表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
イケメンなオタクと弱ツンデレ性の後輩  作者: kanatax
序章 バレてしまった隠し事
3/6

3「私のパシリになりなさい!」

知り合いが、「夏風 紅蓮葉」って名前がかっこいいって言ってました。

女の子の名前がかっこいいってのはどうなんでしょうね?

-朝-

 あれから、またレスは増えていた。

 俺は昨日の「あれ」を思い出して苦笑した。

 少し、やり過ぎたかもしれない。

 

 それと、知り合いからメールが来ていた。

 俺が紅蓮葉の名前を聞いた知り合いだ。



sud:紅蓮葉の過去


変な噂聞いたんだ。

紅蓮葉は、小学校の頃は水泳が全国大会レベルの腕だったのに、

中学に入ってから、水泳を止めて、

更に、水泳の授業にも出なくなったらしいんだ。



 所詮、噂だし紅蓮葉が泳ごうが泳ぎまいが関係ないので、メールは気にしないことにした。

 そして学校に行った。心配ではあるが、

 今日で悩みも解消されそうだから。



-教室-

 いつものように、”手紙”を処理し、席に座る。

 そして、本を読み始める。普通の本に偽装した”ラノベ”を。


「(デレばん可愛ええ)」


 折角ラノベのキャラに萌え殺されてたのに、突然慎也が五月蝿く話しかけてくる。


「見ろよ、和也!四季の皆さんがビラを配ってるぞ!」


 岐阜南第三学園の四季……いや欠けた四季とは、「木下(きのした)(はる)」、「井上(いのうえ) 秋菜(あきな)」、「冬月(ふゆつき) (すずな)」の3人の事を言う。

 3人はこの学校のアイドルとも言える3大美少女である。

 全ての人物の名前に季節が入っているので四季、または夏だけ居ないために欠けた四季と呼ばれている。

 名前に夏が入っていて、可愛い娘はそこそこ居るが、この三人のレベルには及ばない。

 それほど、この三人は美しいのだ。

 さらに、この3人は生徒会役員をやっている事でも有名である。

 会長の春が、四季以外のメンバーを入れなかったために人数不足が起きてるとも言われている。

 ちなみに、この三人は俺に対しては興味がないようだ。

 その事については、面倒事が嫌なのでとても嬉しかった。

 

 とりあえず、配っていたビラを貰う。

 何々?臨海学校のお知らせ?

 ……興味ないな。



-昼休み-


 その後、いつもの様に完璧超人の仮面を被り、過ごした。

 そして、今は昼休み。もう、弁当は食べた。


「じゃあ、行くか~」


「ん?どこにだ?」


「秘密だ」


 慎也の質問に適当に答えつつ、俺は裏庭に向かった。



-裏庭-


 居た。紅蓮葉だ。


「やぁ」

 

 とりあえず、声をかける。


「あっ、せっ、先輩。来てくれたんですか?」


「まぁな。で、早速だが、一昨日の事は忘れて欲しいんだが」


 いきなり、ド直球の事を言ってみる。


「あの写真のこと?」


 ん?口調が変わったような?


「ああ、俺は完璧超人を演じてるだけのオタクだ。そのオタクの部分を忘れて欲しい。

そして、誰にも言わないで欲しい」


「ん~そうだなー。じゃあ、私のパシリになりなさい!」


「は?」


 パ、パシリだと!?


「私が焼きそばパン買ってこいと言ったら直ぐに買ってくる事」


「はい」


「私がコーヒーが飲みたいと言ったら直ぐに買ってくる事」


「はい」


 ……口調変えた理由が分かったぞ!完璧にこっちが下だと分かったからだ!

 そう、考えていた俺に紅蓮葉は少し恥ずかしがりながら、再び口を開く。


「そ、そして」


 彼女が少し俯いてこう言った。


「わ、私が直ぐに来いと言ったら

ホントに直ぐに来ること!

三十秒以内だからね!」


 それと同時に、俺を指差して来た。

 効果音をつけたら「ビシッ!!」

 みたいな。


 その後、彼女は俺に電話番号とメールアドレスを書いた紙を渡して去っていった。



-放課後-


 いつ、パシられるのかビクビクしていたが、結局連絡は無かった。

 その代わり、別のことがあった。

 昨日の不良に呼び出された。

 昨日の復讐かな~と思っていたら、舎弟が出来た。はい、その不良です。

 不良いわく、


「兄貴の戦いに惚れました!一生付いていきます!」


 だ、そうだ。

 ……とりあえず、暇な俺はその場で彼らに稽古を付けて、帰ってきた。

 ……そういえば、あいつらの名前、何だったかなー。ま、いっか。

 




 と、今日あったことをスレに書き込む。

 すると、


210:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/6/16(木)

ツンデレktkr!


211:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/6/16(木)

でも、そこまでツンデレってわけでもなくね?

少し弱いっていうかさ。


212:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/6/16(木)

てか、名前覚えられてない不良カワイソス。


213:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/6/16(木)

まさかのパシリw


214:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/6/16(木)

それならさ、弱アルカリ性っぽく、「弱ツンデレ性」ってのはどうだ?


215:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/6/16(木)

>>214面白い。気に入った。




 こうして、謎の造語、「弱ツンデレ性」が誕生したのである。

 

 そして、パシリになった俺はこれから、どうなって行くんだろうか?

 

 

                   




               序章「バレてしまった隠し事」・終

少し、駆け足気味になってしまっていたかもしれません。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ