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懲りない男の伝説  作者: 麒麟
7/7

007

(またついてきてるな......面倒だな)


 ギルドから出た雄大は、ため息をついてから振り向いた


「出て来いよ、コハク」

「え?な、なんでわかったのよ!完璧な尾行だったはずよ!」


 黒いローブを羽織ったコハクが怒声を交えながら迫ってきた。


「何で、って言われてもな。あんだけ気配だだもれで気づかない方が難しい」

「なんで!?このローブには気配遮断のスキルがついてるんだよ!」

「知らん。だが、だだもれだったな。パチもんでもつかまされたんじゃないか?」

「あー!もう!高かったのに!くそっ、文句言ってやる!」


 コハクは、そう言うと走り去って行った。


(なんだったんだ?さすがの俺も理解できん)


 雄大は、さっさと街を出ることにした。







 街を出た雄大は歩きながら魔法で出来ることを確認していた。


(火、水、風、雷、土、氷、光、闇、ふむ、ある程度出来るんだな。予想以上の結果だ。後はこれを形態変化させたり、合成したりすれば面白そうだな。ん?あれもできるかもしれないな)


「くくく、こりゃ春子さんに感謝だな。こんな面白い世界につれてきてくれたんだ」


 そんなことを呟いていると、前から三人組の男女が凄まじい速度で走ってきた。


「お、おい!お前!この先は危険だ!逃げろ!」

「知らん」

「おい!ちょっとまーーー」

「知らん、俺の邪魔をするな。消すぞ?」

「は、早く行くわよ!こんなやつほっておいて!ギルドに報告しなくちゃ!」

「で、でもよーーー」

「いくぞ!」

「早く!犠牲者を一人でも減らすのよ!」


 そして三人は走り去っていった。


「この先になにかあるのか。楽しみだな」


 そして雄大は歩き始めた。








~三人組ギルドにて~


「大変です!ギルド長に合わせて下さい!」

「どうしましたか?落ち着いて話してください」

「ゴブリン村のことで急ぎ、報告しなくてはならないことがあります!」

「分かりました。こちらへ」


(ゴブリン村って、ユーダイくんが向かったところだったわよね。もう何かやらかしたのかしら)


 受付嬢はそんなことを思いながら案内した。


「ギルド長、ゴブリン村のことで冒険者三人の方から急ぎ、報告したいことがあるとのことです」

「通してください」


(彼はもう何かしたのかね。遠距離から魔法の狙撃とか)


「大変です!ゴブリン村がーーー、オーク村になってました!」

「そうですか。さっきの受付嬢にオーク村の報酬金の1.5倍の報酬金額を用意するように伝えて下さい」

「何を!レイドを早急に作り対応するべきです!あの少年の他に犠牲者を出すべきではありません!」

「あの少年?武器を持たないで防具もしていない少年ですか?」

「そうです!第一になんであんな少年があんなところに......。ともかく!早急に対応するべきです!」


 冒険者の一人が机をバン!と叩いた。


「そうですか。彼にあったんですね。なら彼が夕方までに帰ってこなかったらレイドを作りましょう」

「そんなっ!何をーーー」

「大丈夫ですよ」


(魔法が使えるようになった彼はーーー魔王の数倍強いでしょうし。まさか数秒で覚えるとは思いもしませんでしたがね)


 ギルド長は、そう心のなかで呟いき冒険者三人組を追い返した。

 三人組は理解ができず、ただただ叫んでいた。







 雄大は、ゴブリン村ーーーもとい、オーク村をみて呟いた。


「情報に誤りがあるようだな。とりあえず一体丸々持って帰ってギルドにつきつけるか。どうみても豚、ということはオークか?周辺に緑色のモンスターの死体があったからあれがゴブリンだろう。さと、どうするか。とりあえずーーー燃やすか」

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