漁夫の早いゲーム
オオカミみたいなやつがいる。
なんでオオカミみたいなやつって、普通のオオカミとは違って尻尾が9本ある。
九尾の狐かな?しかもデカいし。
「オオカミってよく仲間になってくれるキャラだよね。」
一応涼介に確認する。
「そういうこと言っちゃうから。このオオカミ唸りだしたんじゃね?」
どうやら今日はめちゃくちゃフラグを立ててしまう日のようだ。
現実から逃避していると、横を何かが通り抜けた。
何かと思えばピーターがオオカミに向かって突撃していく。
「カバー、プリーズ!!」
事前に行って欲しかったわ!!
ピーターは突撃しているが右足を痛めているのであまりスピードは出ていない。
そんなピーターをオオカミは右の前足を振り抜きはじき飛ばす。ピーターは壁にぶつかって持っていた包丁も取り落とす。
「狭いところに誘い込め!!」
「オーケー」
うおおおおおお
ピーターじゃなくて俺にヘイトを向けやがれええ。
シュパ
おう、危ねえ。尻尾が斬撃を飛ばしてくる。
だが俺にヘイトを向けたな!
ピーターはまだぶっ倒れたままで心配だが気にする余裕はない。
行き止まりまでMAXスピードだぜ!ついてきな!
シューン
あれ?速くない?気のせいかな?いやオオカミのやつ俺より速いねえ!
「やばいはやああああい」
うおおおおおお、まじでやばい。あ、もう追いつかれた。何する気?あーこの前足の角度は
ドカーン
いってえ。もといた場所から10メートルくらい突き飛ばされる。内臓が潰れたときくらい痛い。潰れたことないけど。
やっかいすぎる。攻撃力もだが全部のモーションが速すぎる。
それにプラスしてプラスでピーターの攻撃もほぼ効いていない防御力。
ちょっとわけてくれない?俺まだ0なんだけど。
オオカミ野郎が9本の尻尾で俺を切ろうとする。
ちょっと待ってええ!!
これはさすがに無理かもおおお
[ウォーターウォール]
俺とオオカミを隔てて目の前に突然できた水の壁に俺とオオカミは一瞬止まる。これは涼介の魔法か?だがすぐにオオカミは水を突っ切ってこちらに向かってくる。
しかたないので水から出てきた鼻先を思いっきり蹴って後ろに撤退。スカッとしたがこのままだと次は俺がスパッとされてしまう。
そのまま1本道の通路を全力で走り続ける。
ところがオオカミはさっきほどの速さがない。
あ!そうか!水を含んで重くなったんだ!
「引きつけるから魔法でトドメを刺してくれええ」
マジかよ。涼介は全速力でこちらにオオカミを連れて来ている翔太を見て焦っていた。ピーターはさっきやられた傷と衝撃でまだぶっ倒れたている。自分の魔法はなぜかウォーターボールはなくなりウォーターウォールという守り特化の魔法に進化しているが、進化していない時のほうが使いやすかった。
「クソッ」
行き止まりだ。おいつめられた!俺は全力で目の前の壁を蹴る。
突っ込んできたオオカミがさっきまで俺のいたところを破壊する。
「前かがみになったら上が通るんだよおおお」
ウッヒャー当たり判定デカくしてから出直してきな!!
あ、怒ってる。ごめん冗談だったんだよ。
そんな怒るとは思わなかったんや。
「俺が作った魔法に飛び込めええええ」
位置を入れ替えたところで涼介から声が聞こえる。
「りょうかああい」
通路の奥から必死の声が聞こえる。
今のうちにと涼介は準備をする
まずはピーターが持ってきた包丁を拾いさっき作ったウォーターウォールの中に入れる。
「ウォーターウォールの中なら自由に操れんだよ!!」
しかしそれは厳密には違う。涼介が操れるのは水の中に入った包丁ではなく、その包丁を取り囲む水のみ。その結果包丁はただ沈むのみ。
水の操作に慣れない涼介は包丁を持ち上げれず手間取っている間に翔太とオオカミはどんどんこちらへと走ってきている。
だが涼介も感覚をつかみ始める。水流を作り包丁をオオカミの頭の高さに調整する。刃の先は水の抵抗を受けて減速しないよう空気で水を追い出す。
「準備オーケーだ!いつでも来い!!」
よっしゃなんか準備しているのは遠くから走っていても見えていたけどできたみたいだな。
俺は近くなってきた水の壁に入るために姿勢を低くする。
しかしその瞬間減速してしまう。それを見逃さず一気にオオカミが追いついてきた。
後ろから飛びかかってくるオオカミ。バランスを崩し、俺とオオカミは通路を転がる。さすがに無理ゲーだろ!
[ウィンドカッター]
ピーターからの援護射撃がきた!かすり傷程度だがオオカミの顔を傷つける。ていうかピーターまだ倒れてるけどなんでそんなに威力高いんだ?まあいいさ。そんなことよりこれで涼介の魔法に突っ込める!!
力を振り絞って立ち上がる。オオカミはまだ立てていない。もうこっちの勝ちで良くない?
だが立とうともがくオオカミの目からは光が消えていない。
「いいぜ。ラストスパートってやつだ」
漁夫を返すのはいつでも楽しいもんだ。
一応設定
モンスター名 ソウルウルフ
翔太たちが遭遇したのは超レア個体。普通のソウルウルフは尻尾が多くても3本だがこの個体は9本ある。1番の特徴は、尻尾の汎用性である。魔法を乗せることも鋭くして何かを切ることにも使える。
テイムも可能。だが尻尾の数が多いほどプライドが高いので翔太たちが遭遇したのはよっぽど気に入られないと無理。
多分ソウルウルフの一番やばい所はその尻尾による
「?????」
それにより満足するまで?????。
ただ今回の戦闘ですぐに使われるかは微妙。
こいつ結構舐めプしてるので。




