エピローグ
【露草】
「今回のあらすじ!」
【常葉】
「魔王さんとバトル!ってあれ?」
【露草】
「今回最終回らしいから、ちょっと変えてみた」
【ゼロ】
「また来てくださいね〜」
【常葉】
「ホントに終わるのか?」
◆◇◇◆◇◇◆
スタッフロールが流れ終わって、戻ってきたのは魔王城。
また戦うのかと身構えるKAZAKOSHIれんじゃーの前で、リーダーはいたって気軽に彼に話しかけた。
「こんにちは〜」
「もう、なんなの!即死も効かないし、蘇生もするし!」
魔王さんだった。
貫禄あるロープレは最後の最後で取り払われてしまったので、すっかりため口だ。
「神と巫女のみが知るかな。大丈夫、今はこの人しか使えないから」
「今はって……。まあいいや。見苦しいとこ見せちゃったね、KAZAKOSHIれんじゃーのみなさん。お茶でも飲んでく?」
「えっお茶? ちょうど喉が渇いてたとこだけど」
「そういえばメアリーさんも言ってたっけ」
「毒とか入ってないよな?」
相変わらずの毒舌は桔梗だ。
対する魔王ルファーレラはどこまでも朗らかだ。
「エンディングを迎えたんでしょ? そうしたら君と僕の関係はただのプレイヤー同士だよ。そんなことするわけないじゃない」
「そうか……?」
「まあ、まあ。そんなに気になるならお茶会はまたにすればいいし」
「うん。いつでも来てね。今はリーいないけど、みんなでお菓子をふるまうから」
魔王さんからお茶のお誘いを断って、家路に着くKAZAKOSHIれんじゃー。
おうちに帰ればいよいよこの冒険はおしまいだという。
足が軽くなる面々もいれば、重くなる面々もいて。
「とりあえず疲れたー」
「はやく帰って寝たい」
「リアルで生きてける気がしないよ〜」
「安心しろ、わたしもだ」
KAZAKOSHIれんじゃーは彼女たちの現実世界に帰っていった。
「ちょっとずれた時間軸は、みんなおんなじ時期に飛ばされたってことにしました」
「常葉さん、ありがとう」
「しばらく無茶ぶりはいいです」
「クマがやべー」
常葉さんが疲労困憊になってたり(珍しい)。
「テストやべーわ」
「テストどころじゃなくて授業がやばい」
「一時間ってこんなに長かったっけ……」
「視力やばい。なんも見えない(笑)」
「笑ってる場合か!」
現実と仮想空間のギャップに惑わされたり。
「そういやずれた時間軸とか言ってたけど、大丈夫なのか?」
「わたしには分からない」
「なんとか言えよ!」
「言ったじゃん!」
「そういうことじゃねーよ!」
相変わらずの言葉が足りない現象に振り回されたり、振り回したり。
「あ、そういえば、みんなの携帯に向こうにつながるアプリをインストールしといたよ!」
「唐突すぎる!」
「えーと、どんな名前?」
「てきとーRPG+。と、のあとは棒線ね」
「クソゲーっぽい名前だなぁ」
「元々利益を度外視したゲームだったらしいし、名前はどうでもよかったんじゃないの」
「なんだよ、その唐突な設定は」
「あ、遊ぶときは時間の流れに気を付けて遊ぶんだよ!」
「うわー、投げっぱ」
露草は学力が落ちないように必死こいて勉強していたが、他の八人は違った。
空と撫子と桔梗と白銀はお絵描き掲示板に。
特に空と撫子はよく二人で来ていたようだ。
こんなログが残っている。
≪エッシーさん、こんにちは≫
≪おお、こんにちは≫
≪エッシーさんってこういうエロ画像書くんだね≫
≪触手は偉大だと思います≫
≪親バレとか怖くないの?≫
≪親はとっくの昔に死んでるしなぁ。あとは子と孫だが、あいつらはおれに興味ないし≫
≪えっ、孫?≫
≪というか、ここ男性向けだぞ。おまえたちは楽しくないんじゃないか≫
≪知らない人より知ってる人かな≫
≪まあ、女性向けの方は混沌としてるから初心者には勧められないんだが≫
≪どうカオスなの?≫
≪腐ってるやつしかいない≫
≪なら大丈夫かも≫
≪ちょっと行ってくる≫
≪ちょ、え、どういう……マジで!?≫
卵はおうちの食堂で料理のスキルを磨き。
銀朱は魔法をぶち放す。
黒鉄と赤銅は、銀朱とともに遊んでいたが、やがて学校生活の部活動の方が忙しくなり、次第に来なくなってしまった。
そのうちお絵描き組も現実を重視するようになり、卵と銀朱だけがたまに遊びに来るようになっていた。
そんな折に……。
「わたしも遊びにこれるようになったぞー!」
露草がとうとう帰還。
「今日ログインしてるのは、っと。なんだ、わたしだけか」
寂しくなってしまったKAZAKOSHIれんじゃーず。
しかし、彼女の冒険はまだ続く。




