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掃討作戦  作者: 桜花
3/3

番外編

病院の廊下

「まだなのかしら・・・。」

「落ち着けって・・・。」

「・・・ごめん。」

「いや、大丈夫だ。」

「・・・ところでさ。」

「何だ?」

「ついやってしまったけど・・・私達人を・・・。」

「・・・ああ・・・。」

「・・・捕まらないのかな・・・?」

「・・・大丈夫じゃねぇか?」

「え?」

「だって・・・普通捕まえるならあの時捕まえるだろうし・・・。」

「それは・・・そうね・・・。」

「まあその時は・・・その時だ。」

「・・・そうね。」

「それに・・・敬礼・・・。」

「あれは・・・凄かったわね・・・。」

「ああ・・・。」

「・・・にしても私まだアイツに伝えていない事があるんだけどなぁ・・・。」

「そうだな・・・。」

「って知ってるの!?」

「当たり前じゃないか。逆に気付かない奴が居たら・・・居たな・・・。」

「ええ・・・。」

「というかお前も鈍感だがな。」

「え?」

「お前知らないだろうが結構モテてんだぜ?」

「・・・本当?」

「ああ。まずΔも「やめろ~!」うおっ!?(避ける)」

「ったく・・・何なんですかねぇ・・・。」

「お、やっといつもの口調に戻ったな。」

「しまっt・・・もういいや・・・はぁ・・・。」

「にしても大丈夫なのか?そんなに動いて。」

「ん?大丈夫大丈b・・・すいません、駄目でした・・・。」

「ったく・・・はい。(肩を貸す)」

「すいません・・・。(肩を借りる)」

「あ、一分百円ね?」

「あっはい。」

「じょ、冗談よ。」

三人共峻希の病室に歩き出す。

「そうですか。ところでHQは・・・。」

「ああ~・・・ちょっと難航してるみたいね・・・。」

「ああ・・・腹、足、腕・・・貫通銃創ではあるものの・・・。」

「そうなんですか・・・。」

「というかHQという呼び方止めにしようぜ?」

「・・・そうね。」

「ですね。」

「ったく隼は・・・相変わらず無茶しやがって・・・。」

「まあそれが隼だから・・・。」

「そうですね・・・。」

「まあアイツの立案が無ければ最悪死んでたかもしれないしな。最悪自爆する予定だったらしいし。」

「・・・それなら最悪死ぬよりは良かったということね・・・。」

「ええ・・・。」

「兎に角、隼のお陰で俺らも、客も助かったということだ・・・。」

「・・・ところで何故回天隊という名前なんですか?」

「・・・お前知らずに入ったのかよ・・・。」

「一応旧海軍の人間魚雷の名前である事は知ってますが・・・。」

「はぁ・・・詩織、教えてやれ。」

「回天というのはその名の通り「天を回す」と。つまり言い換えると悪い状況を良い状況に引っ繰り返す、という意味がこもってるの。」

「・・・つまり我々は敗勢から勝勢に変える隊、という訳ですね。」

「ああ。」

「・・・私のようなものが居て良いんだろうか・・・。」

「隼だって認めてるんだ。大丈夫だ。」

「・・・良かった。」

「それに詩織を守ったじゃないか。最悪命を落とす可能性もあったはずなのに。」

「それは・・・咄嗟に体が動いて・・・。」

「それでも守ってくれたじゃない。」

「まあ・・・ね・・・。」

「まあ詩織だから、ということもあるのかな?」

「・・・。(上段蹴り)」

「うおっ!?(片腕で受け止める)」

「痛っ!?」

「馬鹿だな。止められること分かっているくせに。」

「・・・。」

「えっと・・・私が好きっていう事・・・?」

「ええ。」

「・・・でも私には・・・。」

「大丈夫です、もう。」

「さすが男だな。良く潔く降りた。(頭を撫でる)」

「ちょ!?やめてください!?」

「はいはい。」

「ここかな?病室は。」

「ええ。」

「・・・あ、後は俺が付き添っておくから。彼の近くに行ってらっしゃい。」

「え?でも・・・。」

「大丈夫だよな?」

「・・・ええ。」

「ということだ。行って来い!」

「・・・すいません、それでは!(離れて、走りだす)」

「さてと・・・俺の胸で泣いてもいいんだぞ?」

「アホが。(胸を叩く)」

「ぐふっ!?」

「早く入るよ。」

「ちょ!?おま俺にしといてそれは・・・。」

「早く。(微笑む)」

「アッハイ(目が笑ってねぇ・・・。)」

二人共病室に入っていく。

・・・


手術室前廊下

「(椅子に座り、下を向く)・・・はぁ・・・何であんたは相変わらずそうなの?教えて?何でそんなに人を守ろうとするの?自分を犠牲にしてまで・・・あんたが死んだら泣く人いるのよ?・・・なんでよ・・・。」

「すまんな、詩織。」

「ふぇ?(前を向く)・・・え?隼・・・?」

「ああ、詩織。」

「・・・でもまだ手術中じゃ・・・。」

「ああ・・・なんか体から抜けてね・・・外に出て来れた・・・。」

「・・・それ危なくない?」

「まあ死んでる状態だね、今。何とか自分も医師も心臓を動かそうと頑張ってるけど・・・。」

「・・・このまま死んじゃ嫌だよ・・・?」

「ああ、俺頑張るから・・・。」

「絶対に死なないでね・・・?死んだら殴ってでも叩き起こすから・・・。」

「ああ。・・・あ、一つ言うこと忘れてた。」

「何・・・?」

「大好きだ、詩織。」

「隼・・・・・・うん!私もだよ!」

「有難う。・・・じゃあちょっと引っ張られてるから体に戻って来る。」

「うん!」

「んじゃ。(手術室の中に消えて行く)」

「うん・・・大丈夫よね・・・。」

手術室から聞こえてきた。

「うおお!?復活したぞ!!」

「よし!」

「危ねぇ・・・。」

「よし、最後の作業だ。」

「はい!」

「・・・助かったんだね、隼・・・。(泣き始める)」

・・・


医師が出て来る。

「先生、隼は・・・。」

「(微笑む)大丈夫ですよ。もう大丈夫です。」

「良かった・・・。」

「にしても当たりどころが良かったですね。」

「え?」

「まあ不幸中の幸いと言いますか、あと少し弾がズレてたら・・・両手、両足使えなくなってましたよ。」

「!?(寒気が襲ってくる)」

「それに貫通銃創。流石運は良い。あ、とりあえずこの度はお疲れ様です。(敬礼)」

「あっ・・・有難うございます。(答礼)」

「では。(微笑み、立ち去る)」

「・・・良かった・・・。」

手術室から運び出される。

「(駆け寄る)もう・・・心配掛けさせないでよ・・・?」

勿論彼は答えない。

だが、「ああ、詩織。」と起きてるなら言っていると思う・・・。

・・・


峻希の居る病室前廊下

「すいません、一般の方は。」

「ああ、大丈夫ですよ。彼女は回天隊の方です。」

「あ、すいません。(退く)どうぞ。(敬礼)」

「(答礼)有難うございます。」

病室内

「お、終わったのか。」

「うん。」

「(設置する)よし、では失礼します。」

「有難うございます。」

看護婦の方々が出て行く。

「・・・にしても何故警官が・・・。」

「一応、ということでね。」

「一応元々、いや今も素人だし・・・だからね・・・。」

「それにただの警官じゃないな。」

「!?」

三人共驚く。

「いつ起きてたの!?」

「ん?今さっき。」

「んで、ただの警官ではない、とは?」

ガラガラガラガラ。

扉が開く。

「よくお分かりで。(入ってきて扉を閉める)」

「あ・・・。」

「警官さんよ。一つ質問いいか?」

「ああ、良いよ。」

「警官さん、いや海上自衛隊員さんよ。なんでここに居るんだい?」

「!?」

流石に全員驚いた。

「隼?何を言ってるの?」

「アッハハハハハハ・・・よく分かったね。」

「!?」

「何故分かったんだい?」

「いや、敬礼が海上自衛隊式だったから。」

「よくそこまで見てたね・・・。」

「まあね。ところで何故海上さんが?」

「いや、君達を守るようにと言われたのだが陸は色々あって無理。警察もあの事件でね・・・。」

「んで海上さんが。」

「ああ。」

「無礼を働き誠に申し訳ありませんでした。」

「いや、いいよ。」

「・・・ところで今の外の状況は?」

「・・・最悪だよ。」

「・・・治安出動。」

「・・・ああ。」

「ねぇ?隼。」

「何?」

「治安出動って何?」

「・・・はぁ・・・治安出動というのは警察の力だけでは治安を守れない場合に発令される自衛隊の防衛出動から二番目に緊急度の高いものだ。これが発令されている場合何処かで大規模な暴動、またはテロが起きているという事だ。」

「・・・え?それ危なくない?」

「ああ、とても危ない。」

「・・・何故君達を守れって言われたか知ってるか?」

「分かるはずがねぇだろ。」

「・・・多分もう一度俺達を使うんだろう。」

「!?」

「んな馬鹿な。俺達がだろ?しかもこんなに負傷してるのに?」

「・・・申し訳ないと思ってる。」

「!?」

「じゃあ・・・まさか・・・。」

「ああ、君達を戦場にもう一度向かわせるためだ・・・。」

「嘘・・・そんな・・・。」

「もう此処も危ない。」

「ちょ!?負傷してるのよ!?」

「大丈夫だ、詩織。」

「・・・え?」

「・・・どんな技術を使ったのか・・・。(腕、足のギブスを取る)全く痛くない・・・。峻希もそうだろ?・・・いや、佳織。」

「・・・え?」

「・・・ええ。(上着を脱ぐ)」

「・・・え?・・・完璧に塞がってやがる・・・。(触れる)」

「やめてくれる?」

「あ、ああ。(離れる)」

「ったく・・・何で自然修復剤使ったのかね・・・。まあ死なないから良いが。」

「自然修復剤・・・?・・・死なない・・・?何それ・・・。」

「(上着を着る)・・・自然修復剤、傷、銃創、バラバラになっても一瞬で修復できる、まあ新しく破壊された部位が急成長し、元の体になる。こういう事。」

「・・・どこぞの不老不死だよ。」

「まあ寿命が来たら死ぬがな。」

「・・・兄さんも気付いてるでしょ?その顔からして。何か体が変だということ。」

「・・・。」

「え?・・・お兄ちゃん・・・?」

「ああ、佳織は俺の妹だ。」

「・・・。」

「・・・申し訳ないがもう敵がそこに来てるようだ。」

「!?」

全員驚く。

「・・・・・・皇国の興廃此の一戦に有総員一層奮励努力せよ。」

「!?」

「我が回天隊は無敵也。

各々その身が朽ちるまで進撃を止めるべからず。撃たれようとしている者があれば居れば庇い、敵意のないものは敵に非ず。その時は敵兵を救助せよ。

また此れ武士道也。

我回天隊に武士の魂無き者は居ないと信ず。我は常に貴官らの先頭に在り。

・・・天皇陛下万歳。」

「隼・・・。」

「・・・天皇陛下万歳!」

海上自衛隊員が言う。

「やるか・・・天皇陛下万歳。」

流星が言う。

「やるしか無いわね・・・既にこの国に捧げている身だから!・・・天皇陛下万歳!」

佳織が言う。

「・・・またあの戦場へ戻るのね・・・自然修復剤はもう体の中に入ってるの?」

「・・・ああ。」

海上自衛隊員が言う。

「じゃあ・・・天皇陛下万歳。」

そう最後に詩織が言った。

「・・・じゃあ最後に自衛隊から武器を配ろう。(ベッドの下から取り出す)」

内容は

迷彩服

防弾チョッキ

タクティカルベスト

HK416

HK416用予備マグ×十二

P226

P226用予備マグ×二

M67破片手榴弾×三

無線機


回天隊全員装着する。

「有難うございます。」

「ああ・・・御武運を。」

回天隊「(敬礼)」

「(答礼)」

自衛隊員「・・・3、2、1、GO、で行くぞ。」

回天隊「了解。」

自衛隊員「・・・(手榴弾を外に投げる)・・・3、2。」

ドッカーン!

自衛隊員「1!(飛び出る)」

回天隊「!?」

ダダダダダダ!

自衛隊員「・・・よしクリア!」

「・・・さあ行くか。」

「ああ。」

「ええ。」

「勿論!」

「・・・行くぞっ!」

扉を開けるとそこから眩い光が降り注ぐ...

まるで彼らを歓迎しているかのように...

彼らは此の国の為に走りだす...

そうこの状況を引っ繰り返すために...

彼らの名は 「回天隊」



はい、終わりです。

どうだったでしょうか?もし面白い、と思った方が居たならば幸いです...

次作?分かりません・・・まあそれでは!

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