かっていく。アイオロスはその二つの強力な熱量に包まれるが、


「ふん、どうやら今のお前の"神の力"をもってしても、俺を突破することは出来んようだな」


その向こうから、平然とした声が聞こえてくる。


「よく言うぜ、分かってたクセに」


返すクロノスは、跳躍して宙空で剣を振りかぶる。アイオロスの魔弾は、イーの盾が受け止めている。


「神現技装"七式"ーー」

「無駄だ。お前の"技装"は俺には通じん!」

冥界破る大地の斧(ガイアオブタルタロス)!!」


クロノスは宙空で大斧を具現化し、落下の勢いのままアイオロスに向けて打ちおろす。


「ーーーーッ!」

「ハァッ!!」

「……クロノス、貴様」


直後、振り下ろされた"剣"の下では、アイオロスが自分の剣で、それを受け止めていた。


「落下の瞬間に"技装"を解除したか……!! この俺に届いたのは、その勢いのみが乗った、単なる斬撃だと……!」

「そういうこった。ーーアンタの守り、この防御膜は"神の力"や通常の魔力を含むおよそ全ての"神秘を帯びた攻撃"を無力化するが……唯一、魔力すら使わない、"一切の神秘を含まない"純粋物理攻撃だけは通しちまう」

「それで、ただの強い斬撃か。殆ど破られることのなかった我が"神威毀せし夢幻の繭(オニロ・アヴラ)"に攻撃を通したか……!」

「現代では、大なり小なり魔力を乗せた攻撃が普通だからな。アンタの守りが無敵を誇ったわけだ」

「ふん、流石だな、と言っておこうか……!」


アイオロスは剣に魔力を込めて、クロノスの剣を体ごと弾き返すと、右手の指を鳴らす。


「アイサー!!」


ほぼ同時に、大剣を構えたコノーニがすっ飛んできた。


「神現技装"六式"、呑み砕く海流の矛(トライデントオブポセイドン)……!」


それをクロノスは、剣に具現化した三叉の矛で迎撃する。クロノスが矛をかざすと、その周囲数メートルに水の激流が渦巻き、飛んできたコノーニに衝突した。押し流そうとする激流に、大剣を盾にして耐えようとするコノーニだが、すぐに呑まれ、流されていく。


「ムム、ぐ、ニャァァァアア!?」

「"神の力"への対抗手段を持たねぇお前にオレの"技装"は止められねぇよ」


コノーニはそのまま結界の"壁"まで押し流され、結界を維持しているカストロに受け止められる。激流は壁に当たって反射され、アイオロスの防御膜にぶつかって消滅した。その間にアイオロスがクロノスに斬りかかるが、激流の反動を利用して跳びのきながら、これをかわしていく。


「あの壁をブチ抜くまではいかねぇか。割と厄介だな、アレ」

「それは残念だったな」


アイオロスから剣の追撃、横の一閃。これをクロノスは魔力を込めない剣戟(けんげき)で捌く。アイオロスの方では魔力を込めて剣を振っているので、斬撃の威力自体はアイオロスが上回る。これを、クロノスは真正面から受けず、相手の剣を滑らせ威力を殺すような受け方で捌いていた。これは刀で剣を受ける時の戦い方で、師匠ーークロノスの祖父から受け継いだ技術である。


「コノーニ。僕は結界の維持でほぼ手一杯なんです。余計な手間は取らせないでいただきたい。ーー貴女はあっちの皇帝狙いを続けるのがいいでしょう」

「ムグ。オマエに言われるのはハラタツが、この場合は仕方ないナ。では行ってくル!!」


流された壁際、カストロにフォローされたコノーニが体制を立て直し、再びクリスティア達の方へと向かっていく。


「あっちも健在、か。上手くいかねえモンだが……流石(さすが)の副団長、とでも言うべきか?」

「少々打たれ弱いとはいえコノーニもあれで歴戦の戦士だ。攻撃に偏重(へんちょう)しすぎるきらいはあるが、攻撃は最大の防御とも言う。『不完全な状態で放たれた』技装程度、相殺するくらいの能はあるさ」

「ハッ、コノヤロウ……!」


アイオロスの剣を捌きながら、クロノスは考える。ーー先ほど"六式"を撃った時、ギリギリで"神の力"の魔力を殺された。その結果の火力は半減ほど。そのタイミングと、魔力の規模から言って、


「オレの剣を弾き返した時か。神威毀せし夢幻の繭(オニロ・アヴラ)と同質の魔力を剣に纏わせてやがったな」

「見抜いたか。見抜くだろうな。お前もお前で歴戦の猛者だ。が、見抜いたところで何とする? 俺はお前に魔力を使わせない。俺は自由に魔力を使える。先に消耗するのは、どう考えてもお前の方だと思うが」

「試してみるか?」

「それも一興。だがそれには及ばない」


アイオロスはゆっくりと右手を(かか)げると、ただ一言、短く告げる。


「コノーニ、やれ」

「オーケーボス! いやさ団ちょー!!」


指示を受けたコノーニが、イーとクリスティアから大きく飛び退(すさ)る。コノーニからは今までにない、大きな魔力の渦がにじみ出ている。大剣を構え、体勢は低く。イーとクリスティアの方を見る目は、まるで獲物に飛びかかる前の肉食獣を思わせる。


「イーちゃん! デカイのが来る! 気をつけろ!」

「分かっています……! 分かっていますから、クロノスさんはどうか、目の前に集中して下さい……!!」


一体何を気をつけろと言うのか、そんなことも分からないままとにかくも叫んだクロノスに、イーの冷静な声が返ってくる。……声は冷静だったが、しかし微かに疲れが(うかが)える。無理もない。彼女は彼女で、"攻撃バカ"と称される程攻撃に特化した、騎士団副団長の攻撃を受け続けていたのだ。

しかし、だからと言って、クロノスにもまた、イーの救援に行けるような余裕は無かった。


「そう言うことだ。お前にはもう暫く、俺と戯れていて貰おう」

「チィーー!」


クロノスの脳天に向けて幹竹(からたけ)割りの斬撃が落ちてくる。それを、斜め上への剣筋で相殺していなすと、アイオロスに向けて牽制(けんせい)の突きの連打を放つ。アイオロスはこれを後ろへのステップでかわすと、今度は大きく前へ踏み込んで、体重と魔力のたっぷり乗った鉄砲突きを繰り出してくる。


「ク、ソ……!」


狙いは正しく急所へ向けて、突きは正確さと威力を持って飛んでくる。これを軽くいなすのは不可能だ。クロノスはやむなく、アイオロスの剣を全力で叩き落とす。無闇に全力を振るわされる。これは、魔力のハンデがあるクロノスとしては避けたいパターンだった。


そんな攻防の一方。


「魔力解放全開。では行っくゾー!」


魔力を完全に開放したコノーニが、己が魔力に緑の長髪を(なび)かせながら大剣を振り回しーーそして次の瞬間、緑の閃光となってイーとクリスティアに襲いかかっていた。


「アハハハハハハ! 滅多斬破城砲(クシーフォス・オープロ)ーゥ!!」


これまでの何倍もの速度、密度、威力の斬撃が二人を襲う。その斬撃は、一発一発が衝撃波となって"壁"に反射し、更に二人を追撃する。イーは専守全衛の盾(アミナ・プロピリギオ)の範囲を全周に広げ、その内側でクリスティアも聖域の壁(クリスティア・プロピリギオ)を展開するという二重防御体勢を取るが、守りの要であるイーの"盾"は、範囲を広げるほどに燃費が悪くなる。

二対一の防戦は、より消耗戦の様相を(てい)していた。


「ハァッ! ーーチィ、隙がねぇな」


クロノスがアイオロスの突きの連撃を打ち落す。すかさず左からの胴への薙ぎ払いが来て、これを打ち上げ気味にいなすと上からの斬撃が落ちてくる。こちらから迂闊(うかつ)に攻めると隙が出るが、今のアイオロスはそもそもこちらに攻めさせる隙すら作らない。"攻撃は最大の防御"ーー先ほどアイオロスはコノーニを評してそう言ったが、攻め続けることでクロノスに攻めさせないアイオロスの剣戟も、また"攻撃は最大の防御"の体現と言えた。


「向こうの様子が気になるか?」


剣戟の最中(さなか)、ふとアイオロスが口を開く。こちらの隙を広げる策か、と一瞬警戒したが、今更多少の会話で剣筋が乱れるものでもない。クロノスは会話に乗ることにした。


「ーーいいや? そうでもねぇさ」

「やせ我慢は良くないな」

「そうじゃねぇ。信じてるのさ」

「フン。確かに彼女らの耐久性は予想以上のものだが」

「違うんだよ」

「何がだ」

「アイツらは、お前らにはねぇモンを持ってる」

「ほう? ーー彼女達にあって、我々にないもの、だと」

「このオレも含めて、なっ!!」


アイオロスの剣を受け止めながら、クロノスは後ろへ跳躍する。無論アイオロスはこれに追い付いてくるが、クロノスは構わず後方に魔力を放つ。


「神現技装"三式"、射殺す毒蛇の牙(ヘラクレス・ヘルファング)ーーーーぐぁっ!」

「何ーー?」


強引に"技装"を発動し、クリスティア達の方へと魔弾を撃った。その隙に、剣を持っていない方の左半身を斬られてしまったが、何割かの力は魔弾に残すことに成功した。


「へ、へへ……思いっきり魔力を()がれちまったが、まぁ三割ちょっとは残すことが出来たかな」

「何故だ……?」


目の前では、斬った方のアイオロスが驚愕の表情を浮かべている。


「お前が俺に倒されては確実に終わりなんだぞ……! いやそれ以前の問題だ。あの程度の援護を送ったところで、彼女らがコノーニの攻勢をしのぎ切れる保証は無いはずだ!」

「だから、言っただろ。信じてるって。それに、見てみろよ」

「ーーーーな、んと」


クロノスに(うなが)され、アイオロスが視線を送った先では、一人の女が倒れ、二人の女が立っていた。


「コノーニの猛攻、確かに凄い破壊力だ。普通の戦場なら城壁の一つや二つ、ぶち破るくらいの威力はあるのだろう。だが、あれだけ魔力を全力放出しながら動き回ってるんだ、魔力量もそう多くないコノーニのこと、長時間保つ技じゃない。加えて、意識外から飛んできた魔弾への対応、……そして何より、あの二人の奮闘」

「むーー」

「とりあえず、一人、撃破、だぜ?」


クロノスは動きを止め、言葉を失うアイオロスから少し距離を置くと、クリスティアとイーの状態を確認する。


「クリス! イーちゃん! 大丈夫か!?」

「クロノス! イーが守ってくれたおかげでわたしは大丈夫だ! しかしイーが……と言うかそなたも怪我を負っているではないか!?」

「クロノスさん、私も大丈夫です。 ですが、ちょっと魔力を使いすぎました。ここからは、流れ弾を防ぐ程度の防御力に、なりそうです……。あと、クロノスさんこそ、大丈夫ですか」


見ると、クリスティアは確かにほぼ無傷だったが、イーの方は魔力反応も(わず)かで、身体の方も細かい切り傷で満身創痍であった。


「ああ、ああ! それで充分だ!オレの方も問題ない、出血はあるが戦闘は続行できる! ーー良くやってくれた!!」

「クロノス。お前が信じていたものとは……」


二人に声を送るクロノスをやや睨みつけながら、アイオロスが呻くように言う。それに対して、クロノスは半ば呆れたように答えを返す。


「いい加減、見てりゃ分かるだろ。お前らに足りなくて、オレ達が信じていたもの。この勝利はーー」

「陛下のお力添えもありましたし、クロノスさんの最後の援護もありました。これはーー」

「うむ。そうであるな。わたしはほぼ守られていただけだったが、言うなればこの一戦はーー」


「ーーオレ達の、"絆"の勝利だ」

「ーー私達の、"絆"の勝利です」

「ーー我らの、"絆"の勝利だな」


期せずして、三人の台詞(せりふ)が重なる。ここにいる三人の敵の内、コノーニは戦闘不能、カストロは結界の維持で動けない上、既に相当の魔力を消耗している。後は、本丸(アイオロス)を叩くだけだった。

ーーしかし。


「フンーーひとりを、それも消耗による自滅で倒したくらいで、勝利だと? 随分と気が早いことだな。それに、"絆"がお前達だけのものだと。……思い上がるなよ」


アイオロスの剣に、高密度の魔力が灯る。クロノス側は三人とも健在だが、アイオロスを相手に満足に戦えるのは、クロノスのみ。戦いは、これからが本番であるーー。

どうも、T-Mです。

第1話から読んで下さってる方は11度(年越し特別編も入れると12度)もお付き合いいただきましてありがとうございます。

今回初めましての方は、ぜひ第1話から読んでいただけると幸いでございます。


というわけで、ChronuKrisークロノクリスー、第11話でございます。

ついにアイオロス、コノーニ、カストロvsクロノス、イー、クリスティアの戦闘が本格開戦しました。

今回は"攻撃バカ"ことコノーニの撃破まで行きましたね。

次回はvsアイオロス、2話目になります。アイオロスさんのさらなる本気が……?




さて、今週のチラ裏設定大公開のコーナー。

今週も初出の技がいくつかありましたね。加えて、長らく伏せていたアイオロスの能力値設定も公開したいと思います。


というわけで、早速アイオロスさんの能力値から。


アイオロス・イアロス

攻96防142知93政98魔83出86

(※比較:クロノス・アーレス

攻136防124知81政47魔92出90)

全体的にほぼ最高クラスに纏まった能力。特に守りに関してはクロノスを凌ぎ、更に武官も文官もイケるという完璧超人。

防御力については"神威毀せし夢幻の繭(オニロ・アヴラ)"によるものも大きいですが、ただの魔力障壁とかも普通に硬いですこの人。


続いて、アイオロスさんの技。今回初出は"神威毀せし夢幻の繭(オニロ・アヴラ)"のみですね。


神威毀せし夢幻の繭(オニロ・アヴラ)

火力- 防衛力SS 射程C 範囲D 応用A 燃費S 命中-

魔力や神秘を纏った攻撃の一切を遮断するとともに、一定威力以下の物理攻撃をも遮断する防御膜を自身の周りに展開する。破る方法は、高火力の物理で殴るのみ。魔法攻撃が当たり前となったこの世界では、なかなか攻略し辛い能力であり、特に初見では破ることがほぼ不可能に近い。同等の力を持つ魔力を武器に纏わせて攻撃や妨害に使うことも可能。


10年前クロノスが勝てなかった一番の理由たる技。本作における防御系魔法の最高峰です。コレを突破し得るキャラは、登場してる中だとクロノス含め3人くらいですね。……意外と多い? いやいや。突破する可能性があるというだけで、それで勝てるとは限りませんので。というかほぼ負けます。



続きまして、コノーニ。攻撃バカらしい必殺技が登場しました。


滅多斬破城砲(クシーフォス・オープロ)

火力SS 防衛力D 射程S 範囲B 応用E 燃費E 命中A

魔力を全開に乗せた大剣による乱舞斬撃。距離を取っても斬撃は衝撃波となって飛んでくる。ついでにどういうわけか本人も一緒にすっ飛んでくる。並の要塞なら一人で半壊させる威力だが、一回で魔力を殆ど吐き出してしまうので連発はできない。

というか、乱発はマジで死ねるのだナ! 団ちょーの言うことでも流石にそれはできないゾー!

……とのこと。


余談ですが、コノーニのキャラは動かしてて結構楽しいので、もっと早くに出せば良かったなぁ、などと思いつつ。



最後にクロノス。"技装"の二式と六式が新たに登場しましたが、二式の方は次回以降に持ち越したいと思います。ので、今回は六式と、ついでに過去登場時未紹介だった七式を。


神現技装"六式"・呑み砕く海流の矛(トライデントオブポセイドン)

火力B 防衛力B 射程A 範囲A+ 応用A 燃費B 命中S

顕現した三叉の矛から周囲数メートルに及ぶ、渦巻く水の激流を生み出し敵を押し流す。雑兵相手ならコレで一掃する事も可能だが、火力技として使うよりも、どちらかというと補助・妨害として有能な技。


神現技装"七式"・冥界破る大地の斧(ガイアオブタルタロス)

火力SS 防衛力B 射程A 範囲A+ 応用B 燃費B 命中B

身の丈以上のサイズの大斧を顕現し、ぶん回したり地面に叩きつけることで広範囲に衝撃波を発生させる。

クロノスの"技装"の中で、最大範囲・最大火力を誇る技であるが、"神の力"の発露の一端であるが故にそれ自体ではアイオロスの防御膜突破には至らなかった。

サイズの分、重さもかなりあるが、顕現時には同時に"神の腕力"も再現されるため、十分に取り回せる。本編ではその重さを利用して、空中で顕現させることで通常の斬撃の威力増強に一役買った。


本編での運用について、実際には重力加速度ガーとか、質量ガーとかあるかも知れませんが、ぶっちゃけ筆者はブツリ・ワカラ・ナイツなのでそういうもんだということでノリで読んでくださると幸いです。


……ちなみに、過去紹介した時点で"変現技装"だった技は、クロノスが"神の力"を取り戻して"神現技装"になった時点で、各能力ランクがだいたいワンランク上昇してると考えてください。




ーーー以上、チラ裏自己満設定公開のコーナーでした。

そういえば、過去編登場で未紹介だった技もありましたね。近々触れたいと思います。



というわけで、次回もアイオロス戦です。この戦闘は割と引っ張りたいと思ってるので、結構続くかも知れません。……が、案外あっさり終わる可能性もあるかも知れません。

何はともあれ、できる限り燃える戦闘を書きたいと思っているので、最後までお付き合いいただければ幸いです。


それではまた次回、無事にお目にかけることが出来るよう願いつつ。

今回もお付き合い下さった皆様、本当にありがとうございました。


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